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 挿絵(By みてみん)

https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)


 挿絵(By みてみん)(作画 ひだまりのねこ様


 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 茂木多弥様)







「キャプテン、キャプテン、キャプテン・ミルク! す、すみませんでした! とんだご迷惑をおかけいたしました!」と父煮・チチチチチッは言って敬礼をした。


「父煮・チチチチチッ、楽にしろよ。そんなに緊張するなって。話を聞かせてくれてありがとう。もう少しだけ詳しく話を聞かせてくれないか?」とキャプテン・ミルクは言って床に座ると父煮・チチチチチッも床に座った。

 

「はい、何でも話します」


「今、ジャム将軍の様子はどうなっているんだ?」


「それが、ちょっとよくわからないんですよ」


「なぜ?」


「動きがないんですよ」


「動きがない? 全くか?」


「はい、全く動きがないんです」


「何故わからない?」


「先ほど、浴室、大浴場で何らかの異変や騒ぎがあったところまでは嗅ぎつけて確認ができていますが、騒ぎの原因については分からないままなんですよ」


「ジャム将軍の居場所はわかるのか?」


「おそらく、ムササビ・ジュニア号のコクピット内にある隠し部屋の中のベッドの上で休んでいるか、食堂の中にある隠し部屋の中に潜んでいるかだと思われます」


「ジャム将軍の警護体制は?」


「全く顔が似ていないジャム将軍の影武者が4人いて、その4人に囲まれた形で常に動いています」


「ジャム将軍はムササビ・ジュニア号の何処かにいるのは間違いないんだな?」


「はい、間違いないです」


「ジャム将軍の弱点は?」


「これは明確に答えられます。バッテラです」


「わかった。父煮・チチチチチッよ、他に何か気付いた事があれば聞かせてくれ」


「ジャム将軍は、どうやら、作家になりたいみたいです」


「作家だと?」


「はい」


「どんな小説を書いているんだ?」


「よく、分かりませんが才能はゼロです。あっ、メモがあります。ジャム将軍がメモに書いたポエムを貰った事があるんです」


「父煮・チチチチチッよ、読んでくれるか?」


「はい、では読みます。ポエムのタイトルは『マントル、待っててね』です」


父煮・チチチチチッは立ち上がってジャム将軍のポエムを読んだ。






○マントル、待っててね

著者 ジャム将軍


アースのマントルよ、マントルよ。


マントル、待っててね


必ずアースを真っ二つにスイカ割りをしてから、


絶対に中からマントルを取り出すからな。


マントルを取り出したらマントルで、


ゲートボールをして「第一ゲート、通過」って言ってやるからな。


アースは生意気だからよ。


アースを侵略してやるからな。


アースの女は気性が荒い。


アースの女を全員滅ぼしてやる!


アースのクセに生意気なんだよ!


マントル、待っててね、


必ずマントルを取り出すからね。


マントル、待っててね


マントル、君が好きだよ


マントル、マントル、待っててね





「キャプテン・ミルク、以上になります。ジャム将軍作の『マントル、待っててね』でした」と父煮・チチチチチッはジャム将軍から貰ったメモをキャプテン・ミルクに手渡した。


「ダッサイね。凄くダッサイポエムだ。字も汚い」とキャプテン・ミルクは言ってメモを見ていた。


「あっ、そうだそうだ。ジャム将軍から小さいメモ帳を貰ったんだった。そこには20個のポエムが記載されています。では読みますね」と父煮・チチチチチッはポケットから薄汚いメモ帳を出して読みだした。





○夏バテ

著書 ジャム将軍


もうこの暑さにウンザリだ


僕は必ず夏バテになると思うね


夏バテになったら、いっぱい寝るよ


夏バテになったら、夏バテになったら、


友達に夏バテになったと自慢してやる!


夏のクセに生意気なんだ!


必ず夏の季節を滅ぼしてやる!


僕は秋が好きだよ


諦めの季節が秋だからだ。


急なんだけども、凄くあき竹城に会いたくなってきた





「以上です。ジャム将軍作の『夏バテ』でした」と父煮・チチチチチッは言って失笑していた。


「ダッサイなぁ。凄くダッサイ」とキャプテン・ミルクは言った。


「最後にもう一つだけ、ジャム将軍のポエムを読んでみますね」と父煮・チチチチチッは言ってページをめくった。


「了解」





○泣く

著者 ジャム将軍


泣くなよな、メソメソと泣くなよな


女は直ぐに泣く。


泣けば何でも許されるかと思ってよ、


あざとく泣くし、簡単に泣く。


女は病的すぎるんだよ!


気性が荒いし、一貫性がない


面倒くさい、本当に女は面倒くさい


なんだか急なんだけど、あき竹城に恋してる





「キャプテン・ミルク、以上です。ジャム将軍の3部作を読み上げました」と父煮・チチチチチッは言ってメモ帳をキャプテン・ミルクに渡した。


「あき竹城って何の事だ?」とキャプテン・ミルクは不思議そうに聞いた。


「それが全く分からないんです」と父煮・チチチチチッは困り果てた顔をしていた。


「あき竹城が気になるな。何らかの文化的な遺産に関連があるのかもしれないな。城という文字があるからね」とキャプテン・ミルクは言った。


「さすがキャプテン・ミルクは鋭い!」と父煮・チチチチチッは言った。

 

「とにかく、ジャム将軍に才能はないね」とキャプテン・ミルクは言ってジャム将軍の汚い文字を見ていた。

 





  ☆続いちゃう☆





  挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)


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