ルナーアスの湯船にて
「俺が先に並んでいたんだよ! どけよババア!!」と背の高い男は言って列に並んでいた中年のオバサンのお尻に強烈なカンチョーをした。
「ふぎゃーあああ!!!!」とオバサンは叫んで地面に倒れてしまった。オバサンのお尻から血が流れていた。
「止めてくださいませ、訴えますからぁん」と先に殴られた白い看板を持ったおじさんが泣きながら言うと背の高い男は看板おじさんを持ち上げた。
「うわわわー」看板おじさんは恐怖で顔を引きつらせながら泣き叫んだ。
背の高い男は看板おじさんを地面に叩き落とすと豪快に笑った。
「あひゃひゃひゃひゃ。俺はなぁ、キャプテン・ミルクの友達なんだぞ! あひゃひゃひゃひゃ」と背の高い男はダンスしながら言った。
「本当か?」突然、背の高い男の前に白い半ズボンだけの若い宇宙人が現れた。
「なんだ、テメェ? そうだよ、俺はな、キャプテン・ミルクと友達さ。つーか、大親友さ。あひゃひゃひゃひゃ」背の高い男は白い半ズボンだけの宇宙人の頭を撫でながら言った。
「その手をどけろ」と白い半ズボンだけの宇宙人は言って背の高い男の手を払うと、持っていた木刀にあるボタンを押した。木刀から長い腕が飛び出してきた。長い腕は手を広げてストレッチをすると背の高い男の頭を撫で返した。
「やめれや、触るなや!」と背の高い男は言って自分の頭を横に避けると白い半ズボンだけの宇宙人の木刀の腕を払い除けた。
「本当にキャプテン・ミルクと大親友なのか?」と白い半ズボンだけの宇宙人は疑いの眼差しを向けながら背の高い男に言った。
トムはテレパシーを使ってキャプテン・ミルクに緊急連絡をした。
「キャプテン・ミルク?」
「おう、トム。どうしたの?」
「今ですね、ルナーアスの洞窟にいましてですね、行列に並んでいます」
「それはご苦労様です。ありがとう。トムよ、言わないでも君の状況が分かっているつもりだよ。ランニング巾着沈坊を探しているんだよな?」
「はい。キャプテン・ミルク、実は列に並んでいたらですね、キャプテン・ミルクの大親友だと言って暴れている奴がいますがキャプテン・ミルクの大親友かどうか確認願えますか?」
「大親友? うん、いいよ」
トムは耳の穴を掻き出した。盗撮用秘密丸出しキャメラを耳の穴から取り出して人差し指に乗せると「自動撮影開始」と囁いた。
「バシャバシャバシャシャンアサシャンシャン」と小さな音を出しながら盗撮用秘密丸出しキャメラは3秒間で700枚を撮影した。
「今、撮影した写真をキャプテン・ミルクに送りますね」とトムは言って盗撮用秘密丸出しキャメラの青色のボタンを軽く小指で押した。
「サンキュー送信、ありがとう送信、ラナンキュラス送信、ありがたき送信、今すぐ居間から送信、これが私の本心」と盗撮用秘密丸出しキャメラは起動開始のために囁くと一気に700枚の写真がキャプテン・ミルクの持っている盗撮用秘密丸出しキャメラに送信された。
「全く全然知らない人~」とキャプテン・ミルクは一言だけ言うと「出来るだけ早く帰還せよ」とトムに言った。
「分かりました。ありがとうございます。一旦失礼します」とトムは言って盗撮用秘密丸出しキャメラを耳の穴に戻してテレパシーを終えた。
「俺は乱暴者は嫌いなんだ。ここから立ち去れ!」と白い半ズボンだけの宇宙人は言って背の高い男を行列から移動させようとしたら背の高い男に顔を強く殴られて地面にうつ伏せに倒れて気絶してしまった。
「あひゃひゃひゃひゃ。俺様に逆らうとこうなるんだ。俺はなあ、キャプテン・ミルクと大親友なんだぞ。俺は親に甘やかされて育ったんだぞ」と背の高い男は言ったが自分の名前を名乗らなかった。
「ほらどけよ! 早くどけ!」と背の高い男は言って行列に並ぶ宇宙人たちを蹴散らして前に進んでいった。
トムは気付かれないように背の高い男を追跡した。
ルナーアスの洞窟の入り口に着いた背の高い男は意気揚々として警備員を蹴り飛ばして中へと入っていった。
トムは警備員に成り済ます事に決めて岩影に隠れて変化の魔法で警備員の姿になった。これでルナーアスの洞窟に入れるはずだ。
トムは誰に気付かれる事なく洞窟に潜入できた。
ルナーアスの洞窟は裸だらけの男女の宇宙人やヒューマノイドや人間で溢れ返っていった。誰もが全裸だが、大事な部分は一切タオルでは隠していなかった。時は50世紀。大事な部分はホログラム型モザイクという立体モザイク画像処理によって自動で隠されているのだった。つまり、タオルの代わりにホログラムの立体モザイク画像処理が大事な部分に掛けられているという事だ。
中には立体モザイク画像処理が失敗して顔だけにモザイクが掛かっている宇宙人もいた。
トムは奥深くにある激熱湯ルナーアスの湯船を見つけた。背の高い男は入ろうかどうか迷っている段階だった。トムは岩肌の後ろに隠れて魔法を解くと服を脱いで全裸になった。
トムは綺麗に服を畳むと岩肌の後ろに隠した。トムは大好きな硫黄の匂いで気分爽快になりそうだった。一瞬、本来の目的を見失いそうになったが気を取り直して大事な部分にホログラム型立体モザイク画像処理を施した。
トムは微温湯に浸かっている背の高い男の隣に入浴した。
背の高い男は目を閉じていたためトムには気付いていなかった。
☆続いちゃう☆
今日は3話を投稿しました。書けるときに書かないとね!✨どうもありがとうございました!
(///ω///)♪4話?うーん、いけるかも(笑)




