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あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ガルナス王国遠征

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新世界ギルドの戦略 << マール >>

「なんやなんやーー!わいらより飲んどるやなけ!」


 チャードンさんがグリーンさんに肩を貸りてキャンプに入ってきたのは、深夜2時頃でした。

 近隣のギルドのキャンプにもリーダーたちが帰ってきたのかも知れません。

 静かな夜に、人のざわめきや馬のいななきが聞こえます。


「王国評議会は終わったで。これから作戦会議や。酔いを覚ませよ」


 チャードンさんはそういうなり、懐から短剣を取り出して、自分の後方、キャンプの布目掛けて投げました。

 スライサーさんが即座に駆け出して、キャンプの外で一人の傷ついた兵士を捕らえました。


「スパイです。切りますか」

「所属はどこや。ん?言えへんのか?言えんなら殺されるだけやで」

「言っても殺される」


 兵士はそう言って毒を噛み、死にました。

 グリーンさんは兵士の死体を調べながら、「大手ギルドではないな」と言いました。


「他国の者やろう。内戦させることで利益があるはずや」


 チャードンさんはマツオというプレイヤーが広げた地図に2つ印をつけた。

 南方のガルナス王国と東方のリゼア王国。


「現在、判明している隣国はこの2つや。西方にもこれから一つ王国が建国される。他国はロマール王国内の内戦を歓迎するはずや。この王国内にスパイを入れ、内戦を煽るやろう。農業ギルドを作って、自ら内戦を仕掛けるかもしれへん。内戦は禁止や。王国内ギルドが団結して他国との抗争に当たらねばならない」


 チャードンは、そう言って役員を一人ひとり睨みつけた。


「セルバート王はそう言っとった。冗談やないで」


 チャードンさんは、白い顔で参加者と目を合わせていきました。


「わいらは王立騎士団の家来やないで。協力を要請するなら、輪番制で王国政権を担わせるか、政権役員に入れるべきや。そうやろう?王国政権はそれを拒否した」


 チャードンさんはそう言って、再びみんなを見て回りました。


「王都を今攻略するのは無理や。だがな。また来るで。わいらがロマール城を支配するまで、わいらの目標はここしかないんやからな」


 チャードンさんはそう言ったあと、周辺国の状況を話し始めた。


「南方のガルナス王国が、東方のリゼア王国を攻撃しとる。すでに複数の小都市を奪われとる。リゼア王国側からは、この王国に和平の要請をしとるようだ。ガルナス王国側の戦略としては、このままリゼア王国を押し切り、その上でロマール王国やその東のトルン地方の王国と対峙を考えているやろうとの、王国政権の見立てや」


 チャードンさんの酔いは少しずつ覚めてきているようです。


「大方、間違ってはないやろう。だがこれからが問題や。王国政権はガルナス王国と国交を得て、早急に彼らの方針を確認する必要があるというんじゃ。そして、敵対的なら、リゼア王国と共同でガルナス王国と対峙する必要があるという。それはええよ。だがな。ガルナス王国と接する地点は、南方の小都市・杜の都モルトや。ここは鷹の目ギルドが支配しとるが、王国政権がここに軍団を派遣するときには、わいらの新世界ギルドの領土を通るということや。いつ裏切られて、都市を奪われんとも限らん。わいらは、これに対する防衛を怠ることはできへんで。王立騎士団は北方から魔法都市ライツを経過して来るで。一方東方からは商人ギルドが来る。懲罰ギルドは第一ギルドと共同で、リゼア王国経由でガルナス王国と対峙するとのことや。スライサーは魔法都市ライツを防衛し、王国政権が通過する際には固く門を閉じてや。グロームは黄金都市ミダースの防衛や。グリーンは北方から来る王立騎士団を小都市モルトまで案内するんや。大都市ライツには滞在させずに、山の都市シエラまで一気に行軍させて、そこで中継の補給を取らせるんや。そしてまた大都市ミダースを通過させ、小都市モルトまで一気に行かせるんや。サーリペルナは商人ギルドの案内を頼むで。小都市ランタンで補給させ、大都市ミダースを通過させて、小都市モルトへ誘導するんや。わいは小都市モルトで王国政権を出迎える。奴らの行軍の矛先が新世界ギルドに急に変更されても、大都市さえ維持出来れば、次の対策も打てる。ええな」


 

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