叫ぶ人影
(作画 ひだまりのねこ様)
(作画 七海 糸様)
(作画 茂木多弥様)
キャプテン・ミルクはソファーに座ると携帯黒電話を茶色のちゃぶ台の上にそれとなく置いた。
「はぁ、ちかれたび~ぃ」キャプテン・ミルクは久しぶりに疲労感でいっぱいになり眠気に襲われそうになってしまったのであったのだった。
ドンドンドン!
突然、激しいノックがした。
「何だ? 誰だい?」キャプテン・ミルクは立ち上がると扉越しに大きな声で言った。
「パステル純です」
「今から本人かどうかを調べるためにクイズを出す。答えれたら認めてやる。分かったか? 仮のパステル純よ」キャプテン・ミルクの部屋には、もう1つ扉があって、扉の厚さが5センチしかないように見えるが防犯のために本来の厚さが1メートルもあるのだ。特殊加工で作られた職人の手作り防犯扉なのであった。厚さ1メートルの扉が厚さ5センチに見える様に、ほどこされた驚異の加工技術、見事な形態技術された特殊扉。宇宙は広いな大きいなぁ。真っ暗だしさ。宇宙にはめちゃめちゃ凄い技術で満ち溢れているのだった。UFO、宇宙戦艦、異世界トリップ、ワープ、若返り、不老不死LIFE技術等々、未知なる技術でウハウハなのさ。
キャプテン・ミルクの部屋の扉はどうやって作るかは未来の技術だから知らない。しかもだ、普通の宇宙人や人間では絶対に扉が開けられないのだ。何故って? 何故だと思う~? 扉の重さが500キロもあるからなのだ。だけどもな、キャプテン・ミルクはな、簡単にな、左手の中指だけでな、いつもな、500キロの扉を軽くな、開けちゃっている。余裕のヨッちゃんでね。いやいや、余裕のヨーグルトちゃんでね。
「はい、キャプテン・ミルク!」パステル純は扉越しに敬礼しながら返事をした。
「仮のパステル純よ、クイズが3つある。すべて正確に答えろ。クイズはその日によって変わる」
「はい、キャプテン・ミルク」
「クイズその1。刑事コロンボのフルネームを答えよ」
「えっ!? ピーター・フォークでしたか?」パステル純は戸惑った。
「それはコロンボを演じた俳優の名前だ。コロンボ自身のフルネームだよ。コロンボのフルネームを答えよ」
「えっ!? マズイな~。何だっけ? キャプテン・ミルク、昔、チラッと何処かで見たんですよ」パステル純は戸惑いながら迷い続けて、悩み続けながら自信を失いかけて、いつものようにウンコがしたくなっていた。
「あっ、キャプテン・ミルク! 思い出しました! フランクだ。フランク・コロンボでぇす!」
「正解だ。一歩、本物のパステル純に近付いたぞ! おめでとう! 仮のパステル純よ」
「いやいやキャプテン・ミルク、僕は本物のパステル純ですが、どうもありがとうございます! 僕はマジでパステル純なんですよ」
「クイズその2。刑事コロンボを演じた俳優のピーター・フォークの趣味は?」
「えっ!? また!? 僕はコロンボもピーター・フォークも詳しくないのにっ。ちくしょう! キャプテン・ミルク、何でこんなクイズなんですか?」
「仮のパステル純よ、クイズを変えたいのかい?」
「変えたいのです」
「よし、変えちゃう。改めてのクイズその2。キャプテン・ミルクの利き腕は?」
「左でぇす!」
「正解だ。凄いじゃないか! 仮のパステル純よ。なかなかやるな! 本物のパステル純まで、あと1つ♪、あと1つ♪、あと1つ♪、あと1つ♪、あと1つ♪、わーい!」
「キャプテン・ミルク、ありがとうございます! 僕は本当に本物のパステル純なんですけどもね!」
「クイズその3。ジェームス・ディーンが映画の中で着ていたジ有名なジャンパーの色は何色でしょうか?」
「ムズい。何だっけ? 何色だっけ? 紫、白、黒辺りかもな。白かな? だいたい僕は映画なんて見ないし、ジェームス・ディーンが誰だかも知らないしさ。ヤバいな、マズイな。どうしょうかな?」
「仮のパステル純よ、ヒントが欲しいか?」
「ヒントなんていりません。分かりましたよ! たぶん、赤っぽいピンクような本格的な赤のようなレッドです!」
「凄い! 正解だ! 君は本物のパステル純だったんだな!」
キャプテン・ミルクは特殊扉を簡単に開けた。
「どうした、パステル純?」
「キャプテン・ミルク、ファンタジー・ドラゴン号のレーザーに人影が映っていまして、なにやら手を振って叫んでいます」
「どういうことだ? 誰だ? なんと叫んでいるんだ?」
「キャプテン・ミルク、『そこの憧れのアンタ! 話しだけでも良いですから! 会ってください!』って人影は言ってます」
「ふむ。パステル純よ、他には何と言っているんだい?」
「『私はピチピチです!』と言っています」
「ピチピチ? なんだそりゃ? パステル純、他に人影は何と言っているんだい?」
「『私には超能力がありやす! ピチピチで超能力がありやす! バッチグーでありやすよ! そこんとこ是非ヨロシク! 雇う価値あり。期待は裏切りません。力になりたし! 憧れのアンタの力になりたし!』と言っています」
「なんのことやら。パステル純、人影は敵なのか? 冷やかしなのか? 人影は他に何か言っているのか?」
「『特技は直ぐに人や宇宙人と仲良くなれることです!』とも言っていましたよ」
「う~ん。人影が勝手に面接を始めているようだな。パステル純、人影は他には何か言っているのか?」
「『申し遅れてしまってごめんなちゃい。私は七生・素直・リアルラヴ・スターダストです。半年前のアルバイト情報誌でキャプテン・ミルクの乗組員大募集中の記事を発見しまして、半年後に面接だけでもしようと思いまして、キャプテン・ミルクを探しに探しに惑星をあっちこっち訪ねまくりました。ようやく、まさに今、キャプテン・ミルクが見つかりました。キャプテン・ミルク、採用してくださいな!』と言っていました」
「ちょっと、ちょっと待てよ! パステル純よ、ファンタジー・ドラゴン号は透明化にしているから誰にも見えないはずだぜ? どういう事なんだよ!?」とキャプテン・ミルクは言って偉い勢いでファンタジー・ドラゴン号の操縦席に向かった。
☆続いちゃう☆
(作画 七海 糸様)
七生様、
どうもありがとうございます!✨




