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二十話

 ウチの子達も十二歳になった。この時期だと女の子の方が成長が早いんだよね。ウチのアリスも胸が大きく膨らんできたよ。最近はお風呂で、こんな会話もするくらいだ。

 

 「私も母さんくらい胸が大きくなるかな?」

 「なるよ。私の娘だもんね。でも、大きくなるとニコに目をつけられるけど、いいの?」

 「シーラ姉さんが苦労してるよ。でも、母さんの直伝の技で大丈夫みたい。私にも教えてね」

 「勿論だよ」


 そう言いながら、私はアリスの体を丹念に見る。


 「母さんってさぁ、そうやって時々、私の体を見るよね? こないだなんか、お尻をグイっと開かれたでしょ? お尻の穴が丸見えになっちゃって恥ずかしかったよ」


 なんか変な趣味でもあるの?

 我が娘に言われた時の悲しさったら無いよね。

 そう、実は勇者の証と思われるアザとか何か無いかと見てたんだけどさ。

 アレス?

 あれも色気づいてきたのか、私と風呂に入るの嫌がるんだよ。

 ニコに触られるのは絶対にイヤだけどさ、我が子に触られるのは別に全然何でもないよ?

 おっぱい吸いたいって言っても大丈夫だし。

 でもまぁ、マザコンじゃないんだから、乳離れはして欲しいけどね。

 

 やっぱり孫の代まで待つしかないのかなぁ?

 アレスとアリスは剣士としての才能がある。まだ子供だから大人と比べたらダメだけどね。

 大人って言うと、やっぱりシーザーが強い。この子を倒したっていうランスローとガレスって一度会ってみたいもんだね。

 シードは剣士としての才能は、兄より落ちるけど魔法が使えるのが素晴らしい。

 私は相手の隙を作るための、ちょっとした魔法を覚えたらって言ってるんだけど、派手な攻撃魔法で吹き飛ばしてから突撃するっていうのに憧れてるみたいで、言う事を聞いてくれないんだ。

 魔王軍のザコを倒すには、その方が良いかもしれないので、本人に任せようと思う。

 シーラは回復魔法の達人と言っていい。この子は神の代理人だ。以前、この子がいればアルス達は勝ったかもって思った事があるけど、今なら勝てたと言い切れる。


 「しつこいよ、ニコ!!」

 「へぶっ!!」


 ニコが吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。吹き飛ばしたのはシーラだ。

 そう、そしてニコのおかげ、と言っていいのか分からないけど、素手で相手を吹き飛ばす技が下手すると私よりも上を行くほどに、研ぎ澄まされている。

 その妹のシータは姉とは逆に魔法特化で、1を聞いて10を知る天才だ。

 その攻撃バリエーションは地水火風から闇に光と何でも来いらしい。シーナ、あんたは人類を救う為に、もっと子供作りに励むべきだと思う。

 ニナの子供のニコ。

 コイツはもう、何と言うかスケベに情熱を燃やしてる。シーラに吹き飛ばされても懲りない。

 シーラも段々とその破壊力を上げてるらしいんだけどね。


 「先生、もう殺すつもりで撃ってもいいですか?」


 いつも神々しい雰囲気のシーラが、時々そう言うんだけど何をやったんだか。

 シーラってば、先っちょを吸われちゃったんだろうか?

 お風呂で冗談半分に吸われちゃったの?って聞いたらね。

 

 「その時は先生が舐めて清めて下さいますか?」


 なんて、妖しい気配を漂わせてた。女のフェロモンをぶわ~っと振りまくってコレなのかな?

 シーラは百合なのかもしんない。

 

 「私は女だよ?二人で不毛の愛の荒野を突っ走っても何も無いと思うなぁ」

 「先生って、時々若くて猛々しくてカッコイイ男性の幻影と重なって見えるんです。あの方がとても素敵なんですよ。惚れてしまうくらいに」


 なんてこったい。神の申し子みたいなシーラは、私の元の姿が見えてるらしい。男性の私だったら喜んでシーラを押し倒してるだろうにね。百合じゃなくてノンケなのかな。

 シーラを激怒させてるニコはゲームで言うならVIT極振りとでも言うのかねぇ。

 何度ぶちのめされても、すぐに忘れて立ち向かう忘却力は私も驚くばかりだ。



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