さようならキャプテン・ミルク
「久方ぶりに説明しよう。遂に最終回だよ。今までありがとう」と説明のお兄さんは言うと窓際に行き、窓を開けて「ちきしょう。青春のバカヤロー!!」と叫ぶと静かに放送室から立ち去っていった。
『大宇宙はなにが悲しいのか知らないけどもよ、アホンダラみたいに日々バカデカくなるということだけは肝に銘じて人間は元気よく生きていってほしい。大宇宙はデカいんだぞ。めちゃめちゃデカい。ビンビンにデカい。人間よ、生きることを恐れるな。君たちは愛されている。人間の悩みなんてハナクソ並みに可愛らしいものさ。無駄に悩んで貴重な時間を失くすな。限りある命を大切にするんだ。だけどさ、今日もさ、また何処かのバカが戦争を始めているしよ。いつだってバカが戦争を始める。汚い金儲けのためにね。大体において金というものは汚いものなんだ。戦争反対。オレたち愛し合うために生まれてきたんだぜ。争いばかりするバカは死なないと治りませんな。バカをどうにかしないとね。兵士たちよ、もう戦うな。パンツを脱いで両手を上げて腰を振ってキンタマをブラブラさせろ。逆立ちしてブラブラさせろ。風になびかせてブラブラさせろ。キャッキャッ言いながら走り回ってブラブラさせろ。そんな自分の姿が滑稽で、情けないし、無様だし、ちょっぴり愛しいし、なんだかキンタマをブラブラさせていると戦争で戦うことがアホらしくなってくるだろう? 武器を捨てて「くだらないから止めた」と言って堕落しろ。鼻くそをほじって堕落しろ。白旗上げて堕落しろ。兵士たちよ、戦うな。同じ人間同士だ。愛し合え! 武器を捨てろ。戦争を放棄しろ! 命を粗末に扱う上の連中にこそ牙を向けて奴等に怒りの反逆を見せろ! 権力者の我儘のために、欲望のために、使い捨てのコマになるな! 騙されるな! 男にとって1番大事なことはだ、女を愛することだ。女を愛する努力をせよ。エッチなことに努力をせよ。愛こそすべてさ。そこんとこヨロシク頼むぜ! 戦争反対! ラブ&ピース!! 戦争はダメだつ〜の!! やめろつ〜の!! 平和な世界で暮らしたいんだつ〜の!! 愛し合おうぜ!!』
39世紀に小説家になろうで活躍した蒼井真之介の子孫、革命家の蒼井真之介・フィーリング・ルイボスティー・カテナチオさんの言葉。
『エロスを生きろ。エロスがなければ生きられないのだ。エロスを身にまといながらエロスを生きろ』
41世紀に小説家になろうで活躍して作家になったアバンギャルドな作家、同じく、蒼井真之介さんの子孫、蒼井真之介・セルリアン・アコーディアン・エロスチックメモリーさんの言葉。
『すべては女だ。女がいなければ男はただのカスだ。女には勝てないと悟って女を愛せ。愛しまくれ』
28世紀に小説家になろうで活躍して詩人になった、ポッコポッコチンさとしさんの言葉。
小説家になろうは50世紀になっても健在であり、めちゃくちゃユーザーがいるのだ。その数9800恒河沙名くらいだ。小説家になろうをナメたらあかん。小説家になろうは夢のある夢見がちなバカでかい組織なのだ。おそらく、小説家になろうというバンド野郎の組織は80世紀になっても健在である。いや100世紀になっても健在である。それが小説家になろうなのだ!やったね! 小説家になろう! あははははははは! うわっははははははは!
小説家になろうは永遠に永遠です。永遠に小説家になろうです。小説家になろうの運営は50世紀になってもピチピチのギャル並みに若さ溢れた組織であります。ピチピチしてます。本当です。本当に小説家になろうはピチピチしています。
1番
別れ話はやめてよね
今、ここで聞きたくないの
なんでデートしてる時なのよ?
ナメとんのかいな?
すっごく胸が痛いわ
愛の終わりを告げるからよ
私の気持ちを知らないでさ
あんまりじゃんかよ
あんまりだから ぶん殴るぞっ
「やれるわけないよ」だって?
私を誘惑や挑発をしないでよ!
やろうかい? 殴ったろうか?
ウフッ、できるわけないわ!
ウフッ、できるわけないわ!
ウフッ、できるわけないわ!
アンタを愛してるもん!
なんか私悪いことした?
直すから言ってよね
えっ!? 口が臭い?
えっ!? 歩きながらオナラをするのが嫌?
えっ!? 風呂上がりに腹を叩きながら歩くから?
えっ!? 裸でヌンチャクを振り回す?
えっ!? アソコが黒すぎて怖い?
えっ!? 直ぐ泣いて直ぐ笑い出して直ぐ暴れるから?
えっ!? 独り言が多いって?
いいんじゃんかよう!
甘えてるだけじゃん!
心を開いて甘えてるだけじゃん!
包容力くらい持ちなさいよね!
黒いからって怯えちゃ嫌っ
黒いのは遺伝によるものなの
毎日焼肉ばかり食いやがってさ
野菜食え、白滝食え、
今から栄養について話をしようじゃないか
2番
アイ・ラブ・ユーより
愛していると言ってよ
日本人なんだから
日本語で言っちゃってよ
好きな気持ちを大切にしてね
仲良しこよしが1番だから
牛タン弁当食いたいなぁ
懐かしの牛タン弁当
勝膳の牛タン弁当だよ
26年前にあった弁当屋さん
新道近辺、東区北39条辺りにあった弁当屋さん
懐かピーなぁ〜。ウフッ
明日も暑いのかなぁ
夏だもん暑いに決まってるぅ
夏ってキラキラしていて好き
あの夏に戻りたい
でもね、でもね、でもね、
ウフッ、できるわけないわ!
ウフッ、できるわけないわ!
ウフッ、できるわけないわ!
もう歩きたくない
おんぶして〜
抱っこして〜
ムササビ・ジュニア号の風呂場の天井に設置されている壊れにくいレディオから愛星・サマー・えりかちゃんの曲『懐かしき勝膳の牛タン弁当を食べた日々のセレナーデ』が流れていた。
キャプテン・ミルクとジャム将軍は無言で睨み合っていた。お互いに目を充血させて睨んでいた。鼻息だけが二人のコミュニケーションだった。だがキャプテン・ミルクは鼻息から吐息に変えた。艶めかしい吐息だった。それに気付いたジャム将軍は負けずに吐息をし出した。キャプテン・ミルクは咳払いをして吐息から口呼吸に変えた。ジャム将軍はムキになって吐息から皮膚呼吸を開始した。
1番
今さら好きってなによ!
ズルいじゃん
忘れようと奮闘したのに!
ヒドくね?
めちゃくちゃヒドくね?
女子ナメてんの?
マジでヒドくね?
ナメてんの?
(ラップ)
荒んだアンタのストレスを国民にぶつけるな!急に石が破れたみたいに全体的に不快だしさ、品のない嘘つきの偽善者め!ナメんな!バカノドチンコ!バカノドチンコ!バカノドチンコ!heyhey!
2番
今さら好きってなによ!
ズルいじゃん
忘れようと奮闘したのに!
ヒドくね?
ノドチンコにデコピンしてやるんだから!
アンタのノドチンコにデコピンしてやるんだからね!
女子ナメてんの?
マジでヒドくね?
雌をナメてんのっていう話
(ラップ)
誤りやがれ
国民を騙してばかりでさ、
アホンダラ!誤りやがれ!
国民はアンタらのオモチャじゃないんだよ!
バカノドチンコ!バカノドチンコ!バカノドチンコ!heyhey!
(繰り返し)
(繰り返し)
愛星・サマー・えりかちゃんのラップ・ソング『バカノドチンコ!heyhey!』が流れてきた。
キャプテン・ミルクは宙に浮かんだ状態で天井に背中を付けている。
ジャム将軍はキャプテン・ミルクの怒りと憎しみの排泄物をかりんとうと勘違いして、今もなお、おいしそうに食べていた。
ジャム将軍はキャプテン・ミルクの排泄物をキャプテン・ミルクに1つ差し出した。
「めっちゃ美味い。そこの君。食うか?」とジャム将軍は勝ち誇った顔をしてキャプテン・ミルクの怒りに満ちた排泄物を差し出しながら言った。
「それは美味しいのか?」とキャプテン・ミルクは表情を変えずに能面のように艷やかな顔をして言った。
「めちゃくちゃ美味いよ。羨ましいだろう? もうあげないからな」とジャム将軍は言ってキャプテン・ミルクの排泄物を口の中に入れた。
「褒めてくれてありがとう。フフフッ」とキャプテン・ミルクは言っておかしそうに笑った。
「ところで、おっさん、『バカノドチンコ!heyhey!』は良い曲だよな」とキャプテン・ミルクは言った。
「おっ、見知らぬ若者よ、話がわかるね。『バカノドチンコ!heyhey!』は1番と2番がほぼエンドレスみたいに繰り返していて3時間もある曲なんだよな〜」とジャム将軍は嬉しそうに言った。
「確かそうだったね。でも、おっさん、『バカノドチンコ!heyhey!2』は8時間もある名曲だったよね」とキャプテン・ミルクは言った。
「君、君。まさかの『バカノドチンコ!heyhey!2』を知ってるとはさ!」ジャム将軍は通な話を分かち合える仲間ができたと思って嬉しくなっていた。
「おっさんにだけ教えようかな。実はな、新しいライブアルバムのシークレット・トラックにな、『バカノドチンコ!heyhey!3』があるんだよ。確か1曲、57時間の曲なんだよ」とキャプテン・ミルクはシビアに言った。
「長っ!! 長いわ! ウッソ〜ん。知らなかったぁん!!」とジャム将軍は悔しそうに言った。『この若者はワシより愛星・サマー・えりかちゃんに詳しいのかも。めちゃくちゃ悔しい』と思っていた。
1番
パペピラピ
パペピラピ
パペピラピ
好きすぎるから
パペピラピ
パペピラピ
パペピラピ
ちょっちゅね~
あなたを想いまくるから
パペピラピ
パペピラピ
パペピラピ
いつまでも愛しちゃう
ちょっちゅね~
ちょっちゅね~
ちょっちゅね~
ちょっちゅね~
私はちょっちゅね~
頭がちょっちゅね~
アソコもちょっちゅね~
パペピラピ
パペピラピ
パペピラピ
パペピラピ
2番
あの野郎、
品のない顔して、
箸も持てずに音を立てて食うし、
ブクブク太りやがって!
ハニートラップ政党の連中め!
今まさにハニートラップ政党の下半身事情による傍若無人な性欲のせいで1つの国が滅ぼうとしている。なんだかとっても悲しいなぁ〜。泣けちゃうね。
ハニートラップ政党の皆様にパイプカットして差し上げてぇ!
パペピラピ
パペピラピ
アイツら全員パイプカットして差し上げてぇ〜ん!
3番
好きなら好きって言いなさい!
ちょっちゅね~
ちょっちゅね~と照れないで
好き好き好き好きって言って!
もう少しでちょっちゅね~
今すぐちょっちゅね~
4番
サード長嶋
うーん、どうでしょう?
ちょっちゅね、
パペピラピ
5番
泣くなよな
皆でパペピラピ、
泣くなよなパペピラピ
6番
ちょっちゅね、たぶん明日は晴れるかな? テヘッ
7番
ありがとうございましたぁん!
またのお越しをお待つーです!
でも、ちょっちゅね~
8番
腹減ったしさ、
グスングスン。
パペピラピ
パペピラピ
(8番と9番のあいだの間奏は46分間あります)
9番
ちょっちゅね~
ちょっちゅね~
好きすぎるからでしたの巻でした! ちょちょちょちょっちょっちゅね~!!
キャプテン・ミルクは『バカノドチンコ!heyhey!3』の一部分を歌った。今回は9番までしか歌わなかったが、1972番もある歌なのです。細かい間奏が3570回もあるしね。さすがにこの状況では全部は歌えないよ。だって57時間もある1曲なんだぜ。
「なかなか良いね。でも、歌詞はかなり長いのも凄いね」とジャム将軍は心配そうに言った。
かつてアースで『愛は地球を救わない。愛は地球ではなくて人間に必要なものですからね。地球は地球で勝手に生きていて、人間は人間でそれなりに仕方なく生きています。約24時間テレビ』というボランティアを語るが実際は番組のプロデューサーが募金をパクっていて永久に放送禁止になった番組があったのだが、その番組の放送時間よりも長い時間の音楽だなんて、めちゃくちゃ凄いじゃんかよう。
「ところでおっさん、俺が誰だかわかるかい? わかるのか?」とキャプテン・ミルクは言った。
「急に生意気な言い方だな! なんだテメェ! 誰なんだよ!! あっ、ちょっと、ちょっと、ちょっと、ちょっと、ちょっと待て待て待て待て待て! あああーっん!! お、お前は!? いつだかのクソガキじゃないのかな!! なんでだよ、なんで、なんで、ここにいるんだよ!?」とジャム将軍は言った。
「よう! 今までジャム将軍がしてきた殺戮は、うーん、どうでしょう? 絶対に許されないんだい! 俺はキャプテン・ミルクだい!!」
「キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ、キャプテン・ミルクだと!? 本当かよ!? まさか!? ウッソ……」
「間違いなく俺はキャプテン・ミルクだい!!」
「一体どうやって侵入した?」
「セキュリティが無いに等かったから直ぐに侵入できたぜ」
「ウッソ……。そんなはずはないさ」
「いや、そんなはずはあるから侵入は楽だったよね!」とキャプテン・ミルクは言ったんだよ。
ジャム将軍は混乱を極めていた。自分の知らないところで密かに宇宙最強の男、伝説の勇者、アンタチャブル、カリスマ野郎のキャプテン・ミルクに追跡されていたんだという恐怖に目眩がしそうだった。間違いなく自分の命が狙われていると悟った瞬間でもあった。まさか、あの時のガキが!?という思いもあった。
「本日をもってジャム将軍の悪行を断ち切る!」キャプテン・ミルク怒りました。しっかりと相手の目を睨んで怒りました。
ジャム将軍は走ってサウナ室へ逃げ込んだ。
「あっ! 待て! チンカスみたいな顔をしたジャム将軍め!!」キャプテン・ミルクは一瞬だけ考え事してから空想した。もしデカい人がいたら素敵だよなぁ、とね。デカい人がこの大地を救ってくれたなら嬉しいなぁ、とね。キャプテン・ミルクは空想してみた。
キャプテン・ミルク空想中です。
【空想中】7月5日。午前2時。俺はこんな夢を見たんだよね。
日本列島に巨大な地震が来た瞬間にさ、突如、めちゃくちゃバカデカいおっさんが現れてね、「よっこらせのせ」と言ってから、あぐらをかいて地面を叩いたら地震がピタリと止まったんだわ。それから2分後に70メートルを超える巨大な津波が関東地域を目掛けて来たみたいなのでね、バカでかいおっさんが立ち上がると海までスキップしながら走っていってさ、バカでかいバケツを持って70メートルの津波をバカでかいバケツの中に一気にカキ入れてから海水を飲み干したんだわ。バカでかいおっさんの身長は80万メートルくらいあってね、可愛らしいボブカットのヘアスタイルでさ、手と足がめちゃくちゃデカくて測定不能なんだよね。おまけに筋肉質な体型だしさ。体全体がとてつもなくデカいんだな。
そんでさ、バカでかいおっさんは日本列島をプラモデルみたいに軽々と持ち上げると地面を蹴りまくってね、次々とプレートだっけ? 火山活動地帯を直していってさ、なるべく最小限の地震だけが来るように設定にして納得いったみたいにして頷いていたよ。
バカデカいおっさん、「さて、帰るかな。帰りに1杯飲んでいくかな。枝豆も買っていこうかな。なんだかウンコしたくなってきたなー。先にウンコしよう。ウンコしてから飲みに行こう」とか言って何処かに帰っていたよ。
つまりさ、巷で噂話にされている7月5日はさ、身長80万メートルのバカでかいおっさんが日本を救うために、どっかから現れて、ありがたいことに救ってくれてから何処かに飲みに行ってしまった、ということが7月5日に見た僕の夢なんだよね。 だから安心したまえ。7月5日にはバカデカいおっさんが現れる以外は一切何もおこらないから大丈夫だよ。確か、バカデカいおっさん、生え際さとしという名前だったかな。生え際さとし。いい名前だよね〜。
◇一方◇
愛星・サマー・えりかはマネージャーが寝ている隙にキャプテン・ミルクの部屋から出てファンタジー・ドラゴン号の中を歩いていた。
人も宇宙人も見当たらなかった。静寂だけがあり、寂しさもある船内だった。
「不法侵入発見! そこのメス! 止まれ! 殺すぞ!」と月山コリーは愛星・サマー・えりかちゃんの後ろに忍び寄って警告した。
「すみません。トイレを借りたくて。お腹が痛くて」と、とっさに愛星・サマー・えりかちゃんは言ってお尻を押さえた。
「なんだ、ウンコか。ウンコするなら、そこの角を曲がればトイレだよ」と月山コリーは言って去っていった。
「ヒュー、助かった」と愛星・サマー・えりかちゃんは言って歩き出した。
しばらく歩くと椅子に座って編み物をしている大空ウイングス子がいた。
「すみません。出口はどこですか?」と物怖じしないで愛星・サマー・えりかは言った。
「そこをね、真っ直ぐ行ったら出口だよ。あんた美人だね。どっから来たのよ? 前に会った気がする」と大空ウイングス子は言って愛星・サマー・えりかの顔を見つめた。
「あはは。気のせいですよ。おばあちゃん」と愛星・サマー・えりかは言って会釈すると出口に向って歩き出した。
「今、外に出たら危ないよ。戻りなさい」と大空ウイングス子は優しく注意した。
「久しぶりに外の空気を吸いたくて。場所的に今は危ないんですかね?」
「危ないね。今、緊急事態だから」と大空ウイングス子は言うと隣に来て座りなさいいうゼスチャーをした。愛星・サマー・ウイングス子は頷くと駆け寄っていった。
「あはぁーん!! あはん!! あ〜ん!! あ〜ん!! いやん!! 何でだべか? 愛星・サマー・えりかちゃんじゃなかろかぁっ!! あ〜んあ〜んあ〜ん!! なんでなのよ!! なんでなの? 今まで何処にいたのよん!! 心配させてさ!!あ〜ん!!うぇ~んうぇ~ん! 夢かな?」とパステル純は言うと自分の右胸の乳首を強くつねった。
「痛い!! 夢じゃないのかよ!?」とパステル純は言うと念のために自分の左胸の乳首も強く強くつねった。
「痛い痛い痛い!! こっちも痛いじゃんかよ!! 夢じゃないのか!?」とパステル純は怒鳴った。
パステル純は目の前に愛星・サマー・えりかがいることに激しく動揺して気が変になっていた。
「ちっくしょう。乳首がヤラれた。かなり痛めたわ」とパステル純は言って落ち込むと床に座って泣き始めた。
「夢だろう? なあ死んだ爺ちゃん。これって夢だよね?」とパステル純は自問自答した。
バシッ!!
バシッ!!
バシッ!!
大空ウイングス子はパステル純のほっぺたをビンタした。
「痛い!! やめてけれ!!」とパステル純は言って床に寝そべって泣き出した。
「このアホンダラ!! 愛星・サマー・えりかって誰なのさ?」と大空ウイングス子はパステル純にビンタをしながら聞いた。
「アイドルだよ。知らんの?」とパステル純は言った。
「何となくは知っているけど、よくわからんよ! ナメんな! クズ野郎!!」と大空ウイングス子はプンスカプンスカして飲んでいたメロンジュースのグラスを床に投げて割った。大空ウイングス子は自分の部屋に戻っていった。
「たまに急に怒って変貌する時がある大空ウイングス子さんだけども、今、生理かな? 待てよ。99歳でも生理って来るのかな?」とパステル純は言って自分の頬と乳首をさすった。
「99歳だと生理は来ませんよ」と愛星・サマー・えりかは言った。
「なぜわかるんだよ? 99歳でも生理が来たっていいじゃんかよ!!」とパステル純は反抗的に言った。
「まあ、人それぞれですけどね、99歳はありえません」と愛星・サマー・えりかは言って肩をすくめた。
「あはん!! あはん!! あ〜ん!! あ〜ん!! いやん!! 何でだべ? 愛星・サマー・えりかちゃんじゃなかろかぁっ!! あ〜んあ〜んあ〜ん!! なんでなのよ!! なんでなの? 今まで何処にいたのよん!! 心配させてさ!!あ〜ん!! うぇ~んうぇ~ん」たまたま通りがかったパステル純は泣きじゃくりながら言った。
「あんたさ、愛星・サマー・えりかちゃんなのか? 偽物じゃないよな?」と思春期、反抗期並みに生意気な目をして睨みつけるパステル純だった。
「大きな声では言いたくないけれど、そうですよ」
「嘘つくなよな!! 証拠見せてみろよ!!」
「証拠ですか?」
「しかも、なんでここにいる?」
「キャプテン・ミルクさんに助けてもらいました」
「キャ、キャ、キャプテン・ミルクを知っているとなると話は本当かもしれない……。とりあえず、可愛い顔した姉ちゃんよ、証拠を出しな」
「わかりました」
『いい加減にしろクソども!』
作詞 蒼井真之介
作曲 蒼井真之介
歌 愛星・サマー・えりか
1番
アレやめろ
アレやめろ
アレやめろ
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
2番
アレすんな
アレすんな
アレすんな
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
3番
アレ反対
アレ反対
アレ反対
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
4番
政治家いらない
政治家いらない
政治家いらない
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
5番
すだれハゲよりも町内会
すだれハゲよりも町内会
すもものもっちゃんよりも町内会
町内会の方が優秀だ
いい加減にしろクソども!
カリフラワーを食べたいな
すもものもっちゃん行方不明
どこさ行っただ?
6番
二世よりも学級会&PTA
二世よりも学級会&PTA
二世よりも学級会&PTA
学級会の方が建設的で遥かに優秀
いい加減にしろクソども!
7番
アレ反対
アイツらいらない
アレより平和が欲しい
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
8番
争うよりも愛し合おう
争うよりも愛し合おう
争うよりも愛し合おう
いつまでバカな事を繰り返す?
いい加減にしろクソども!
9番
ジョン
ジョン
ジョン、ジョ〜ン
こりゃ運命!?
ソロのジョン
もう目覚める時がきた!
「その曲は!? えりかちゃんがデビューする前にデビュー曲の候補として選ばれていた幻の曲だ!! 海賊盤でお馴染みの曲でもありましたよね!!」とパステル純は言って飛び跳ねた。パステル純は思った。
『間違いなくえりかちゃんだわ。なんでこんな奇跡があるんだろうか? 泣いちゃおうかな? えへへ。でもさ、男がさ、女の子の前で泣いたらバカにされちゃうじゃん? 泣いたらあかん、泣いたらあかんって正樹が歌ってたし』とパステル純は思ってた。
一方の愛星・サマー・えりかのハートには真っ赤な火がついちゃってた。アーティスト、歌手としての火がついちゃったんでした。
「続きまして、『秋田県と横浜と札幌と福岡と広島と首都とその他の素敵な街の人たちへの愛』を歌いまーす」と愛星・サマー・えりかは気合いを入れて2曲目へと突入していった。
『秋田県と横浜と札幌と福岡と広島と首都とその他の素敵な街の人たちへの愛』
作詞 蒼井真之介
作曲 蒼井真之介
歌 愛星・サマー・えりか
1番
日本最高じゃん
日本大好き
日本はめちゃめちゃ凄い国
日本ってヤバいくらい素敵
日本の文化は超一流
日本の歴史も超一流
日本の女も超一流
日本ってすんごくすんごい
日本ってすんごくすんごい
日本って美しいわんわんわん
日本ってさ食べ物美味いし
日本ってさ食べ物美味いじゃん
日本ってカッコいいし
日本って素晴らしいし
日本ってお年玉あるし
2番
秋田県の伊藤しおりちゃん、あの人形はどうなったの?
秋田県の伊藤しおりちゃん、あの人形は捨てちゃダメだよ
横浜の佐々木賢治くん、今度会ったら羽交い締めにしてからケツにカンチョーしてやるぞ
札幌の藻岩山ロープウェイに乗ってブスな彼女にプロポーズをしたサトシ! 僅か1年で離婚しやがってよ。ナメんなタコ! 3万の御祝儀返せ!
福岡に行きたいな、憧れのあのコに会いたいからね
広島、江夏の21球は実に見事でございました
3番
日本最高じゃんかよう
日本大好きじゃんかよう
日本はめちゃめちゃ凄い国じゃんかよう
日本ってヤバいくらい素敵じゃんかよう
日本の文化は超一流じゃんかよう
日本の歴史も超一流じゃんかよう
日本の女も超一流じゃんかよう
日本ってすんごくすんごいじゃんかよう
日本ってすんごくすんごいじゃんかよう
日本って美しいわんわんわんじゃんかよう
日本ってさ食べ物美味いしじゃんかよう
日本ってさ食べ物美味いじゃんじゃんかよう
日本ってカッコいいじゃんかよう
日本って素晴らしいしじゃんかよう
日本ってお年玉あるしじゃんかよう
じゃんかよう
じゃんかよう
じゃんかよう
日本が好きじゃんかよう
「その曲だけわぁ、その曲だけわぁ、一度、ずっと生で聴きたかったし、生でしたかった!」パステル純は落ち着きなく動き回りながら言うと悔しそうに床を叩いた。パステル純は今までに見たこともない顔で歪んでいた。
「はっ!? 生でしたかった!?」愛星・サマー・えりかは怪訝な顔をするとパステル純から距離をとって離れた。
「はい、生でしたかったです」
「な、何を生でしたかったんですか?」
「生で日本優良ダンスを披露して応援したかったです。『秋田県と横浜と札幌と福岡と広島と首都とその他の素敵な街の人たちへの愛』にはファンも楽しめるようにと振付けのダンスがありますよね?」
「あっ、あー、日本優良ダンス。はいはい。ありますあります」
「確か振付師の佐々木カタツムリくんが東区北方面ジャイジャイダンスからインスピレーションを受けたダンスですよね? それが伝説のダンス、日本優良ダンス」
「よく御存知で〜」
「ちょっと、日本優良ダンスを1つ披露しますんで、僕のダンスを観てくれますか? よろしくです」
「是非、是非」と愛星・サマー・えりかは嬉しそうに言った。
「では」
パステル純は日本優良ダンスを一生懸命に踊った。
愛星・サマー・えりかは微笑ましく見ていた。『こんなに一生懸命で優しくて真面目なファンなら本当に頑張っきた甲斐があるし凄くありがたいし嬉しいなぁ』と思いながら手拍子をして見ていた。
「日本優良ダンスを見てくれて、どうもありがとうございましたぁん!」とパステル純は礼儀正しく好青年らしく言った。
「とっても上手いですね! こちらこそありがとう」と愛星・サマー・えりかは言って手を差し出しパステル純と固い握手をした。
パステル純は泣いていた。
「お名前は?」
「パステル、パステル純です。パステル画は描けませんし、パステルカラーは好きではないんですが、パステル純です」
「パステル純さん、ありがとう。パステル純さん、こんな事を言うと驚かれるかもしれませんが、私、アイドルを辞めることにしました」
「あは〜ん!!!!!! なんとなくそんな感じはした!!!!」とパステル純は叫ぶと笑顔を浮かべてそのまま力なく仰向けに倒れて頭を打ち鼻血を噴き出して気絶した。
「ヤベェ!!」と愛星・サマー・えりかは叫ぶとパステル純の傍に行き落ちていた割り箸を2つに折って鼻の穴に差し込んだ。なんとか鼻血は止まった。
愛星・サマー・えりかはテーブルの上に置いてあるボールペンと何枚かのチラシを見つけた。チラシの裏は無地だったので手紙を書くことにした。
「キャプテン・ミルクへ
キャプテン・ミルク、私を助けてくれてどうもありがとうね。私、すっかり気持ちが楽になりました。
ごめん。私、アイドルを辞めることにしました。私は、毎日、事務所の社長からセクハラされて、枕営業をしろとか、散々、辛いことを社長から言われて拒否すると社長から体を殴られてばかりいました。体はアザだらけでした。顔は商品だから怪我させることはしないと明言したうえで、毎日、毎日、体を殴られ続けていました。給料も貰えず、会社の寮で手錠を掛けられて監禁されながら生活をしていました。社長から何度も何度も襲われてレイプされそうになりましたが、ことごとく返り討ちをして難を逃れてきました。社長は私の目の前で服を脱ぐと全裸になって自分の性器を見せ付けて踊り狂うという事をしていました。実は社長は薬物中毒でした。 薬物欲しさに私を利用してヘンドリモンドリを稼いでいるといった状況にいました。薬物が切れると裸になって暴れまくるのです。しかも私にまで薬物を勧めてきたんです。赤いカプセルに入った幻覚剤みたいなものを貰い、私は飲むフリをして手の中に隠すと社長が飲んでいるビールの中に密かに入れて窮地を逃れていました。知らずに飲み干す社長は悪化の道を辿るばかりで、もはやゾンビみたいに成り果てていました。770回くらいは飲んだフリをしてビールに赤いカプセルを入れていました。
私は孤児です。両親に捨てられたんです。ヤマタノオロチ孤児院に引き取られて0歳から12歳までそこで大切に育てられました。
孤児院を出てからが本当に大変でした。
大人たちが常に私の体を目当てに言い寄りセクハラばかりをしてくるのです。私は完全に人間の男や宇宙人の男に幻滅してしまい、男性不信にもなってしまいました。
そんな辛くて苦しめられた過酷な時期に吟遊詩人だったデームズ・デェーン・荒削りという美男子に出会ったんです。出会いは1人で公園の鉄棒で逆上がりをして遊んでいたら、隣にあるジャングルジムの頂にて雄叫びを上げている男がいたんです。それが吟遊詩人だったデームズ・デェーン・荒削り君でした。
「君、逆上がりしちゃてさ。カッコいい逆上がりじゃん」とデームズ・デェーン・荒削り君は眩しそう言いました。
「ありがとう」
「何か寂しそうだね。何か辛い事に支配されてないかい?」とデェームズ・デェーン・荒削り君は言ったので、見透かされた心が崩壊しちゃったんで今までの事情を言ったんです。
「わかった。じゃあ、君に『鎌倉時代の男』という47世紀の詩人、高橋君の詩を贈ろう」
『鎌倉時代の男』
作者 高橋君
アホンダラの男は殺せ
ブチ殺せブチ殺せブチ殺せ
娜や蛇はブチ殺せ
とにかくクソ野郎はブチ殺せ
ブチ殺せブチ殺せブチ殺せ
よし行くぞう!去勢されたぞ!
よし行くぞう!所詮あんな者!
よし行くぞう!ナメんな糞め!
よし行くぞう!今から殺しに、よし行くぞう!
鎌倉時代の男を侮辱したらあかん!!
鎌倉時代の男を汚したらあきません!!
鎌倉時代の男をナメたらダメだよ!!
鎌倉時代の男は鎌倉時代らしく鎌倉らしかったよう
キャッチャーの山倉は鎌倉生まれじゃないみたい ヘイヨウ!
私は殺意に満ちた詩を聞き終えて拍手をしました。
急に私の中で怒りが蘇りました。安西あつし57歳はコンビニで働くオッサンなんですが、ヘンドリモンドリを支払う時に私の手を握りしめて受け取るんです。毎回、毎回なんです。電話番号を書いたメモを渡してきたり、馴れ馴れしく話してきたり。私のお尻を触った事も何度もありました。
私はデェームズ・デェーン・荒削りに安西あつしについて話しましたら「今からそいつをブチ殺す。知ったところによると奴は裏切り者だ!!」と意味が分からない事を言って聞かないんです。 私はデェームズ・デェーン・荒削りに無理やり安西あつしの居場所を言わされると私の手を引っ張り居場所まで連れて行かれました。
しかしコンビニに着くと、安西あつしは、先日、砕け散って死んだとコンビニの店長が言いました。
「砕け散ったら仕方ないよな。ちくしょう、やっと、偶然に見つけたのによ……」とデェームズ・デェーン・荒削りは言うと肩をすくめてコンビニから出ていくと、そのまま、何処かに消えてしまいました。
私は何が何だか分からないままコンビニから出ると警察官に呼び止められました。
「あんた、今、そこのコンビニで店長さんに安西あつしについて何か聞いていなかったか?」と警察官に聞かれたので私は黙っていました。
「いや実はね、安西あつしはテロリストでね、混浴温泉惑星にね、ウンコ爆弾を仕掛けようとしたらしくてね、自宅でね、ウンコ爆弾の製造中にね、ウンコ爆弾が爆発してね、砕け散って死んだんだ。どうやら1人だけ仲間がいるらしい。仲間の名前は割れているが秘密だ。貴方は安西あつしの知り合いか? それとも、まさかの仲間なのかな?」と警察官に言われたので、ハッとしました。まさか、デームズ・デェーン・荒削りが仲間じゃないのかなとフッと考えたんです。
「デェームズ・デェーン・荒削り?」と私は言ってみました。
「えっ!! 何故、知ってるんだよ!? 今、何処にいるんだ!? 実はな、そいつがな、指名手配犯なんだよ!」と警察官が私の肩を揺さぶりながら言いました。「グワーッ!!」と、突然、警察官が顔を歪めて叫ぶと私にもたれ掛かるようにして倒れました。なんとデェームズ・デェーン・荒削りが大きな金属バットで警察官の後頭部を殴ったのです。
「何故なの!?」と私は聞きました。
「俺はテロリストだ。宇宙人のジャム将軍を殺すためにテロリストになったんだ」
「ジャム将軍!?誰よ!?」
「奴に家族が殺された。まだ2歳になったばかりの息子と妻を車で跳ね飛ばしたんだ」
「可哀想……」
私がジャム将軍の名前を聞いたのはその時が初めてでした。
私は不憫に思えたデェームズ・デェーン・荒削りに同情してしまい、ジャム将軍を倒すためにテロリストの仲間になってしまったのでした。コードネームは『梅干し娘』。それが私の秘密の名前でした。12歳にしてテロリストになり梅干し娘と名乗る事になってしまったんです。
ところが、私がテロリストになって僅か1時間30分後にデェームズ・デェーン・荒削りが心筋梗塞で、あっさりと御陀仏になってしまったのでした。私のテロリストとしての時間は1時間30分でした。神様が見ていたんでしょうね。たわけ者めがってね。しかしね、デェームズ・デェーン・荒削りから散々ジャム将軍の悪評を聞かされて人相も写真で見せられてね、ますますジャム将軍憎きになったんです。
キャプテン・ミルクに出逢った時に祭り会場で列を横入りしたあのおっさんがまさかのジャム将軍だとは」
愛星・サマー・えりかは手紙を書くのを止めると便箋をクチャクチャにしてゴミ箱に投げた。
「待ちんしゃい! せっかく書いた手紙を丸めて捨てないで最後まで自分の気持ちを綴ってごらんなさいよね」と階段に座っていたSugar桜子ちゃんが言った。
「あなた、ずっとそこにいたの?」愛星・サマー・えりかは涙に暮れているSugar桜子ちゃんに近寄りながら言った。
「うん。ずっと階段に座って物思いに耽っていたの。グスングスン」とSugar桜子ちゃんは涙を拭きながら言った。
「泣かないで。そんなに泣いたら辛くなるわよ。泣かないでって、かつての日本人の舘ひろしが歌ってますから、かつての日本人の舘ひろしのために、今は泣かないで欲しいなぁ」と愛星・サマー・えりかは優しい陽射しのように言ったとです。
「はい、もう泣きません。泣くのは辞めます。ありがとうございます」とSugar桜子ちゃんは行って泣きながらファンタジー・ドラゴン号から飛び出してしまった。そして、ケロリとして戻ってきた。いつも泣いてくれてありがとう。そしてアイ・ミス・ユーな気持ちを忘れずにいてね、と蒼井真之介は思っておにぎりを食べた。梅だ、梅のおにぎりだ。
◇ムササビ・ジュニア号のサウナ室にて◇
サウナ室に追い込まれたジャム将軍は扉に全体重を掛けてキャプテン・ミルクが入ってくるのを阻止していた。ジャム将軍は怯えきっていた。
『まさか、あのクソガキがキャプテン・ミルクだとはな。とりあえず、一瞬だけ食い止めてサウナ室にある隠し扉から外に脱出しよう。裸だが気にすることはない。ムササビ・ジュニア号ともオサラバか。さらば、ムササビ・ジュニア号よ』とジャム将軍は思った。
「手伝いましょうか?」
「いやん!」とジャム将軍は叫んで驚いた。
ジャム将軍の背後から声がしたので部下がサウナ室にいると思い「ワシの背中を支えて押さえろ」と言った。
「こんな感じで大丈夫ですか?」と声の主は言ってジャム将軍の背中を押さえて固定した。
「そんな感じだ」
ジャム将軍はサウナ室の扉にある小窓を見た。大浴場にはキャプテン・ミルクの姿は見えなかった。ひょっとしたらサウナ室の扉の前に身を潜めているのかもという不安があった。ジャム将軍のメインテーマがコレです。↓
『心がないと言われてアニオッキ!』
作詞 蒼井真之介
作曲 蒼井真之介
歌 ※マンカスティン・チンカスティン
(※歌を歌っているマンカスティン・チンカスティンは蒼井真之介の小説を読む方なら直ぐにわかる、知る人ぞ知るのキャラクターなんです。詳しくは蒼井真之介の短編小説『真面目党をよろしくお願いします。』を読んでください。謎が解けます。)
1
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
たまらんな、たまらんな、
生きるのって面倒くさいな
生きるのって訳わからんな
何で生きてるのかもわからん
命が不思議すぎて怖くなるさ
だって訳わからんもん
生きるって結局何なのよ?
もどかしいから寝るかな〜
腹減ったし。腹さえ減らなければスムーズに生きられるのにね
2
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
寝てばかりの人生だったかも
だって眠いんだもん
寝てばかりの人生も仕方ない
だって眠いんだもん
たまらんな、たまらんな、
毎日、うんこするの辛いな
うんこさえなければ
スムーズに生きられるのにね
※サビ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
シェケシェケシェケモンキー
シェケモンキー、アニオッキ
ジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャムジャム将軍だぞ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ジャム将軍は無意識で後ろを振り返った。
そこには、
キャプテン・ミルクがいた。
キャプテン・ミルクがジャム将軍の背中を押さえてた。
ジャム将軍はキャプテン・ミルクに笑いかけた。
キャプテン・ミルクは優しくジャム将軍に対して笑ってくれた。
「ジャム将軍、最後に言い残すことはないか?」とキャプテン・ミルクは微笑みながら言ってくれたのでジャム将軍は胸がキュンと痛くなって居たたまれなくなった。
「ない」とジャム将軍は言って目を閉じで唇を尖らせた。
キャプテン・ミルクはジャム将軍の首を絞めた。
ジャム将軍は目を見開いて足を震わせていた。
キャプテン・ミルクは力の限りジャム将軍の首を絞めた。
ジャム将軍はニヤリと笑った。
キャプテン・ミルクは無表情だったが目が充血していた。
ジャム将軍はサウナ室の扉に隠しナイフがあるのを思い出して左手で扉をまさぐりナイフを掴むとキャプテン・ミルクのお腹に一息でズブリと刺した。
キャプテン・ミルクは飛び上がってジャム将軍から離れた。
キャプテン・ミルクは自分のお腹を見た。全く痛みはなかったがお腹を見た。
ジャム将軍はもう一度、キャプテン・ミルクのお腹を力いっぱいにナイフで刺したが、血は一滴も出てはこなかった。
ジャム将軍は自分の周りがスローモーションのように見えていた。
ジャム将軍はキャプテン・ミルクのお腹、肩、太もも、腕、首、顔をメッタ刺ししたがキャプテン・ミルクからは一滴も血が出てはこなかった。
ただ、キャプテン・ミルクは笑顔を浮かべていた。
「もう、わかったから、よせ」とキャプテン・ミルクは言ってジャム将軍からナイフを奪い取るとナイフを握り潰して破壊してしまった。
ジャム将軍は何かを悟った。
キャプテン・ミルクはジャム将軍の顔を殴ってから抱き抱えると、サウナ室を殴って壊して外に飛び出して、一気に空を飛翔していった。
何処までも何処までも空を飛び、やがて惑星から飛び出すと宇宙空間に飛び出た。幸い宇宙空間には空気があった。本物の宇宙空間には空気があるものなのだ。ニセモノの宇宙空間には空気がないのだ。何故ならニセモノだからだ。
キャプテン・ミルクは、
陰毛惑星
前立腺惑星
ヨコハメ・タテハメ惑星
タケノコ惑星
前バリ惑星
痔主惑星
飲んだくれ惑星を超えて飛び続けた。
ジャム将軍は思いの外タフだった。じゃんじゃん宇宙空間を飛んでるのに、まだ生きてたから。
キャプテン・ミルクは連続で120時間も宇宙空間を飛んだ。
それなのに、まだジャム将軍は生きてた。
遂には、キャプテン・ミルクは1週間も宇宙空間を飛んだ。
やっと、宇宙の果てに辿り着いたのは3ヶ月を過ぎた頃だった。しぶとくもジャム将軍は生きてた。
宇宙の果て。宇宙空間にも果てはあるのだ。宇宙空間の宇宙の果ては案外遠いものだけども、キャプテン・ミルクは子供の頃から、たまに気分転換で宇宙の果てに遊びに行っていた。宇宙の果てには色々なものがあったからだ。例えば、ここでしか手に入らないエロ本の自動販売機とかだ。今どき5000台もエロ本の自動販売機が設置されているのは宇宙の果てだけだった。
まあとにかく、キャプテン・ミルクはジャム将軍を宇宙の果てまで連れていき、ジャム将軍をボコボコにぶん殴ってから宇宙の果てにある光の壁の扉を開けて、そこからジャム将軍を投げ捨てた。光の壁の向こう側には無の世界が広がっているらしいからジャム将軍が戻ることは永遠にないのだ。
ちなみに、何故、キャプテン・ミルクはナイフで刺されても血が一滴も出なかったのか?
実はね、
キャプテン・ミルクはね……。
その時だった!
光の壁の扉の縁にしがみついていた全身血まみれのジャム将軍が腕を伸ばしてキャプテン・ミルクの右足をつかんだ。
驚いたキャプテン・ミルクは捕まえられた自分の右足を見てから血まみれのジャム将軍を見た。ジャム将軍に右足を捕まえられたキャプテン・ミルクは光の壁の扉の向こう側にある無の世界に引きずり込まれてしまった。
『最高にイカしたクールなハンサムマンのあんちくしょう☆キャプテン・ミルクの楽しい大冒険☆』
作詞 蒼井真之介
作曲 蒼井真之介
編曲 蒼井真之介
歌 えりかちゃん
宇宙に行こうよ
宇宙の果てにはさ
光の壁があるって話よ
ツルッと光よりも輝く
あんちくしょうに夢中よ
あたい月よりアイツ好きさ
あたい星よりアイツ好きさ
あたいナウい船長と
ナウい宇宙船の持ち主の
あんちくしょうがさ
とぅきでぇ~す(好きで~す)
痒い背中に孫の手が欲しい
痛いお尻に座薬と塗り薬よ
朝から晩まで歌っている鳥
お願いシャラップだい!
好きなあいつに付きまとい
好きなあいつに睨まれて
好きなあいつにドキドキ
ラブレターをあげちゃった
偶然のフリして
無理矢理鉢合わせたのさ
恥ずかしいけどもさぁ
あたいのLIFEは色々と初体験の連続だい!
ファンタジードラゴン号『ワオッ』
ファンタジードラゴン号『ワオッ』
我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らの我らのキャプテン・ミ・ル・ク~☆
終
最終回は6月から書いていました。大変でした。完結できて良かったです。ありがとうございました。




