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複雑な恋模様

  挿絵(By みてみん)

 

  挿絵(By みてみん)

 

  挿絵(By みてみん)

 

 

 

 

「あっ、姉ちゃん。久しぶり。わざわざ悪いね」

 

 「ミルク、あんたジャム将軍に関わって大丈夫なの?」

 

「全然問題ないね」

 

「今、サスランポンチ巣はいくらあるのよ?」

 

「60サスランポンチ巣くらいだと思うね」

 

「ふーん。私ね自腹で1000サスランポンチ巣も買ったのよ。めちゃめちゃ高いじゃんかよ。お母さんは金持ちだけど私は貧乏だからキツイ出費よ」

 

「立て替えありがとう。お姉ちゃん、ご苦労様」

 

「ミルク、話飛ぶけどさ、何かさっきね、ちんちくりんな黄色の宇宙船に煽られて大変な思いしたのよ」

 

「運転手とは話したのか?」

 

「話した。『私は前張りヒロコ』とか言ってワメいてたわ。『男漁りしたいけどね、皆、私に怯えている。酒乱の淫乱女をナメんなよ』とか言って発狂してたわよ」

 

「もう大丈夫。前張りヒロコは地獄に行ったから」

 

「はっ!? なによそれ!? ちょっとミルク、もう私の自家用宇宙船「チョコミルクたん号」がファンタジー・ドラゴン号の後ろに着いたからさ、中に入るための後部の扉を開けといてちょ」

 

「はいはい」

 

「えっ!? ギャ、ギャーッ!!」キャプテン・ミルクのお姉ちゃんは耳障りで聞くに耐えないキンキン声を上げて喧しく叫んだ。

 

「なんだ? どうした!? お姉ちゃん!?」

 

「ファンタジー・ドラゴン号の後部の扉に、変な女がしがみついているぅ!! へばりついていると言った方が正しいみたいな状況でございまっす!」

 

「なんだってよ!? お姉ちゃん、メガホンで話し掛けてみろよ!」

 

「う、うん。ちょっとミルク、一旦、携帯黒電話を保留するから待っててね」

 

キャプテン・ミルクのお姉ちゃんは宇宙空間内で呼び掛け可能な優れもの高級メガホンをしがみついている女に向けて使用した。

 

「す、すいません、大丈夫ですか?」

 

「なんだテメェ。私を盗撮してるんだろう? 許さないからね! 和解として高額金をよこせ! このブス! 生んだ子供の記憶を消すことに躍起になる私に対して侮辱しやがって! 子供もなんて糞食らえ! 文句あるか、このブス!」としがみついている女は宇宙服に装着している宇宙空間専用のマイクで怒鳴り返してきた。

 

「何を意味不明な事を言ってんだ! テメェ! なんだとコラ! ブス! お前の方がブスだろうがよ! なめんなブス!」と気の強すぎるキャプテン・ミルクのお姉ちゃんはキレた。

 

「私は前張りヒロコなんだよ。淫乱で酒乱なんだよ。文句あるならかかってこいよブス! その前に慰謝料払え! 高額金を要求するからね!」と前張りヒロコは言った。落ちそうだったけど爪を立ててファンタジー・ドラゴン号に留まっていた。

 

「死ね! これでもくらえ!」とキャプテン・ミルクのお姉ちゃんは言ってコックピットのボタンを押した。

 

ピンク色の巨大なハエたたきが出てくると前張りヒロコに目掛けて力強く振り叩いた。

 

「パシッ」と乾いた音が響くと前張りヒロコは下に向かって飛んでいき、闇夜の宇宙空間を素直な直線航路に沿って突っ走って行ったが、突然、宇宙を生きる巨大な生物、『半開きチャックちゃん』が現れた。『半開きチャックちゃん』は宇宙空間に存在するカバに似たバカな生き物で何でも食べてしまう習性があるのだ。隕石、宇宙船のゴミ、彗星、を主食としているバカな生き物、それが『半開きチャックちゃん』なのだ。『半開きチャックちゃん』は全長70メートルもある緑色の生物で「うらめしや、うらめしや」と鳴く変な生き物なのであった。酸素を体内で循環させながら生きる生命体で、空気のない宇宙でも酸素ボンベ無しでビンビンに呼吸可能なのである。そんな『半開きチャックちゃん』が前張りヒロコを見つけると「うらめしや、うらめしや!」と喜びの絶叫をぶちまけて前張りヒロコを一気に、がっついて食べてしまった。ちなみに『半開きチャックちゃん』は、現在、EARTHにいるメスのネッシーと遠距離恋愛中で、毎日、文通しているのだ。だが、しかし、メスのネッシーはヒバゴンと浮気しちゃっているのだ。ちなみのちなみに、EARTHの未確認生物の全ては宇宙人が実験的に飼育するためにEARTHに解き放っているのだった。宇宙生物がEARTHで生きれるかどうかの実験なのであった。読者の皆、『半開きチャックちゃん』はカバに似たバカな生き物だけどmanだ。manの恋心を見守って欲しい。メスのネッシーが『半開きチャックちゃん』の純な気持ちに気付いてくれることを願っていてほしい。ヒバゴンは浮気グセがあって結構軽いmanだから。



 前張りヒロコは自業自得の哀れな女。ちんちくりんな黄色の宇宙船が、あれだけの爆発を受けても悪運強しで死にすらも嫌われて生き残る厄介な女だったが「うらめしや、うらめしや」と鳴く『半開きチャックちゃん』の晩御飯になってしまうというバカな最後を迎えた。

 

「半開きチャックちゃん、スゲー、デカイ!」とキャプテン・ミルクのお姉ちゃんは言って携帯黒電話の保留を解除した。

 

「ミルク、前張りヒロコだったわ。何故か全身真っ黒だった。ハエたたきで叩き落としたから大丈夫。落下したと思ったら『半開きチャックちゃん』が現れて食われたわ」

 

「半開きチャックちゃん! 写真撮った?」

 

「撮りそこねた」

 

「お姉ちゃん、あんた何やってるのよ! 撮れよ! 『半開きチャックちゃん』は滅多に見れないんだぞ! ちくしょう!」

 

「ミルク、悪い。めんご、めんご」

 

キャプテン・ミルクはファンタジー・ドラゴン号の後部にある扉を開けるボタンを押して、お姉ちゃんのチョコミルクたん号を着陸させた。

 

 

 

 

  ☆続いちゃう☆

 

 

 

 

  挿絵(By みてみん)

半開きチャックちゃん。アディオス!

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