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早乙女大学の直ぐ横にあるみたい

 挿絵(By みてみん)

https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 ひだまりのねこ様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 茂木多弥様)







「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ。ヤバイ、やっちまったわ……」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は呟いてサウナにある小窓から温泉に浸かる亡骸のジャム将軍の姿を見た。死亡したジャム将軍は頭を右側に傾けて眠っているように見えた。カラマリヤスイ・チンゲイル川上は激しく動揺していた。


「クソッ、なんでこんなことに」とカラマリヤスイ・チンゲイル川上は言うと両手で顔を覆った。


カラマリヤスイ・チンゲイル川上はサウナ室にいるため汗だくになっていた。冷や汗も脂汗も混じる複雑な汗だった。サウナは95℃だった。


カラマリヤスイ・チンゲイル川上はサウナの影響で体が熱いはずなのだが震えだしてきた。そこへ家来のチンチロユランが頭を下げながらジャム将軍の元にやって来たのが目に入った。カラマリヤスイ・チンゲイル川上はサウナ室の小窓からそっと覗いて見ていた。


「ジャム将軍、そろそろお風呂から上がる時間で御座います。既に1時間も湯船ています。長く湯船ていると皮がふやけますし、頭がのぼせますし、脱水症状も見られる恐れがあります。さあ、ジャム将軍、湯船ていないで出てらっしゃい」と家来のチンチロユランは話すと紫色のバスローブ を広げて待っていた。


「ジャム将軍?」と家来のチンチロユランは言ってジャム将軍の肩を叩いた。


サウナ室の中にいるカラマリヤスイ・チンゲイル川上は汗だくになりながら不安そうに厳しい状況を見ていた。


「ジャム将軍? どうかなさいましたか?」家来のチンチロユランはジャム将軍の肩を揺さぶってみた。ジャム将軍は動かずにいた。不審に思った家来のチンチロユランは一旦、紫色のバスローブを自分で着るとジャム将軍の顔を覗き込んで様子を見ることにした。たぶん、いつものように気持ちよく居眠りしているんだろうと思いながら普段通りに覗き込んだのだ。


「ジャム将軍?」


「お、おう。チンチロユランよ。どうした?」と顔中が血まみれになっているジャム将軍はかすれた声で返事をした。


サウナ室のカラマリヤスイ・チンゲイル川上は絶句していた。


「ジャム将軍! 血まみれじゃないですか! どうしたんですか?!」家来のチンチロユランは急いで紫色のバスローブを脱ぐと紫色のバスローブでジャム将軍の顔を拭いてあげた。血が次から次へと溢れていた。


「居眠りだとは思うんだけどな、なんでか知らないけど頭が痛いんだよね」とジャム将軍は言って自分の頭を撫でた。


「頭から血が出ているのは何故だろう? ふははは。はぁ〜ん……」とジャム将軍は言って力なく笑ってみた。


「ジャム将軍! 今すぐに傷を縫うべきです! パックリ頭が割れてますから! パックリです! パックリとね。ジャム将軍、わたくし、直ぐにお裁縫セットを持って参りますので、暫し、ご歓談を!」と家来のチンチロユランは言って急いで大浴場から出ていった。


ジャム将軍は立ち上がって洗い場に行って座ると鏡を見た。確かに顔中が血まみれだし、頭も腫れていた。首には誰かにしめられたような手形がはっきりと残っていた。


ジャム将軍は鏡広告を見た。『寒いときは丹前です。断然、丹前です。正月を過ごす、そこのあなた。丹前を着て、コタツに入ってミカンを食べようよ。丹前着ながらミカンでビタミンCです。丹前を愛し始めたらシメたもの。もうすっかりあなたは丹前です。「和服の赤山」の電話番号は1818-103-3434-11064です。[いやいや父さん。ミシミシ言ってるよ]で当店の電話番号を覚えると非常に便利です。住所は早乙女大学の直ぐ横にあります。代表 赤山粗助あかやまそすけより』と寂れた感じで鏡広告は貼られていた。


ジャム将軍は丹前が欲しくなっていた。毎回、この洗い場の席に座ると丹前が欲しくなるのであった。他にある洗い場の鏡には、また別の鏡広告があった。


家来のチンチロユランが、お裁縫セットを持って戻ってきた。


「ジャム将軍、今から軽い手術です。たぶん、20針は縫うかと」と家来のチンチロユランは言って針と糸を取り出し針穴に黄色の糸を入れようとした。


「チンチロユランよ、20針はキツイなぁ」


「シーッ。ちょっと黙ってて。糸を入れてるから」とチンチロユランは言って片目で針穴に黄色の糸を入れようと奮闘していた。


「なんで黄色の糸なんだよ! えっ?! なんで黄色の糸なんだよ!」とジャム将軍は言った。


「すみません。やはり、白ですよね?」


「いや、緑だろ。糸は何色あるのよ?」


「黄色、赤、茶色、橙色、黒、バッテラみたいな色した糸だけです。バッテラ色した糸以外は糸が少ないです。バッテラ色にしますか?」


「バッテラなんか嫌だよ。緑はないのかい?」


「緑色の糸は廃番になりましてないんです。エメラルドグリーンの糸なら取り寄せ可能かと。でも、そんなことをしている時間なんてありませんよ。バッテラ色か、黄色です。選んでください」


「じゃ黄色だな」とジャム時将軍は渋々同意して言った。


「ジャム将軍、ちょっとこちらを向いてください。おでこから縫います。おでこが1番パックリだからです」と家来のチンチロユランは言ってジャム将軍の体を椅子ごと回した。


ジャム将軍は家来のチンチロユランの方に向いた。チンチロユランと合わせる視線がないので、たまたまサウナ室の小窓に目を向けての軽い手術を受けた。


影武者に憧れる影武者の成りそこねのカラマリヤスイ・チンゲイル川上は慌てて顔を下ろした。





 ☆続いちゃう☆





 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)


いつもありがとうございます✨2024年も宜しくお願い致します✨

ヽ(=´▽`=)ノ

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