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三十九話

 「無茶はしないで下さいよ? 私達もすぐに出撃しますから」


 ランスローやアーサーに、そう言われて私達はクロヴィアへ出発した。

 総勢10人しかいないんだから、無茶しないってのよ。

 んで、10人が誰かって言うとね。

 私、アリマ、アレス、アリス、シーザー、シーラ、シータ、シード、ニコ、サラ。

 シーザーは本来は騎士団の一員として行動しなきゃダメなんだけど、クロヴィアの様子を先行して偵察する任務を与えられた、とか何とか色々と言ってたけど、実は違うと思うんだよね。

 ランスローが気をきかして私達につけてくれたんだと思う。


 「お前達、世界を救うとか偉そうな考えるんじゃないよ! 生き延びる事だけを考えなさい。そしたら世界も救われてるよ。生きて帰っておいで」


 シーナは4人の子供達を送り出すとき、そんな事を言ってた。 

 そして黙って私の手を握って、小さく「ウチの子供達をよろしくね」と呟いてた。

 うん、戦いがどうなるか分からないけど、生きて帰れるように頑張るからね。


 ニコやサラの親も、それぞれに激励してたね。

 死なせないと約束できないのが、私としてはツライとこだよね。

 いざって時は、私が死ぬ覚悟は出来てるんだけどさ。

 

 「大丈夫! 敵を舐めてるつもりは微塵もないけど、俺は勝つ! 俺は俺のハーレムを作るため、魔族の奴らをぶち殺す!」

 

 ニコはぶれないね~……

 本当に、それだけは感心するわよ。

 そう言ってみたらさ。


 「先生、先生は気がつかないのか、この構成を見てさ!」

 「男女比率が半々とか?」

 「違うよ! アリマさんとシーラ、アレスとシータ、アリスとシーザー、シードとサラ、俺と先生以外は全員がカップルなんだぜ!?」

 「あ~、そう言われてみれば、確かにそうだね」

 「先生にはアルスって人がいたし、子供も作っただろ。でも、俺には誰もいないんだぜ? こんな残酷な事ってないよな!?」

 「いや、だって、それはニコの自業自得じゃんか。最初は私の胸をしつこく触ろうとしてたし、シーラやシータにサラに、胸の大きな子は全員がアンタのターゲットにされてたんだよ?」

 

 ニコは頭を抱えて苦悶している。


 「先生、それを言わないでくれよ! 子供の頃の俺は、後先を考えてなかった! あぁ、あそこで我慢してたらシーラやシータやサラの胸は俺のモノだったかもしれないのに!!」


 かなり大きな声だったから、他の連中にも聞こえてたんだけどさ。

 今のセリフを聞いて女の子全員が一斉に言ったんだよ。


 「「「「ねーよ!!」」」」


 うわぁ~、見事にハモった。ニコも愕然としてる。

 うんまぁ、公平に見てニコも可愛い顔立ちしてるんで、もしかしたらの可能性はあったんだけどね。

 でも、あれだけセクハラされまくった女の子からすると、ああ言うよね。


 「なんだと~!! 言っておくけどな! 男は全員言ってたんだぞ。シーラの胸を触りてぇ!とかアリスの胸を揉みまくりたいとか! なぁ、そうだろ? アレス!!」

 「んなぁ!? お、俺はアリスとは双子だぞ!? 揉みたいなんて思った事はねぇよ!!」

 「シーラの胸は触りたかっただろ?」


 異様な迫力でニコがアレスに迫る。

 

 「俺の家ってさ、母さんが家事とかダメな人だったらしくて、シーナ叔母さんの家に世話になったらしいんだよ。だから、俺やアリスにとっては兄弟姉妹みたいな感じだったし、女の子を意識し始めた頃は、もうシータだけだったし! いや、本当だって!」


 アレス、あんたって子は、今さりげなく私をディスったね?

 あとでお仕置きだ。

 まぁ道中は、こんな会話をしながら歩いてたよ。


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