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救出

 挿絵(By みてみん)

https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 ひだまりのねこ様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)

 

 挿絵(By みてみん)

 (作画 茂木多弥様)








カラマリヤスイ・チンゲイル川上はほふく前進を止めた。


『ちょっと、ま、ま、待てよ待てよ……。僕の顔を見てジャム将軍だと勘違いされたら元も子もないよな。ちょっとだけ、自分の顔を殴って変形させよ』とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は思った。


カラマリヤスイ・チンゲイル川上は体勢を変えて、男だけども、一旦、女の子座りをしてから自分の顔を強く強く殴ってやった。


「痛あっ!!」カラマリヤスイ・チンゲイル川上の顔がボッコリと腫れ上がった。まぶたは、ぬらりひょんのような、アルコール中毒者のような泥濘ぬかるんだ、だらしのない柔なまぶたに変形していた。


『よし、両目を腫れ上がらせれば人相は大きく変わる。何だか魚眼レンズみたいな顔付きになったなぁ。これだけ変わればジャム将軍の影武者希望者だとはバレまい』女の子座りのまま、小さな手鏡を覗くカラマリヤスイ・チンゲイル川上であった。


確かにカラマリヤスイ・チンゲイル川上はジャム将軍からアルコール中毒者みたいな顔に急激に変わった。


ようやくパステル純が到着した。


「大丈夫ですか?」とパステル純は言った。


「大丈夫じゃないです」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は答えた。


「ス、スゴイ顔だ……。破れかぶれのアルコール中毒者みたいな顔にソックリです。非常に醜い。おっと、こりゃ失礼。治ったら元に戻りますから」


「治ったら整形します」


「いやいや、早まらないでください。親から貰った顔にメスを入れたらダメですよ」


「整形します。自分の顔が嫌いなんです」


「それは貴方の両親に大変失礼ですよ。両親のせいで自分が醜いと言っているようなもんです。整形して両親に勘当されたいと思ってはいませんか? 両親に対して反逆的な姿勢を示してはいませんか? 顔を変えてはいけません。両親に感謝しないとね」


「自分の顔だから整形します。自分のためにね」


「それは違うと思うよ。整形しても元の木阿弥というか、整形しても時間が経過したら元の顔に戻っていくもんなんです。遺伝子の力の方が強いからね」


「知らなかった……」


「顔を整形しても、また気に入らない部分が出てくれば何度も何度も整形を繰り返す方が非常に多いのです。整形は心の病みに近い。整形するよりも自分の心を整形した方が良いです。ポジティブな心に育てる事に力を入れて欲しい。心豊かな宇宙人になって欲しい。外見で宇宙人を判断してはいけません。心の中を見て宇宙人を判断してください」


「いや整形します」


「わ、わ、分かりました。頑張ってください」とパステル純は言って心の中で泣いた。


パステル純はカラマリヤスイ・チンゲイル川上をおんぶした。カラマリヤスイ・チンゲイル川上の肛門からの出血が多い。


「お尻は大丈夫ですか?」とパステル純は言った。


「大丈夫じゃないです」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は答えた。


パステル純は黙って歩き出した。


「顔の腫れも心配ですよね。大丈夫ですか?」とパステル純は言った。


「大丈夫じゃないです」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は答えた。


パステル純は少しシュンとした。


「汗も凄く出ていますよね? 大丈夫ですか?」とパステル純は言った。


「大丈夫じゃないです」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は答えた。


「体全体の具合いは大丈夫ですか?」とパステル純は言った。


「大丈夫じゃないです」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は答えた。


パステル純は口をへの字に曲げて歩いた。





 ☆続いちゃう☆





 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)

読んでくれてありがとうございます✨

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