茶色の痕跡
「うーん、うーん」トイレでうんこをしているモモヒキ聡は力んで踏ん張っていた。
「猛烈に腹が痛いのにうんこが固くて肛門で一時停止していやがる。ヤバいな。頼むよ、うんこちゃん、早く出てきてくれよ」とモモヒキ聡は祈るような気持ちで言ってうんこをしていた。
ようやく硬いうんこを出し終えたモモヒキ聡はトイレットペーパーを使おうとした。
「あらま、紙がない」モモヒキ聡は立ち上がって後ろの棚を見た。
トイレットペーパーがEARTHの遺跡のピラミッドのように5段仕立てで並んでいた。
モモヒキ聡は1番上のトイレットペーパーを取ろうとしたらトイレットペーパーが雪崩の如く床に崩れ落ちてしまった。
「こりゃマズイ」モモヒキ聡は慌てて床に落ちたトイレットペーパーを拾い上げて丁寧に棚に並べようとしたら棚の上に茶封筒の手紙が置いてあった。
「なんじゃいな? 手紙があるわい」とモモヒキ聡は言って茶封筒の裏を見た。
差出人の名前は「ジャム将軍より」と名前が書いてあった。
「ジャム将軍だって!!」モモヒキ聡は急いでトイレットペーパーをホルダーにハメると丁寧に優しくお尻を拭いてパンツとズボンを穿いてから洗面所に行って手を洗い鏡越しの自分にウインクを繰り返しながら歯に汚れが付いていないか笑顔を浮かべてチェックした。
「何故、ジャム将軍の手紙がトイレットペーパーの下に置いてあるのよ? そんなことよりも大変だわ。キャプテン・ミルクに知らせなきゃ!!」モモヒキ聡はジャム将軍の手紙を乱暴にズボンとパンツの間に挟むと急いで部屋に戻ろうとした。
「うん!?」モモヒキ聡はロルナヨ・エレベルタルリィーン(読者の皆様、おこんには、または、おこんばんは。久しぶりに説明しよう。「ロルナヨ・エレベルタルリィーン」は20~29世紀まであったエレベーターの進化版のことなのだ。厳密には科学者のロルナヨ・チンチロ・チンチコ博士が30世紀に開発したテレポート式のマシンのことなのだよう。すぐ着くから超便利なんだよねぇ。あはははは)の前に2人組の女性がいることに気付いた。
「お入り~」というロルナヨ・エレベルタルリィーンのメカニックな機械音声が聞こえると二人組の女性たちはロルナヨ・エレベルタルリィーンに乗った。
モモヒキ聡はロルナヨ・エレベルタルリィーンの前に行くと鼻をヒクヒクさせて匂いを嗅いだ。
「超いい匂い~。マジでいい女だったなぁ。見覚えがあるような、ないような」とモモヒキ聡は行って部屋に戻った。
「キャプテン・ミルク」
「どうした、モモヒキ?」
「トイレットペーパーが切れていたので新しいものに取り替えようとしたら棚にこんなものがありました」
「なんだ?」
キャプテン・ミルクはモモヒキ聡が差し出した茶封筒の手紙を受け取った。
「なんだ? 手紙か。モモヒキが書いたわけじゃないよな?」
「それはないです。キャプテン・ミルク、差出人のご確認を」
「ジャム将軍だとぉ!!」キャプテン・ミルクの大声に乗組員たちは驚いてキャプテン・ミルクの傍に近寄ってきた。
「読んでやる!!」キャプテン・ミルクは茶封筒の手紙を開けて手紙を取り出して声をあげて読んだ。
『おい、届いてないぞ。この野郎!てめえ、ナメやがってよ。 ■■■■■■■■■■から■■■しろよ。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■からな。■■■■をな、■■■■■■な■■■■を■■■してやる。分かったか? 約束は守れ。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■からな。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。フハッフハッフハハハハ!! ■■■■■■。■■■■■■。■■■■■■。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■だ! この腐れ野郎めが!! フハッフハッフハハハハ!! ジャム将軍より』
「ジャム将軍の奴、ウンコみたいにヘタクソで汚い字だな。バカ丸出しの手紙じゃないかよ。何でほとんど黒く塗りつぶされてるの?」キャプテン・ミルクは窓際に行ってSUNに手紙を透かしてみた。
残念ながら文字は見えなかった。
「この手紙はカピー用紙だな(説明しよう。カピー用紙はコピー用紙のラ・マンだ。ラ・マンは愛人という意味の言葉らしい。ラ・マンとは、どこの言葉かは、ちょっとわからない。EARTHのアート的なカントリーの言葉だとは思うがね)」
「青空ウイングス子よ、このカピー用紙を魔法で解明できないか?」
青空ウイングス子もSUNに手紙を透かしてみた。
「カピー用紙だと解明はムズい。コピー用紙でないと」と青空ウイングス子は言って手紙をキャプテン・ミルクに手渡した。
「そのカピー用紙の手紙をコピーしたらどうかな?」と月山コリーが言った。
キャプテン・ミルクも皆の衆も月山コリーの言葉を本気で無視した。
「キャプテン・ミルク、まさかジャム将軍は『安らぎと癒しのゆきあかり旅館』に宿泊しているかも?」とパステル純は不安げに言った。
「よしフロントに確認してみる」とキャプテン・ミルクは言って受け付けにいる明白涼子に『ダイレクト照れちゃん』を強引に送った。(説明しよう。「ダイレクト照れちゃん」とは相手の都合を一切考えずに一気にテレパシーを送る強引でヤンチャなテレパシーの事だ。緊急事態の時のみに使用が許可されている魔法であり、使用するには極めてレアなケースの魔法でもある。頻繁に使うと魔法界の大御所ファンタジー・ジェントルマンという偉大でレジェンド的な魔法使いから警告や罰金を食らう可能性もあるのだ)
「涼子さん? キャプテン・ミルクです」
「あわわわわ。誰なのよ? 何で声がするの? 幻聴かな?」明らかに明白涼子は気が動転していた。
「すみません。魔法で話し掛けています。キャプテン・ミルクです」
「これ魔法ですか? この魔法で怪我とか後遺症は出ないですよね?」
「ないです。初めての方は目眩と目ヤニが出るケースもありますが、心配はありません」
「どうなさいましたか? 早くも『安らぎと癒しのゆきあかり旅館』にクレームとかでしょうか?」
「ないです、ないです。ちょっとお聞きしますが、『安らぎと癒しのゆきあかり旅館』にジャム将軍という方が宿泊しましたか?」
「しました。2週間前に宿泊しました。迷惑な客で困りましたよ」
「何があったんですか?」
「実は」
☆続いちゃう




