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キャプテン・ミルクとブルーバードAYA

 ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は部屋に戻ってきた。

 

 「ブルーバードAYA様の御部屋でなら、お逢いしてもいいとおっしゃってました。私も立ち会うことになります」とピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は控え目な声で言うと木綿のハンケチーフで額と首の汗を拭いた。

 

 「分かりました。ありがとうございます。行きましょう」とキャプテン・ミルクは言うと、ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子を先頭にしてキャプテン・ミルクたちは5階から3階までエレベルタルリィーンで降りた。

 

 307号室

 

 この部屋に人気No.1のファッションモデル、ブルーバードAYAが宿泊していた。

 

 キャプテン・ミルクはファッションモデル関連や芸能人や芸事には人よりも疎いほうだ。気張らずに対応できるからコミュニケーションははかどるであろう。

 

 コンコン

 

 ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は307号室のドアをノックした。

 

 「はい」若い女性の声が聞こえた。

 

 「ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子でございます」

 

 「開いています。どうぞ」

 

 「失礼します」とキャプテン・ミルクは言ってお辞儀をした。顔を上げるとブルーバードAYAが椅子から立ち上がって読んでいた本に(しおり)を挟み、テーブルの上に置いた。

 

 「初めまして。ブルーバードAYAです」

 

 ブルーバードAYAは品のある美しい女性だった。ファッションモデルにも勘違いしたタイプの人間や宇宙人も中にはいるものだが、ブルーバードAYAには当てはまらなかった。

 

 大きくて真っ直ぐな透明感ある瞳には嘘偽りの影や光は全く見えなかった。ブルーバードAYAの瞳は、ひた向きで真面目で情熱的な輝きに溢れていた。色白で瑞々しい肌にも透明感が溢れていて健康的に見えた。凛々しい目鼻立ちは意志の強さを感じさせたが、赤らめた頬を見る限りは、純朴で純粋な心を持つ優しい女性という印象を受けた。

 

 青が好きだと言うのは本当のようだ。オシャレな青いコートを羽織り、青いブーツ、青いスカーフを首に巻いて、黒いTシャツの上には青い長袖のシャツを重ね着していた。髪は金髪だ。染めているのかもしれない。首にはマーメイドから貰ったような青く輝くネックレスが光っていた。

 

 甘い香りは香水なのか、自然によるものなのかは分からないが、ブルーバードAYAから素敵な匂いがしていた。

 

 「ブルーバードAYAさん、初めまして。キャプテン・ミルクです」

 

 「ブルーバードAYAです。貴方が、神話的にまで偉大な宇宙の王者と言われているキャプテン・ミルクなんですね。イメージしていたよりも若いんですね」

 

 「ありがとうございます。いつも雑誌やテレビラリンチュラララリンのCMなどでブルーバードAYAさんを拝見しております。美しい方ですね。映画やドラマ、舞台などには進出しないのですか?」

 

 「私がですか? とんでもないです。個人的な趣味の範囲で映画は好んで、毎晩、観てはいますが、主演や出演となると緊張して体がガチガチになってしまいます。何度か映画のプロデューサー様からお声は頂いておりますが」

 

 「それはもったいない。機会があれば、是非、映画にも出てほしいです。ブルーバードAYAさんなら人気者の俳優になれそうだ」

 

 「嬉しいです。どうもありがとうございます」

 

 「ファッションモデルだけあって見事にファッショナブルなカッコですね。さすが一流モデルだけあります」

 

 「どうもありがとうございます。嬉しいです。キャプテン・ミルクさんにお逢いするので急いで着替えました」

 

 「そりゃどうも。全身が青一色というファッションですが、ブルーバードAYAさんは噂通り青が好きなんですね」

 

 「そうですね。青には、『輝く才能、溢れる個性、秘めたる能力、神秘の力、思いやり、安らぎ、情熱、希望、純愛、深い愛情、真実の愛、永遠の愛』という意味が込められた素晴らしい色なんです。EARTHの文化にルネッサンス時代というのがあって、聖母マリアの絵画を観たことがありますか?」

 

 「もちのろんです。あります」

 

 「私の青好きは、別に聖母マリアにあやかっているわけでは全然ないのですが、聖母マリアはいつも青い服を着ています。先ほどの私が言った言葉と照らし合わせると聖母マリアの存在と意味が新たな角度から考察できて納得できるのではないでしょうか」

 

 「なるほど。勉強になります。確かに青い服を着ている聖母マリアの絵が多いですね。青は聖母マリアの象徴やラッキーカラーでもあると考えて良いんですね?」

 

 「そうだと思いです」

 

 「ブルーバードAYAさん名前は御両親が付けたんですか?」

 

 「母が名付け親です。私は生まれながらにして青に囲まれてきました。母にブルーバードと名付けられて本当に良かった。私のフルネームは『ブルーバード・ブルークリスタル・青い夢・ブルーロックンロール・ブルージーンズ・ラブリー・AYA』と言います。普段はブルーバードAYAと名乗って活動しています」

 

 「おおーっ! カッチョいいー! フルネームは凄くカッコいい名前なんですね!」

 

 「どうもありがとうございます」

 

 「ブルーバードAYAさん、それでは話の本題に入りたいと思います」

 

 「ええ、どうぞ」

 

 「安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館に宿泊した目的はなんですか? ブルーバードAYAさんが地下20階にまで行ったのを確認しています。茶色の扉の向こうには、何があったんですか?」

 

 「やはり分かっていましたか。なんとなく見られているような気配がありましたからね。実は私は、ここ3ヶ月ばかり混浴温泉惑星に滞在していますが、発掘されたデジタルメモに書かれていた『あるもの』を調査していて探しているんです」

 

 「あるもの? ブルーバードAYAさん、もっと具体的に教えて貰えますか?」

 

 「はい。『深夜のワープダンスゾーン』というワープゾーンの調査なんです」

 

 「『深夜のワープダンスゾーン』? ブルーバードAYAさん、それは、どんなワープの種類になるんでしょうか?」

 

 「上手く言えないけども『無限大』という事なんだと思います」

 

 「無限大?」

 

 「はい」

 

 「ブルーバードAYAさん、その『深夜のワープダンスゾーン』が、安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館にあると?」

 

 「キャプテン・ミルク、そこがわからないのです」

 

 「どういう意味ですか?」

 

 「確かに黙って地下20階に行ったのは申し訳ないです。3人の門番に引き留められて話を聞いたりしたのですが、彼らも分かっておらず、詳しくは教えてもらえませんでした。ただ……」

 

 「ただ?」

 

 「その話とは別に、宿泊している時に飲み屋で二人連れの男から極めて危険な情報を聞いてしまったのです。今は一刻を争う事態になってしまっているのです」

 

 「ブルーバードAYAさん、どういうことですか?」

 

 「キャプテン・ミルク、ジャム将軍は御存知ですよね?」

 

 「もちのろんです」

 

 「ジャム将軍は、近々、混浴温泉惑星を、侵略しに来ます!」

 

 


  ☆続いちゃう☆

ちょっと、エネルギーを貯めてから、一気にぶっ飛ばして執筆したので凄くバテました(笑)休みます。よろしくお願いいたします。再開したら、またよろしくお願いいたします!

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