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不思議な気持ち

 キャプテン・ミルクはファンタジー・ドラゴン号に戻ると最初に青空ウイングス子の部屋に行った。

 

 「ウイングス子、女性の容体は?」

 

 「はい、大丈夫です。先ほど2分前に医療系睡眠魔法の「チュグ・ネニャチャイMarkⅢ(マーク・スリー)」をかけました」(説明しよう。青空ウイングス子は看護師としての資格があり、その道のプロフェッショナルでもあるのだ。人生経験豊かな青空ウイングス子は99歳。『白衣の天使は魔法使い』と呼ばれていて、いささか混乱する呼び名だが(笑)、18歳から看護師活動を始めてから81年間もの間、今も看護師として現役バリバリで活躍中なのだった。女は色々な顔を持っているものなのだ。女の豊かさを分かってくれよ、ヨロシクな)

 

 「ウイングス子、御苦労。女と何か話したか?」

 

 「いえ何も話していません」

 

 「よし。今から女と話せるか?」

 

 「少しだけなら大丈夫です。あと3分ほどで『チュグ・ネニャチャイMarkⅢ』の効果が完璧に出ますので。爆睡します」青空ウイングス子はキャプテン・ミルクに敬礼した。

 

 「よし。女と話してみる」とキャプテン・ミルクは言って女が休んでいるウイングス子の寝床、畳の上に敷いたベッブトンの傍に座った。(説明しよう。「ベッブトン」とは、ベッドと布団が長年ペンフレンドをしていた事実、文通相手、つまり素敵な片想い同士が両想いだと知った時の喜びを歌いあげたメモリーといえる寝具なのだ。早い話、ベッドと布団を合わせた様な寝具と言ったらわかるかな?)

 

 「俺はキャプテン・ミルクだ。具合はどうだい?」

 

 「あ、あなたが伝説の宇宙最強の戦士で最高の魔法使い、キャプテン・ミルクとは! 助けてくれてありがとう。しかしスゴいイケメンだわ……、あっ、失礼。お陰様でいくらか楽になりました」

 

 「君の名前は?」

 

 「(あん)ミラン子です。27歳です」

 

 「不履空羽とはどういう関係なんだ?」

 

 「言えない。彼が怖くて言えないです」

 

 「怖がらなくていいよ。もう大丈夫です。奴は宇宙警察に逮捕されたし、この世に2度と現れる事はないです」

 

 「ど、ど、どういう事なんですか?」

 

 「俺が奴にギャフンと言わせてきただけです」

 

 「な、何ですかギャフンって?」

 

 「ジャパンゴールデンウィークの言葉でね、『ウンコ野郎は消してやる! ウンコ野郎は抹殺してやる! アホンダラ、ナメんな、ウンコのくせによ!』という意味なんです」

 

 「へ~ぇ。勉強になりました」

 

 「いえいえ」

 

 「私は彼の愛人なんです」

 

 「愛人?」

 

 「そう、愛人なんです。『バカな妻と別れるから、別れたら一緒になろう』と言ってくれたのに。なかなか別れなくてズルズルと関係を続けていたら妊娠しちゃって」

 

 「そうですか。妊娠の話をしに行ってきたんですね」

 

 「そうです。そしたら『おろせ。本当に私の子供か?』と言われて。ショックで。『産みたい』と言ったら8発も顔を殴られてしまって、奥歯が5本も抜けました」

 

 「不履空羽の子供を産みたいのですか?」

 

 「なんとも。半分は私の血を引き継いでいるから、やっぱり産みたいかな」

 

 「産みなさい。子供には罪はないのだから。父親は死んだと言って育てなさい」

 

 「子供が父親について聞いてきたら何と答えたら良いですか?」

 

 「人工受精で生まれてきたのよ、と答えなさい。父親は見知らぬ人で既に亡くなっているから知らないわ、と言いなさい」

 

 「大丈夫でしょうか?」

 

 「大丈夫です。子供に愛情を与えればタフで強い子供に育ちますよ」

 

 「分かりました。頑張ってみまぁーすう」庵ミラン子は眠気に襲われてきた。

 

 「ミラン子さん、眠くなってきましたか?」

 

 「ふぁい。眠ーい」

 

 「最後の質問です。お腹の赤ちゃんは何ヵ月ですか?」

 

 「そろそろ3ヶ月目になりまぁーすうー」と庵ミラン子は言って深い眠りに落ちていった。

 

 キャプテン・ミルクはしばらくその場を動かずに聞き耳を立てていた。もしかしたら、彩月のように会話するような寝言を言うかもしれないと思ったからだった。5分、様子をみたが、寝息が聞こえるだけだった。キャプテン・ミルクは立ち上がると青空ウイングス子に頷き、部屋を出ていった。

 

 

 

 

 オープニングテーマソング

 

『最高にイカしたクールなハンサムマンのあんちくしょう☆キャプテン・ミルクの楽しい大冒険☆』

 

 作詞 蒼井真ノ介

 作曲 蒼井真ノ介

 編曲 蒼井真ノ介

 歌  えりかちゃん




宇宙に行こうよ 

宇宙の果てにはさ

光の壁があるって話よ

ツルッと光よりも輝く

あんちくしょうに夢中よ

あたい月よりアイツ好きさ 

あたい星よりアイツ好きさ

 

あたいナウい船長と

ナウい宇宙船の持ち主の

あんちくしょうがさ 

とぅきでぇ~す(好きで~す)

 

痒い背中に孫の手が欲しい

痛いお尻に座薬と塗り薬よ

朝から晩まで歌っている鳥

お願いシャラップだい!

 

好きなあいつに付きまとい

好きなあいつに睨まれて

好きなあいつにドキドキ

ラブレターをあげちゃった

偶然のフリして

無理矢理鉢合わせたのさ

 

恥ずかしいけどもさぁ

あたいのLIFEは色々と初体験の連続だい!

 

ファンタジードラゴン号『ワオッ』

ファンタジードラゴン号『ワオッ』

 

我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らのキャプテン・ミ・ル・ク☆

 

 

 

 

 キャプテン・ミルクは自分の部屋に戻った。

 

 愛星・サマー・えりかと彩月がキャプテン・ミルクのベッドで一緒に寝ていた。

 

 彩月は寝言を言わずに深い呼吸をして寝ていた。疲れ果てた愛星・サマー・えりかも熟睡していた。

 

 キャプテン・ミルクは愛星・サマー・えりかの可愛い寝顔を見ながら『一件落着には、あと2つやらなければならないことがある。愛星・サマー・えりかが、今の所属事務所を移籍する事と、新しいレコーディング・スタジオを用意して今後も仕事が出来るようにすることだ。今の事務所はどうもクサイ。不履空羽プロデューサーを雇った意味がわからんし怪しすぎる。もし、今の事務所がデビューアルバムを発売禁止にした場合、新たにアルバムを作り直せばいいだけの話だ。場合によっては俺が今の所属事務所の社長と話す事になってもいい。強い交渉が必要だ。

 

 全宇宙のファンはえりかさんの味方につくはずだ。新しい所属事務所に移籍するなら、俺の友達に頼むとするか。アイツは音楽バカだけど大手の一流に勤めているから心配はない。パッパと行動した方が上手くいくものさ。不履空羽みたいなウンコ野郎でバカのために大事な才能を潰したくはないからな』と考えていた。

 

 さらにキャプテン・ミルクは『愛星・サマー・えりかの不在は響く。一旦、パーフェクト・レッド・サウンド・スタジオに帰した方が良いな。7人のスタッフたちも心配しているだろうからな。あと1時間は寝かせてあげよう』と考えていた。

 

 キャプテン・ミルクはシャワーを浴びることにした。朝からの重労働で汗臭い。

 

 キャプテン・ミルクは小さく笑った。

 

 『なぜここまでして愛星・サマー・えりかを助けるのか? 自分でも不思議だ』と思ったからだった。

 

 『愛星・サマー・えりかのためにムキになっている自分がいる。なぜムキになる? なぜだろう? 彼女を考えるのは止めたはずじゃないのかい? 胸がドキドキするから、や~めようって言ったじゃん。『考えるな、感じちゃえよ』って言ったEARTHのスターは誰だっけ? 紫式部だったかな? 誰だっけ? 混乱するから、もう止~めよう。俺よ、愛星・サマー・えりかを考えるなよ』

 

 

 

 ☆続いちゃう

 

 

 エンディングテーマソング

 

『恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに』

 

作詞 蒼井真ノ介

作曲 蒼井真ノ介

編曲 蒼井真ノ介

歌  えりかちゃん



気持ちを抑えて

貴方を見つめると

涙が溢れてたまらんわ

好きな気持ちを隠して

辛くてもう嫌になるわ

 

お月さん

お月さん

応答願います

お星さま

お星さま

寂しくて参っちゃってさ

ねぇねぇ

私の話を聞いてくれる?

お願いします 

 

やけ食いしたら負けよ

夜食を我慢して

ダイエットしようかな?

ダイエットしてさぁ

絶対に綺麗になるからね

綺麗になってウホホホホ

 

負けてたまるかやったるで

甘いお菓子なんかにさ

こっちからバイバイキーン

本当にバイバイキーン

バイバイキーンのバイバイキーン 

 

好きな人を想いたいの

毎日抱きしめていたいの

貴方の笑顔を守りたいの

私は貴方が好きなのよ

ねぇ本気になってよ

こんにくしょう

私に振り向け振り向け

こんにくしょう

 

夜更かしばかりして

本当に困っちゃう~

 

恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに

恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに

 

それがあたいよ

あたいの姿なのよ

 

好きでぇ~す

エヘヘヘヘ

好きでぇ~す

ウフフフフ

好きでぇ~す

"LOVe"

 

恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに

恋したり愛したりキスしたりハートの赴くままに~

いつもありがとう✨✨✨✨✨

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[良い点] キャプテン・ミルクが 混乱するから、もう止~めよう。それでいいのか!アタックしちゃえー! [一言] キャプテン・ミルクって・・・愛星・サマー・えりかが好きになった!
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