グレードアップの『重力ナンテ・へっちゃらだっぴーい・アハハハハーン・メカニズム』&万寿浪の回想
キャプテン・ミルクは混浴温泉惑星を目指して快調な速度、約✕✕万キロメートルのスピードでファンタジー・ドラゴン号を激烈にぶっ飛ばしていた。
(説明しよう。✕✕万キロメートルのスピードはさぁ、蝶蝶蝶超超超腸・速いのさ。どうよ? ビビった? めちゃめちゃビビったべ? なっ? スゲエべ。あえてスピードは非公開にします。確かにファンタジー・ドラゴン号は速いよ、速いさ、だがね『あるのかないのか分からないけれども、次元を越えた謎のワープ機能なら一体何キロメートル出るのよ~ん? ねぇねぇねぇ、何キロメートル出るのよ~ん? ねぇねぇねぇ、ねぇってばー。スピードがどれくらいか、早くおせーてよおせーてよ(教えてよ教えてよ)』ならね、たぶんね、たぶんだよ、約✕✕✕万キロメートルくらいのスピードが出るかもわからんね~。ひょっとしたら✕✕✕万キロメートルかもしれん。(スピードはあえて非公開になっています)ワープだからね、ワープ。にゃははははは。びゃははははは。これは本格的にビビったでしょ? どう? ビビった?
驚くのはまだ早いのだい。これだけイカれたスピードでもだ、自由自在にファンタジー・ドラゴン号内を気楽に歩いて移動ができるし、寝そべりながら鼻くそもホジホジできるし、すかしっ屁もヨガもできたり、ゴロゴロダラダラも、なんでもできるのだ。
何故ならば、ファンタジー・ドラゴン号の内部には『重力ナンテ・へっちゃらだっぴーい・アハハハハーン・メカニズム』という非常に優れた重力回避装置メカがあるからなのだ。動きにくい無重力でさ、てんてこ舞いになるのはマジでもうウンザリだからね。
『重力ナンテ・へっちゃらだっぴーい・アハハハハーン・メカニズム』はね、ホヤホヤの新品な装備品でさ、勝手に誰かさんが約2時間前(説明しよう。明らかに事後報告で分かった事なのだ)に付けちゃった極秘のメカでね、オマケにアンタ、グレードアップもしちゃってるしね。「誰がそんな素晴らしい事をしちゃったのさ?」って?
皆さん、御存知の川本さすおさんだ。一応、川本さすおさんの経歴を改めて載せてみます。蒼井真ノ介さんから「改めて載せてもいいっすよ」と許可を頂きました。
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『川本さすお。49歳。ジャパンゴールデンウィーク出身。タマンゲ大学院卒、アラソッパナ大学院卒、どちらも最先端最高峰超科学第1級学部を首席で卒業しちゃっているエキスパートの頭脳を持つイカれたおっさんだ。川本さすおはファンタジー・ドラゴン号の製作者でもあるのだ。巨大な宇宙船であるファンタジー・ドラゴン号を、驚くことに、僅か1年間で完璧に作ってしまったという。「頭が良すぎて逆に頭が悪く見えるみたいな、頭のイカれた頭のいい人」、つまりだ、それが川本さすおさんなのだ』
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もう一度言っちゃう。『重力ナンテへっちゃらだっぴーい・アハハハハーン・メカニズム』は、全然、全く、体に重力の負担が掛からないのがポイントだい。だからさ、どんなにファンタジー・ドラゴン号にイカれたスピードが出ても安心なのだな。にゃおーん、にゃははははは。最近、私は、子猫ちゃんっぽい笑い方にハマっていてハスキーボイスに憧れているのだ)
キャプテン・ミルクは左手で操縦桿を握りながら右手をポケットに入れてまさぐった。
「どうしようかな~?」とキャプテン・ミルクは言うとポケットから何かを取り出そうとして止めた。
「止めよう。混浴温泉惑星まで、あと30分くらいで着くし」とキャプテン・ミルクは言ってポケットから右手を出した。
(説明しよう。ラルルラボン惑星から混浴温泉惑星までの距離は3500万キロも離れているのだ。それなのに、それなのにさぁ、あと30分くらいで着いちゃうだなんて。皆、いかにファンタジー・ドラゴン号が蝶・高性能な宇宙船なのかが分かるよね? 兆ビックらこいたよね?)
キャプテン・ミルク立ち上がって上着を脱ぐと綺麗に畳んで隣の席に置いた。上着のポケットが膨らんでいた。キャプテン・ミルクは席に着いて操縦桿を握り直すとチラッと上着を見た。キャプテン・ミルクは横に首を振ると再びコックピットから見える暗黒の宇宙空間を睨んだ。
キャプテン・ミルクはファンタジー・ドラゴン号を左折させるために『チンチコチンチコ灯』を点けて左折した。(説明しよう。『チンチコチンチコ灯』は20~21世紀に流行った車という移動式マシンに装着されてたウインカーという表示器とウリ二つの物と解釈して構いませんとのことです)
キャプテン・ミルクは鼻歌を歌いながら、しばらくのんびりと宇宙船を走らせていると腹が減ってきたので、ファンタジー・ドラゴン号に勤務している本格派の一流シェフ、スモーキー・万寿浪さん(38歳)にテレパシーを入れた。
『万寿浪、おはよう。朝食が欲しい。ジャパン・ゴールデンウィーク産の白米とお味噌汁とシシャモと豆腐を食べたい』
『了解です。どちらに持って行きますか?』
『運転中なんだ。操縦席まで宜しく頼む』
『分かりました。直ぐに持っていきます』
スモーキー・万寿浪は9歳の時に料理人になりたくて都会を目指して家出をしたが、すぐに万寿浪の母親に見つかり捕まって怒られた。
捕まった後、万寿浪は母親に「かあちゃん、僕ねシェフ、料理人になりたいんだ」と言った。
「バカ息子よ、料理なんて作る前にだ、まずは小、中、高の学業を納めてから料理人を目指せ」と母親は言った。
「イヤだ」
「バカ息子よ、イヤだじゃないってば! 義務教育を納めないと本当の意味でバカ息子になるんだよ!」
「イヤだ」
「イヤだで済むと思ったら大間違いなんだわ。学校の勉強、学ぶことから逃げている間は料理人になんてなれないね」
「どうしてだよ? 料理人になりたいんだ、料理の勉強だけしていればそれで良いじゃないのかよ!」
「バカ息子! 料理だけの勉強をすれば料理人になれるとでも思ったら大間違いなんだわ! 世間知らずの愚か者で終わりになるんだよ!」
「それでも良いから料理人になりたいんだよ!」
「世間知らずで社会の成り立ちも分からない無知で何も考えが足らない頭の悪いバカが作る料理を信頼して食べたがるバカがいるとでも思うのかい? コラ!」
「勉強が全てじゃないはすだ!」
「人間は一生勉強なんだよ! 分かったような口を聞くでねぇ!!」
「だから料理だけの勉強をしたい!」
「まずは義務教育を納めないと話にならんし認めないね!」
「かあちゃん、義務教育なんて時間の無駄だ!」
「万寿浪よ、お前のその分かったように言うピント外れな考えの方がね、愚かだしマジで無駄だね!」
「かあちゃん、頼む! 小学校を退学させてくれ!」
「黙れバカ息子!! 学校はね、勉強だけじゃないんだよ。人間関係や、わび・さび、心を育てる場所であり視野を広げる大事な限られた時間でもあるんだよ。人間の持つ機敏な心を察知する事が出来なければ料理人なんてね、まず絶対になれないね」
「グッ、で、でもさ」
「でもも何もスモモも太もももねぇ!! 万寿浪、あんたはね、まだまだ考え方が未熟なんだよ!」
「……。だ、だって」
「万寿浪、だっても何もねぇ!! 先ずは義務教育を納めろ!! 話しは以上だ!」と母親は言ってパートの仕事に出掛けた。
いつも万寿浪は微笑みながら料理を作る度に幼き頃の母親とのこの無鉄砲な喧嘩を思い出していた。
確かに母親の言う通りだった。万寿浪はちゃんと義務教育を納めて大学も卒業した。もし9歳の自分に会うことが出来たら「社会をナメんなよ」と言って叱責したいと思っていた。
万寿浪は名シェフのアラン・ケチャップ・モンシロさんの元で料理の修行を10年間努めて35歳で『学びを納めないと認めない』という母親の言葉を看板にした店を開き、偶然にも訪れたキャプテン・ミルクの人間性に惚れ込み、キャプテン・ミルクに誘われてファンタジー・ドラゴン号の専属シェフとしても働いていた。もちろん、万寿浪は『学びを納めないと認めない』の店でも働いている。
万寿浪は出来立てのジャパン・ゴールデンウィークの料理を操縦席に持っていった。
「万寿浪、ありがとう」
「いえいえ。キャプテン・ミルク、どちらへ向かっているのですか?」
「混浴温泉惑星だよ」
「そうですか、分かりました」と万寿浪は言って戻っていった。
オープニングテーマソング
『最高にイカしたクールなハンサムマンのあんちくしょう☆キャプテン・ミルクの楽しい大冒険☆』
作詞 蒼井真ノ介
作曲 蒼井真ノ介
編曲 蒼井真ノ介
歌 えりかちゃん
宇宙に行こうよ
宇宙の果てにはさ
光の壁があるって話よ
ツルッと光よりも輝く
あんちくしょうに夢中よ
あたい月よりアイツ好きさ
あたい星よりアイツ好きさ
あたいナウい船長と
ナウい宇宙船の持ち主の
あんちくしょうがさ
とぅきでぇ~す(好きで~す)
痒い背中に孫の手が欲しい
痛いお尻に座薬と塗り薬よ
朝から晩まで歌っている鳥
お願いシャラップだい!
好きなあいつに付きまとい
好きなあいつに睨まれて
好きなあいつにドキドキ
ラブレターをあげちゃった
偶然のフリして
無理矢理鉢合わせたのさ
恥ずかしいけどもさぁ
あたいのLIFEは色々と初体験の連続だい!
ファンタジードラゴン号『ワオッ』
ファンタジードラゴン号『ワオッ』
我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らのキャプテン・ミ・ル・ク~☆
黄色い惑星の混浴温泉惑星が見えてきた。
「よし、混浴温泉惑星に着いたぞ。あとは着陸するのみ」とキャプテン・ミルクは立ち上がって言った。
☆続いちゃう
エンディングテーマソング
『恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに』
作詞 蒼井真ノ介
作曲 蒼井真ノ介
編曲 蒼井真ノ介
歌 えりかちゃん
気持ちを抑えて
貴方を見つめると
涙が溢れてたまらんわ
好きな気持ちを隠して
辛くてもう嫌になるわ
お月さん
お月さん
応答願います
お星さま
お星さま
寂しくて参っちゃってさ
ねぇねぇ
私の話を聞いてくれる?
お願いします
やけ食いしたら負けよ
夜食を我慢して
ダイエットしようかな?
ダイエットしてさぁ
絶対に綺麗になるからね
綺麗になってウホホホホ
負けてたまるかやったるで
甘いお菓子なんかにさ
こっちからバイバイキーン
本当にバイバイキーン
バイバイキーンのバイバイキーン
好きな人を想いたいの
毎日抱きしめていたいの
貴方の笑顔を守りたいの
私は貴方が好きなのよ
ねぇ本気になってよ
こんにくしょう
私に振り向け振り向け
こんにくしょう
夜更かしばかりして
本当に困っちゃう~
恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに
恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに
それがあたいよ
あたいの姿なのよ
好きでぇ~す
エヘヘヘヘ
好きでぇ~す
ウフフフフ
好きでぇ~す
"LOVe"
恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに
恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに~
ありがとうございます!