瓶モザイク
https://31064.mitemin.net/i781956/(作画 茂木多弥様)
(作画 ひだまりのねこ様
(作画 七海 糸様)
(作画 茂木多弥様)
「お姉ちゃん、愛星・サマー・えりかちゃんは何だって言ってたのよ?」クラリネット茜はバスタオルを巻き直した。
「コラボレーションの申込み、タッグを組もうぜという信じられない話が舞い込んだのであった」
「ウソ〜ッ?!」
「本当」
「可っ愛い〜!✨」
「可っ愛い〜!✨」
「いやいや、クラリネット茜よ、ハモってる場合でなくてね、お姉ちゃんとコラボレーションしたいんだってよ!!」
「めでたい! お姉ちゃん、10年ぶりに黒電話に出て良かったねぇ」
「うん。クラリネット茜よ、お風呂に入って語るべ」
「うん」
♨お風呂にて♨
ざぶ〜ん。一緒にお風呂に入る姉妹は溢れるお湯を満足そうに見ていた。
「お姉ちゃん、えりかちゃんは何処にいるか分かったの?」
「分からない」
「お姉ちゃん、えりかちゃんが心配。本当に大丈夫かなぁ?」
「大丈夫さ。あの娘は大丈夫さ。きっときっと大丈夫なのさ。多少は心配さ。でも過剰に心配する必要はないさ」とマラカス貴子は言ったが内心ちょっぴり心配の心が大きかった。
「お姉ちゃん、スーパースターのスーパーアイドルだから大丈夫なフリをしているのかもよ」
「えりかちゃんは大丈夫びゃす! 絶対に大丈夫びゃす!」
「お姉ちゃん、びゃすって、何よ?」
「お姉ちゃんはびゃすって言ってた? 語気を強くするとびゃすって言うかもしらん」
「ふ〜ん」
「とにかく、クラリネット茜よ、お風呂って気持ちいいなぁ」
「気持ちいいね」
「妹よ、聞いてくれ」
「何、お姉ちゃん?」
「お姉ちゃんはね、ゆくゆくは混浴温泉惑星で暮らすよ」
「凄い」
「朝から晩まで宇宙一の温泉につかって指先をシワシワにしたい」
「凄い」
「大浴場を棲み家にしたいんだ!」
「お姉ちゃん、凄いね!」
「大浴場の真ん中にテレビラリン・チュラララリンとファミコンをセッティングして、全裸で雷神葡萄踏み太鼓乱れ打ち殺法とかしてバキュラを打ち破りたいし、雨降る新開地を大浴場の反響を利用して歌ってね前に進みたいんだ! 全然、前に進まんから……」
「全く何を言っているのか分からないけれど、お姉ちゃんは凄いなぁ!」
「凄いべ! いつかスーパーアイドルになるからな。妹よ、応援ヨロシクな」
「うん、お姉ちゃん、頑張れ」
ここでマラカス貴子の家のお風呂に設置されている小型サイズのテレビラリン・チュラララリンから緊急ニュース速報が流れてきた。
「お姉ちゃん、なんだろうね?」
「なんだべな?」
『皆さん、こんちわ。アナウンサーの瓶モザイクです。皆さん、たった今、入った緊急ニュースです。あのジャパン・ゴールデンウィークが! ジャパン・ゴールデンウィークが! ジャパン・ゴールデンウィークが〜!』アナウンサーの瓶モザイクはマイクを握り締めてかなりの大声で絶叫していた。アナウンサーとしては有るまじき行為でもある。
『皆さん、ジャパン・ゴールデンウィークがさ、あの伝説の国、ジャパン・ゴールデンウィークがさ、ハアハアハア、ジャパン・ゴールデンウィークが、ジャパン・ゴールデンウィークがさ』
「うるさい奴だな」とマラカス貴子は言った。
「何で、このアナウンサーは泣きながら絶叫してるんだろうね、お姉ちゃん」
「知らん」
『皆さん、聞いてる? 私の声が宇宙の果てにいる宇宙人の皆に届いてるかい? 堪らなくその辺が心配なんだわ。聞いてるかい? ちゃんと私が見えてる? 私はオスだよ。メスじゃなくてオスです。とにかく、大丈夫? 私が見えているかい? テレビラリン・チュラララリンがノイズになったりしてないかい? その辺を明確にしないとさ。大丈夫?』と瓶モザイク・アナウンサーは視聴者に問い掛けた。彼はまだアナウンサー歴70年の新人アナウンサーだ。新人だからといって甘えは許されないのに、この絶叫ぶり。どうしたのよ、瓶モザイクよ?
『でさ、ジャパン・ゴールデンウィークがさ!! あのEARTHのジャパン・ゴールデンウィークがね、そもそも皆はさ、ジャパン・ゴールデンウィークって知ってるかい? あのジャパン・ゴールデンウィークが……』
☆続いちゃう☆
※読者の皆様へ
宇宙で1番COOLでカッコよくてイカしているし最高にハンサムで恋に奥手でナイーブなハニカミ屋の照れ屋な我らのヒーロー☆キャプテン・ラクトン・BLUE・龍神・メロンクリームソーダ・ミルクの楽しい大冒険☆の第1章完結しました。次回から第2章が始まります。
蒼井真之介より
(作画 七海 糸様)
そろそろクリスマスですな✨