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あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ガルナス王国遠征

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ジャックフロストとの遭遇 << マール >>

 私は騎馬に跨り、ペラーと共に傭兵団に挨拶して、小都市シエラに向けて旅立ちました。

 ルートは小都市ランタンを素通りして、黄金都市ミダースで補給し、小都市シエラに向かうルートです。

 小都市ランタンは王国評議会でも敵対した西の強国ギルドの支配下にあるので、隠密行動で通り抜けることにしました。

 黄金都市ミダースと小都市ランタンの間には関所があったようでしたが、チャードンさんからそれは破壊しておいたとの連絡は受けていました。

 ただもう一つ、この辺りでは人を食う、ヨトゥンという霜の巨人(亜人種)がいるという情報があり、気をつけるようにとの情報を得ていました。

 幸いに私はこの亜人種に遭遇することもなく、破壊された関所跡を通過しました。

 私より若いペラーが傭兵団と上手に付きあえるかの心配もあり、私は自分の傭兵団を先に行かせ、ペラーの様子も確認しました。

 そしてペラーは世間話が好きなようで、傭兵団とは上手く付き合っているようでした。

 通り過ぎた小都市ランタンの美味い食事処や特産品を、彼は傭兵団から聞き出していました。

 関所跡を過ぎるまでは順調だった私たちですが、その先で吹雪に遭い、立ち往生しました。

 元々豪雪地帯で通過期間には余裕を持ってみていたのですが、ランタンで補給していないので、食料に若干不安がありました。

 このまま何週間も立ち往生は出来ない・・・。


「マールさん、あそこに明かりが見えませんか?村人がいるかも知れません」


 私が側近のヒポクラテスとアイスキュロスと共にキャンプで暖を取っていたところに、ペラーが来て言いました。

 ペラーが指さす方向には、確かに微かに明かりのようなものが見えました。

 私は傭兵団の隊長を呼んで、その明かりを調べに行くよう指示しました。

 隊長は数名の部下を連れて、明かりの確認に行きましたが、案外早く戻ってきました。


「あれはジャックフロストの住処です。人の住処より半分のサイズでしたので、遠くにあるように見えましたが、案外近くにありました。今は留守のようです」

「ジャックフロストとは何者ですか」

「霜の妖精と言われていますが、かわいいもんじゃありません。それに我々の人数分の食料を提供させることも出来ないでしょう。こちらは500人もいますから」


「小屋を壊して、薪して焚べるのは可哀想か」とペラーが言ったので、「そういうことは発想すらすることはありません」と、私はピシャリと言いました。


「彼らの好物は何ですか。逆にこちらは500人分の物資があります。少しくらい提供しても、私たちの行軍に支障をきたすことはないでしょう」

「寒い地域に住むものは酒好きが多いです。身体がカーッと温かくなるウイスキーなど与えれば、きっと喜ぶでしょうな」

「隊長、あなたはウイスキーを持っていますか?定価の3倍で私が買い取りましょう。それをあの家の玄関にお供えしてもらえませんか」

「わかりました。白山産の極上のものがあります。買取は定価で良いです。玄関に置いてきます」


 翌日からは吹雪が止んで、私たちは順調に行軍を始めました。

 旅立つときに、ふと家の方を見たけれど、明るい中では家のようなものがあるだけで、それ以上のものは見えませんでした。

 私たちは黄金都市ミダースに到着し、1日滞在して補給を済ませて、翌日には小都市シエラに向けて旅立ちました。

 黄金都市ミダースから小都市シエラまでは、特に支障もなく行軍ができて、私たちは予定より少し早く到着しました。

 王立騎士団もちょうどその時到着したようで、新世界ギルドのグリーンさんが案内したようでした。

 サーリペルナさんは商人ギルドと私たちと同じルートで来る予定でしたが、商人ギルドが北回りで王立騎士団と一緒に来たので、先に来て待っていたようでした。

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