海のマン✨遂にロマンチック茂木多弥、登場
https://31064.mitemin.net/i781956/ マラカス貴子(作画 茂木多弥様)
愛星・サマー・えりか(作画 ひだまりのねこ様)
愛星・サマー・えりか(作画 七海 糸様)
ブルーバードAYA(作画 茂木多弥様)
一方、マラカス貴子が黒電話で奮闘していた頃、『夏真盛り盆踊り惑星』に住むロマンチック茂木多弥という男が夕食をしていた。
「お兄ちゃん」サッカーの部活から帰宅したばかりのエロ隆くん15歳は兄に言った。
「なんだい?」と兄であるロマンチック茂木多弥はプロ野球中継を見ながら晩御飯を食べている所だった。
ロマンチック茂木多弥の晩御飯一覧だ。
ちゃぶ台の上には、白ご飯600グラム、ししゃも、マグロの刺身、焼き魚、アジの開き、鮭の刺し身、カレイの煮付け、サバの寿司、秋刀魚の握り寿司、イカの塩辛、ホッケの開きが並んでいた。
まさしく狂気の沙汰のような食事だった。全て魚で彩られた海の料理、魚料理なのであった。ロマンチック茂木多弥は海の側で育った海のマンだった。海のマン。海の男の事を海のマンという。
子供の頃から24歳まで朝から晩まで海で泳いで魚を捕獲して魚を食べて暮らしていたそうだ。プレシオサウルスやブロントザウルスを素手で殴って捕獲して夕食のテーブルに並ぶ事なんて毎日のようにあるのだった。海に育てられた海のマン。それがロマンチック茂木多弥だ。だがロマンチック茂木多弥はそんなに海が好きではない。田舎だから遊ぶ場所が無いので海を相手にせざるおえなかった海のマンなのであった。だがしかしだ、ロマンチック茂木多弥は海を操る海のマンでもあった。サーフィンがしたくなったら波を出したし、買い出しに行きたくなったら海を割って海の底を歩いたし、海の底にある沈んだ幻の国を頻繁に見つけたりしていた。そう、それが、職業、冒険家である、海のマン、ロマンチック茂木多弥なのだ。
ロマンチック茂木多弥には大きな心の傷があった。
『海よ、海よ
優しくて厳しくて
ツンデレな海よ
気分屋な俺と
ツンデレな海で
シッチャカメッチャカさ
グッバイ、乾いた乳首
吸えない乳首は
ただの干し葡萄さ』
という詩を8年前に書いたロマンチック茂木多弥は、書いた詩を、そのまま、ちゃぶ台の上に置き忘れた事があった。
サディスティック珍子(86歳)お婆ちゃんが、その置き忘れた詩を見て激しく激怒したのだ。
「このロマンチック茂木多弥め! 干し葡萄みたいな乳首を持つ私に対しての侮辱と受け止めた!」とサディスティック珍子お婆ちゃんは言って86歳にして高級エステサロンに通い始めたのだ。3ヶ月コースだ。何でも乳房と乳首のみを攻めたエステサロンとの事で、サディスティック珍子お婆ちゃんの垂れ下がった乳房をボンと張り上がらせて、沈殿した紫色の乳首を少女性を秘めたピンクに染め上げたいとのことだった。「女はいつまでも乙女だし、いつまでも愛する人に抱かれたい」がサディスティック珍子お婆ちゃんの口癖でもあった。祖父は68歳で他界していた。
しかしだ、ある日、高級エステサロンに行くと言ったままサディスティック珍子は消えたのだ。本当に忽然と消えてしまったのだ。蒸発してしまったのだった。蒸発してから8年だ。『たぶん、サディスティック珍子お婆ちゃんは死んでいると思う。86+8=95歳だ。絶対に死んでいると思う。『夏真盛り盆踊り惑星』の平均寿命は長くて105歳だ。絶対にサディスティック珍子お婆ちゃんは死んでる。お陀仏だと思う』と考えながらロマンチック茂木多弥は苦悩していた。
『もし、お婆ちゃんが生きていたら、俺は何も悪くないけど謝りたい。謝らないと話が進まないからね。勘違いだよと伝えたい。せめて高級エステサロンの店名を聞いておくべきだったなぁ』と思いながらの苦悩だった。
ロマンチック茂木多弥はウンコがしたくなったのでトイレに行こうとしたら携帯黒電話が鳴った。
「もしもし」
「もしもし? ロマンチック茂木多弥か?」
「そうですが、どちら様ですか?」
「久しぶり。月山コリーだよ」
「おおーっ、月山コリー! どうしたのよ? 10年ぶりだな!!」
「それくらいになるかな。ちょっと相談があってさ」
「うちにはヘンドリモンドリは無いよ。俺は冒険家だからヘンドリモンドリの出し入れが激しいからね」
「いやいや、ヘンドリモンドリじゃない。ロマンチック茂木多弥よ、僕さ、今ね、キャプテン・ミルクの元で働いているんだ」
「スゲェー!!!!!! 良かったじゃん!!」
「でもさ悩みがあってさ」
「何だよ? 言って味噌」
「いいのかい?」
「言って味噌、遠慮しないで言って味噌」
「全くキャプテン・ミルクから命令や指示がないんだよ。力になりたいのに」
「うーん。月山コリーはデンジャラスだからかもな」
「どういう意味だよ?」
「お前の殺気だった風貌やオーラがデンジャラスだから命令しにくいんだと思うよ」
「ロマンチック茂木多弥よ、どういうことよ?」
「それと……、月山コリーよ。相変わらず風呂に入らないだろう?」
「うん」
「歯を磨かないだろう?」
「うん」
「ウンコした後、ケツを洗っているか?」
「いや、直接、手でウンコを掴み取ってから手でケツを拭いている」
「お前は宇宙でも最高峰、最高級レベルの伝説の王者、無敗のチャンピオン、圧倒的なカリスマ、素晴らしい武術家、格闘家で700戦無敗でもあるのにさ、極端に不潔なんだよ。それが原因でキャプテン・ミルクからの命令や指示が出ないんだと思う」
「何故、キャプテン・ミルクは僕の不潔について何も言わないんだ?」
「それがキャプテン・ミルクの優しささ。キャプテン・ミルクは、月山コリーが自分の不潔さは自分で気付いて欲しいと待っているんだよ」
「そ、そ、そうだったのか。分かった。もう、ウンコは手で掴まないよ」
「そうだな」
「もう両手でウンコを引きちぎって遊ばない」
「うん、そうだな。月山コリーは昔から、小学生の頃からウンコを引きちぎっていたよな」
「うん。もういつまでも、ウンコウンコと言って笑わないようにするよ。馬鹿な小学生じゃないからな」
「そうそう。頑張れ月山コリーよ」
「ありがとう。でも、最後に1回だけウンコを引きちぎってもいいかい? ロマンチック茂木多弥よ?」
「ダメだ! 今すぐ禁手を誓え!!」
「う、うん。禁手するよ。頑張って禁手する」
「月山コリーよ、その気持ちを絶対に忘れるなよ。いつも体を清潔にして手でウンコを引きちぎらないこと」
「分かった。決心したよ。ありがとう。ところでさ、ロマンチック茂木多弥よ、最近、ハマったアイドルはいるのかい?」
「マラカス貴子のファンでね」
「マラカス貴子? 知らないなぁ」
「マラカス貴子のファンクラブにも入っているんだよ」
「へぇー、スゴイね。じゃあな、ロマンチック茂木多弥」
「月山コリー、またな。キャプテン・ミルクに、よろしくと伝えてくれ」
「分かった。近いうちにキャプテン・ミルクに会わせるよ」
「それは楽しみだな。ありがとう」
月山コリーからの黒電話が切れた。
「お兄ちゃん」とロマンチック茂木多弥の弟、エロ隆くんは言った。
「何よ?」
「これ」エロ隆くんの手に郵便物があって差し出された。
ロマンチック茂木多弥は受け取ると郵便物を開けた。
『マラカス貴子ファンクラブ会報誌』が入っていた。
「やったー!!!!」とロマンチック茂木多弥は喜んでマラカス貴子ファンクラブ会報誌を天に掲げた。
☆続いちゃう☆
愛星・サマー・えりか(作画 七海 糸様)
茂木多弥様、素晴らしいイラストをどうもありがとうございました!




