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キャプテン・ミルクと牛乳

 挿絵(By みてみん)

https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)


 挿絵(By みてみん)(作画 ひだまりのねこ様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)


 挿絵(By みてみん)(作画 茂木多弥様)





「ヘルニア卓也さん、何歳ですか? それと、好きな飲み物と食べ物を教えてください」


「18歳です。好きな飲み物わぁ、ルイボスティーです。好きな食べ物はプテラノドンのステーキです」


「プテラノドンは美味いよね」


「美味しいですよね。プテラノドンのタンも美味しいですよね。プテラノドンの唐揚げやプテラノドンのザンギ、プテラノドンのしゃぶしゃぶも」


「プテラノドンのしっぽの筋肉を使った焼肉も美味いよね」


「あーん、あはーん。あーん、あーん、あはーん。フクラハギさとしさん、私の大好物です!」


「プテラノドンのハツとかも美味いしさ。プテラノドンのホットドッグもね」


「あと私、プレシオサウルスの刺身も好きなんですよ。美味しいですよね」


「ヘルニア卓也さん、俺はティラノサウルスの大胸筋の串焼きが好きなんですよ」


「ワオッ!! ティラノサウルスは、めっちゃ、美味いよね!」


「美味いよね。あとね、俺の好きな飲み物はね、牛乳です」


その時だった!


ヘルニア卓也さんの顔色が一気に青ざめたのだ。


うつ向いてしまい、体を震わせて落涙までもしていた。さっきまで、プテラノドンが美味い、バッチグーと笑顔で笑いながら話していたのに。このもの凄い変わりよう。女心と秋の空、女の気持ちはウナギを掴むようなもの、とは、まさに、このことなのだ。あんだけ笑顔でキラキラしていた18歳なのに。


「ヘルニア卓也さん、どうかしましたか?」


「いえ、別に何ともないです……」


「何かマズイこと言いましたかね?」


「私、牛乳が好きですが嫌いでもあるんです」


「? なぜです?」


「話せば長くなります」


「泣かないでください。舘ひろしも泣かないでと励ましていますよ」


「まただわ。それ誰? まあ、ともかく。牛乳に悲しい思い出があるんです」

 

「どうやら俺はヘルニア卓也さんが苦しむ事を言ってしまったようですね。話の流れで牛乳という言葉を言い、傷つけてしまったようだ」


「いえ、もう昔の事、終わった事でもあります。私は牛乳が大好きなんですよ。ただ、ただね、牛乳に苦い思い出があるのも事実なんです。牛乳なんて言葉も実は3年ぶりに聞きました」


「それはそれは」


「過去に縛られてはいけないですよね。私、話します」


「ヘルニア卓也さん、大丈夫ですか? 話してもいいんですか?」


「大丈夫です」


ヘルニア卓也さんは再び落涙をした。落涙をして、落涙をして、落涙をして、一息つくとハンカチで涙を拭いたが、またも落涙した。落涙しながらハンカチをたたみ、落涙しながら、ハンカチで鼻をブォーンブォーンと、ばかデカイ音を出してかんだ。





 ☆続いちゃう☆





 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)

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