淡い時間
https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)
(作画 ひだまりのねこ様)
(作画 七海 糸様)
(作画 茂木多弥様)
「もしもし?」
「は、い」
「マシュ・ほちるさん?」
「そうでやす」
「ソネ川マキです」
「あー、どうも御世話になってます」
「あの連絡をありがとうございます」
「そうだろう、ありがたいだろう?」
「えっ?! すいません、マシュ・ほちるさん、今、何ておっしゃいましたか?」
「いえいえどういたしましてと言いたかったんです」
「ビックリしました」
「そりゃそうだろう。今のは失礼な返事の仕方だからな」
「えっ?! また何か変なこと言ってます?」
「いやいや、面目ない」
「マシュ・ほちるさんは、なんで私に連絡したんですか?」
「興味津々だったからです」
「なるほどね、具体的には、やはり」
「ソネ川マキさんのバツ15ですよね」
「バツ15の女をどう思います?」
「可哀想だなぁって思います」
「何でですか?」
「ソネ川さん自身が結婚に向いていないって分かってなくて」
「私、どうしたらいいでしょう?」
「知らないですよ、自分で考えなさいよ」
「聞いてくれたって良いじゃないですか!」
「そんな事言われても知らないですよ。貴女が自分で結婚して離婚したんだから」
「私をバカにしたくて連絡したんですか?」
「違いますよ。正直に言うと何でそんな結婚して離婚したのか知りたくて」
「それは答えかねます。私、ソネ川マキのプライベートの侵害にあたります」
「じゃあ、切りますね。さよなら」
「さよなら」
ソネ川マキは怒りで体が震えていた。
「私はずいぶんとアバズレと言われて、イカレポンチと罵られて生きてきたわ! 何がいけないの? 私の何がよくないの? ただ私は結婚したら直ぐに離婚したくなるだけなのよ! ただ、お股が緩くて頭が弱いだけなの! 何がいけないの? 淫乱だから? 常に発情しているから? 何がいけないのよ! 不倫ばかりするからかしら? 人妻になっても夜遊びばかりするから? 分からない、分からないわ!」とソネ川マキは言って泣き崩れた。
その時、階段を2段飛びで駆け上がってくる若者の姿があった。
「ソネ川マキさん、泣かないでください! マキさんは悪くないです!」と若者は言った。
「あっ、新入りの門番の三ヶ崎珍位くん……。貴方に何が分かるのよ! 新入りの分際でさ! 黙ってな!」
「ソネ川マキさん、僕は門番になって1週間ですが、聞いてください。僕はソネ川マキさんが好きなんです!」
ソネ川マキの顔色が紅色に変わった。
「何を言ってるのよ! バカじゃないの!」
「マキさんがバツ15なのは聞いています。でもそんなの全然大したことじゃないです」三ヶ崎珍位くんはデカイ声で力説した。
「笑わせないで! 私はバツ15の淫乱なのよ!」
「だからなんですか!」
三ケ崎珍位くんは目に涙を浮かべて体を震わせると後ろを向いて涙を拭いた。
「三ケ崎くん、な、な、泣いているの?」ソネ川マキは優しい声で言うとポケットからハンカチーフを出して自分の鼻をかんだ。
三ケ崎珍位くんは、てっきりハンカチーフを貸してくれるものだと思って手を差し出していた。
「ソネ川マキさんは甘いです! 全然、大したことないことで悩んでいるぅ!」
「何よ! バカにしているの?」
「黙っていましたが、言わせてください。僕、三ケ崎珍位は、かつて結婚をしていました」
「初耳」
「僕も離婚しました。僕は、実は、言いにくいですが、バツ82なんです!!」
「えーーーーーーーーーーーっ?!」
「本当です」
「嘘ーっ?!」
「改めて本当です」
「す、凄い……」
「結婚したその日に離婚したこともあります。82人の元妻と別れた理由は言えないけれど円満な別れ方ではあります」
「三ヶ崎くんも苦労していたんだね」
「ソネ川マキさん、バツ82の僕と結婚を前提に付き合ってください!! 宜しくお願い致します!!」
「で、でも私はバツ15なのよ?」
「宜しくお願い致します!!」
三ヶ崎珍位くん頭を下げてお願いをしていた。
☆続いちゃう☆
(作画 七海 糸様)




