久しぶりに親子の会話2
キャプテン・ミルクは、しばし携帯黒電話を見ていたら、またまた母親から電話があった。
「何?」
「メロンクリームソーダ、言い忘れたけどもさ、大事な話があるんだわ」
「何よ?」
「黒電話じゃ話せないから二人で会って話そうよ」
「この黒電話じゃダメなの?」
「ダメなの」
「今話せば良いじゃん」
「会って話したい。時間作ってくれるかい?」
「難しい」
「メロンクリームソーダ、いつなら会えるのよ?」
「今は本当に凄く忙しくて時間は作れない。いつ落ち着くかも分からないし厳しい状況になっているんだ。会えたとしても2分くらいしか会えないよ」
「メロンクリームソーダよ、そんなに忙しいの?」
「マジで、めちゃめちゃ忙しい」
「お母さんがそっちに行けば良いんじゃないの? わざわざどっかの惑星で待ち合わせて会うよりもさ」
「うーん、お母さん、本当に時間がないんだわ。今、話せば良いじゃんか」
「黒電話じゃ無理だって!」
「分かった。俺から改めて連絡するから」
「分かったよ。メロンクリームソーダよ、じゃあまたね。体に気を付けて過ごしなさいよ」
「分かったよ」
「夜更かしばかりするんでないよ」
「分かったよ」
「寝る前に食べたり飲んだりするんじゃないよ」
「分かったって!」
「早寝早起きは三文の徳なり」
「分かった分かった」
「メロンクリームソーダよ、寝る前に歯を磨こう!」
「うんうん」
「人に優しく自分に厳しく」
「分かったから」
「何事も謙虚にしなさいよ」
「はいはい」
「忍耐は苦し しかれども その実は甘し」
「お母さん、分かったから。大事な話って何よ?」
「黒電話じゃダメなの!! 何回言ったら分かるの!!」
「じゃあね、切るよ」
「周りの人や宇宙人に感謝しなさいよ」
「はいはい」
「人の振りみて我が振り直せ、これは絶対に忘れずべからずだよ」
「本当に分かったから」
「最初に野菜を食べてから他の物を食べなさい」
「分かったって!!」
「女、子供を守れる勇者になりなさいよ。勇者は最高だからね」
「分かったっす、本当に分かったっす」
「話すことよりも、聞くことが大切なり」
「もう切っていい?」
「冷静に行動できる大人になりなさいよ」
「もう切るからね」
「真実の愛を求めよ!」
「バイバイ。切るよ」
「愛のために生きなさい」
「お母さん、大事な話って何よ?」
「だから黒電話じゃダメなの! 本当に何回言ったら分かるの、この子は!!」
「じゃあね」
「玄関の靴は、ちゃんと揃えましょ~う」
「はいよー、切るよー」
「年末年始の御挨拶は1年の始まりを示す礼儀だ」
「分かっているって」
「気を付けよう。右を見て左を見てから手を上げて、横断歩道を渡りましょう」
「横断歩道、久しぶりに聞いたなぁ」
「手洗いうがい。エチケットを守る紳士に幸あれ~」
「やってます」
「飛び出し危険! 宇宙船同士は黙礼からの譲り合い」
「そんなの分かっているって!」
「去るもの追わず、これも意外に大事だよ」
「はいはーい、バイバイ」
「メロンクリームソーダよ、あんたはいつまで経っても私の愛しいエンジェルなのよ。分かったかい?」
「はいはーい。お母さん、バイビー」
「愚か者に関わるな、同情するな。愚か者はどこまでいっても愚か者だからね」
「はいはい」
「人を傷つけるような腹黒い人間には、なるんじゃないよ」
「了解。バイビー」
ガチャリンチャンチャン
キャプテン・ミルクは一方的に携帯黒電話を切った。
キャプテン・ミルクは母親の長電話にダメージを受けた。
しばし立ち上がれなかったキャプテン・ミルクは母親の言う大事な話とは一体何かと思いを巡らせた。
☆続いちゃう☆
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蒼井真ノ介