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死神

 挿絵(By みてみん)

 (作画 ひだまりのねこ様)


 挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)

  


 挿絵(By みてみん)

 (作画 茂木多弥様)







その時だった。


雷鳴と共に宇宙船が紫色の空に現れた。宇宙船からサーチラインが飛び出ると中から謎の宇宙人が現れて地上に降り立った。サーチラインとは光の移動手段だ。地上に立った謎の宇宙人は迷うことなく歩き出すと手を前に向けてレーザー光線銃の引き金を引いた。黄色いレーザー光線はチンチロウくんの胸と雪代朝立知のふくらはぎを貫いた。 チンチロウくんは即死だったが雪代朝立知は軽症だった。立山立一はMasakoを抱きかかえると走って逃げようとしたのだが、謎の宇宙人のレーザー光線銃に足を撃たれて倒れてしまった。


それでも立山立一は妻のMasakoを抱きしめると瞬間移動をして、辛うじてその場から消え去った。

 

雪代朝立知はチンチロウくんに覆い被さって泣いていた。


謎の宇宙人は雪代朝立知をどけると再びレーザー光線銃でチンチロウくんを撃とうとした。

 

雪代朝立知は謎の宇宙人にタックルをしたが謎の宇宙人は雪代朝立知の顔を殴ると雪代朝立知は仰向けに倒れて、目を開けたまま、いびきをかき始めて昏睡状態になってしまった。


謎の宇宙人はチンチロウくんのポケットを弄ると中から8000ヘンドリモンドリを取り出して手にした。


謎の宇宙人が、いびきをかいている雪代朝立知のポケットに手を入れようとした時だった。


ホワイトチョコレートマンが謎の宇宙人の右腕を強く掴むと、ホワイトチョコレートマンの右手から大きなカマを出して謎の宇宙人の右腕に一気に振り下ろした。


謎の宇宙人の右腕は切断されて鮮血が飛び散った。


痛みによる叫び声をあげた謎の宇宙人は、怯えた目を見開いてホワイトチョコレートマンを見た。


ホワイトチョコレートマンは全くの無表情だった。

 

ホワイトチョコレートマンは再びカマを振り上げると今度は謎の宇宙人の左腕を切断した。緑色の血が飛び散った。謎の宇宙人は地面を転がって痛みを叫び続けた。


謎の宇宙人は通り魔的に魔が差して襲い掛かったように見えた。逆にホワイトチョコレートマンに返り討ちに合い、逆襲されて襲われたので、恐ろしい展開に激しいショックを受けていた。


謎の宇宙人は今までたくさんの宇宙人や人間に数々の災難を与え続けてきたが、まさか、自分の身に降りかかるとは。


初めて知る痛み。謎の宇宙人は、『俺としたことが。この痛みは何なんだ? 何で血が出たんだ?』と思いながらホワイトチョコレートマンを見つめていた。

 

「貴様は何だ?」とホワイトチョコレートマンは謎の宇宙人に言った。

 

「僕じゃないんです。僕じゃないんです。魔が差したんです」と謎の宇宙人は言った。

 

「どういう事だ?」

 

「魔が差したんです。生きるのが辛くて。誰でも良かったんです」


「しらばっくれるな! 嘘だな。お前は誰かに雇われた殺し屋だろう? 違うか?」とホワイトチョコレートマンは言った。

 

「へへへ。俺は流れ者の殺し屋さ。もう両腕も切り取られたんだ。殺しは無理だな。へへへ。さあ、ひと思いに俺を殺せよ!」と謎の宇宙人は言ったが切り取られた両腕から血が吹き出ていた。


「聞きたいことがある」


「こっちもさ。貴様は誰だ?」


「ホワイトチョコレートマンだ」


「……」謎の宇宙人は黙ってしまった。

 

「ま、まさか。クソ、俺も焼きが回ったかな。年貢の納時だな。まさか貴様がホワイトチョコレートマンだとはね。俺はヨラン・パスタだ。そうさ、殺し屋だ」

 

「かすかに聞き覚えがある名前だ」とホワイトチョコレートマンは言って目を細めた。

 

「Masakoのウンコを狙っていたんだ。頼まれたんだよ」とヨラン・パスタは言った。

 

「誰にだ?」


「ジャム将軍だ。目が霞んできやがった。ヤバい。息が苦しい!」両腕を切り取られた殺し屋ヨラン・パスタは自分の死を感じで動揺していた。


「他人の死には、まるで無頓着で何も感じないものだが、自分の死が迫るとなると恐怖だけに支配されるな」とヨラン・パスタの顔は汗だくになって言った。


「それにしても、ホワイトチョコレートマンの気配を全く感じなかった。まるで、死神みたいだ」


「貴様に忠告しよう。時、既に遅しだがな。魔の時間に翻弄される弱き心の敗残者に更なる邪心を植え付けるための皮肉として敢えて忠告しようか。


闇夜に蠢く悪を滅ぼすためだけに、ダークな世界の象徴的存在として君臨する究極の証、または神と相対する立場にあり、神さえも畏敬の念を抱き何よりも恐れる対極の位置にある不滅の使者、もし俺が死神として現世を生きる人類の世に、または宇宙の世に降臨して、怪しい光を解き放つとしたら、貴様は死神の謎めく光を信じるか? 生者の尊厳と人権を肯定的に捉える風変わりな孤高の死神がいたとしたらの話だ。決して正義のためだけではない存在としての死神に対して、貴様は迷いながらも死神に救いを求めるか?


答えがないな。つまり異論はなかろうという事かな。人類の歴史、宇宙人の歴史は殺戮と差別の歴史と言っても過言ではない。何故に繰り返し諍うのか? 


諍いとは、一部の人間のサディスティックな快楽を求める者たちの遊戯であり、弱者を虐げる悪趣味を持つ者たちによって、もたらされているという遊戯でもあるのだ。頭のおかしい狂った連中の戯れなのだ。神聖な国に強烈な汚点だけを残した愚かで無様な偽善に満ちた指導者への盲目的な崇拝が悲劇を起こすという喜劇が更なる悲劇を生み出すのだ。いつの時代も崇拝はいけないものだ。


抑圧された思想が脳細胞に行き渡った時、貴様のような愚かな命が生まれて邪悪になるのだ。無論、貴様のような輩は殺さねばならない。そうさ、殺し屋は仮の姿、俺は死神さ。訳があって死神になっちまったんだよ!」とホワイトチョコレートマンは言って、笑いながら、大カマを振り回すと殺し屋ヨラン・パスタの首をカマで切り落とした。

 

 

 、


  ☆続いちゃう☆ 





  挿絵(By みてみん)

 (作画 七海 糸様)

ありがとう✨

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