変形武器
格好いい武器好き
鍛冶屋の朝は早い、火で炉を温める必要がある。
中には何日間も付きっきりで温度を調節するやばい職人もいる。
だが此処は魔法、奇跡、呪いその他諸々が身近にある。
あるものは魔法の火を使い魔剣を作り
あるものは祈りを捧げながら作ることにより聖なる力はもちろん何らかのバフ、つまり武器を持っているだけで持ち主を強くすることができる神聖武器を作れる奴がいる
そしてこれらは限られた才能の持ち主しか作ることができない。
まあ、最近は便利になって簡単に作れるようになった。
今日もそんな何気無い普通の武器を作るが最近はやたらと変な依頼状が届く、大きくしろだの細くしろだの細部まで注文してくる客が多い、俺は彫刻家じゃねえ細工師でもねえ鍛冶屋だ!
だが俺にもプライドがある「えっ?出来ないの、つっかえホンマつっかえな鍛冶屋辞めたら?」なんて言われちゃあ引けねえ
そりぁでけえ啖呵を切ったが後悔はない
以来その依頼を完膚なきまで完璧にこなしたらみみっちい注文が増えてしまった
「ハァなんかこう夢踊る依頼来ねえかなぁ」
ガラガラ
「ラッシャイ」
見た目はナヨナヨしいが身に纏う雰囲気がその人物が強いということを肌で感じ取ることが出来る
「此処に置いてある上物を見せてほしい」
「待ってな」
(上物か、これは俺を試してるな、まっいい受けてたつぜ若造が身長は大体170センチそして細身なら無難に直剣か槍だがそれだと面白くない ならこれだ)
「長物か」
(ふむ、槍にしては形状が変だなこれはなんだ?)
「おう大鎌って言う武器だ」
「鎌?草を刈り取る鎌か?」
「まあ間違いではないな」
「なるほど・・・・軽いなそれに刃の反り具合が素晴らしい」
「だろ!それに軽いが品質は保証するぜ遠心力を利用し振り回すと大剣にも負けない威力にもなる、どうよ」
「だがこの武器のは弱点が幾つもある」
「まあな、でもよこんな辺鄙な所まで来たんだ。こういった武器を求めに来たんだろ?」
「そうだ、そこで提案がある。金はこの位出そう」
「提案だと?へっ面白い、良いぜ受けてたつ」
「その鎌を変形、つまり状況に応じて形態を変化させる変形武器に出来ないか」
「変形武器・・・・・だと」