狂気に包まれて
https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)
(作画 ひだまりのねこ様)
(作画 茂木多弥様)
「月山コリー、聞こえるか?」キャプテン・ミルクは風呂場にいるジャム将軍の動きを見ながらテレパシーをした。
「あっ、キャプテン・ミルク、大丈夫ですか?」と月山コリーは心配そうに返事を返した。
「横立ちミントくんって知ってるよね?」
「よ、よ、横立ちミントくん!? 久しぶりに聞く名前。あの横立ち野郎! いつも横立ちなんっスよ。横立ちミントくんがどうしたんですか?」
「ジャム将軍の家来だった。トイレ掃除を担当しているようだ。今2階のトイレ掃除をしているから、こっちに来て横立ちミントくんを完全にやつけろ」
「わかりました。今から横立ちミントくんを消します」月山コリー、遂にキレだす。キャプテン・ミルクの仲間で1番の狂気を秘めた危険な男が遂にキレる。月山コリーが横立ちミントくんにキレるのは、実は月山コリーの彼女に手を出したからだと噂されていた。
月山コリーは直ぐにテレポーテーションでムササビ・ジュニア号の中に侵入して2階にあるトイレへ行くために動かないエスカレーターを登った。
2階の奥にあるトイレに行くと中から歌声が聞こえてきた。愛星・サマー・えりかちゃんのヒット曲『私をかまってよん 〜好きだからしつこくかまって〜』だった。
月山コリーは静かに横立ちミントくんの背後に立った。
「相変わらずのオンチだな」と月山コリーは言って横立ちミントくんの首をスリーパー・ホールドをした。
「ぐわっ、苦しい、誰だ? 手を離せよ!」横立ちミントくんは苦しそうに体を動かして後ろを振り向こうとした。
「俺様が誰か分かるか?」
「その声は月山コリーだな。一体どうやって侵入したんだ?」
「フフッ。そんなことはいい。お前の命は、ここまでだ」
横立ちミントくんは月山コリーの腹に肘打ちを入れた。
月山コリーは横立ちミントくんを離すと横立ちミントくんを背負投げして床に倒した。
「久しぶりだな、横立ちミント。どうなるか分かってるか? 借りは返すつもりだ」月山コリーの目が爛々と輝いていた。血で染まったように赤く輝いていた。月山コリーの目に殺意が浮かんでいた。横立ちミントくんは怯んでいた。月山コリーの狂気に飲み込まれていて判断が鈍っていた。
「月山コリーよ、どうするつもりだ?」
「こうするつもりだ!!」
月山コリーは倒れている横立ちミントくんの頭を掴むと床に何度も激しく打ちつけた。
「ぐわー、止めてくれ」
床がみるみるうちに血で溢れてきた。
何度も何度も何度も何度も強く打ちつけた。
横立ちミントくんは両手を上に上げると体が浮かんだ。自分の体に股がったままの月山コリーを乗せてだ。横立ちミントくんは『エメステロイム・ダー・カスディ・ジェオマイ』と叫んだ。
横立ちミントくんの体が消えてしまった。
月山コリーは床に落ちて尻もちをついた。
「チッ、ナメた真似しやがる」と月山コリーは言うとトイレのドアを蹴り破って外に出て1階の広場に向かう。
広場には顔中が血で染まった横立ちミントくんが戦闘態勢に入って立っていた。
月山コリーは躊躇なく横立ちミントくんに飛びかかった。
『カワジャイマズリバン』と横立ちミントくんは叫んだ。
横立ちミントくんの体がバリアに包まれて月山コリーの攻撃を遮った。そのつもりだった。
月山コリーはニヤリとした。
『ザヤカギュレン』と叫んだ月山コリーの両手からビームが出て横立ちミントくんのバリアを完全に破壊すると、そのまま体ごと体当たりをして横立ちミントくんを吹き飛ばした。
再び月山コリーは素速く横立ちミントくんに股がった。
月山コリーは横立ちミントくんの口を強く殴った。横立ちミントくんの前歯が全部折れてしまった。
月山コリーは、またもや横立ちミントくんの頭を掴むと激しく床に打ちつけた。横立ちミントくんは『エスルナラハサミン』と叫ぶと体を縮小させてしまった。身長15センチほどの小人になってしまったのだ。小人になって月山コリーからの攻撃を逃れた横立ちミントくんは直ぐ様元の体に戻ると月山コリーの背後に回って背中に手を当てた。
月山コリーは横立ちミントくんを背負い投げすると、三度、床に頭を打ちつけた。
シンプルにしつこい攻撃ばかりをしてくる月山コリーに焦りを抱く横立ちミントくん。
月山コリーは笑いながら横立ちミントくんの頭を床に打ちつけていた。
月山コリーは横立ちミントくんのおでこに手を当てると横立ちミントくんの頭髪が全て抜け落ちてしまった。
さすがにマズイと気付いた横立ちミントくんは次の手を打とうとしたのだが……。
月山コリーは洗面所で手を洗いながら鏡に映る自分の顔を見て笑っていた。
月山コリーはトイレから出ると5階にいるキャプテン・ミルクに向ってエスカレーターを登っていった。
◇続いちゃう◇