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何か大阪が丸ごと異世界転移したんやけど!?  作者: 田湖 矢喜
第一章 異世界転移した大阪
6/10

6.しょ、衝撃の事実……!!

いつも通り、学校に登校して、時間割を見る。えぇ、今日の時間割に魔法・能力て書いてあらへん……。上から、数学、国語、理科、社会(歴史)、美術、社会(地理)……唯一の救いは歴史やな。


しゃーない、がんばろ。


6限目の社会が早めに終わったから、この世界についてのことを話してもらえることになった。


てか、別世界に来たのに元の世界の地理をやって何になんねん!


あ、メルカ先生のお出ましや!


「皆さん、こんにちは。口頭では分かりにくいと思うので黒板にも書きながら、説明しますね。」


先生から伝えられた内容をまとめると、

この世界でいう、日月火水木金土曜、基、属性は全部で7つあって主に、日月以外は通常の曜と見なされる。逆に日と月はちょっと珍しい。


さらに2つ以上の曜を持ってる人は、ほんまに稀やそうや。

じゃあ、ウチは……………?  まぁ、ええわ。


そして、定番のランク制度は人間もあってもう一つは魔物っていう、魔力をエネルギー源とする生き物にあるらしい。


Gランクという、軽く叩いただけで倒せる超弱小魔物から、歴代の実力者を揃えても倒せないような、SSSランクの超超強力魔物まであり、幅は広い。


せやけど、基本的に出現するのは、Gランクから、F、E、までの弱い部類で、DからBは中ぐらい、Aから上は、魔力の気体、つまり、魔気スペクトエアが多く漂う場所にしか出現しない。


また、魔物は必ず人間をみると襲ってくるらしい。原因は、魔力を誰もが持ってるからやそうや。しかも、魔法は、強い魔力を込めたものでないと、魔物には効かないばかりか、吸い取ってエネルギー源にしてしまうそうや。


そこで、能力の出番。能力と魔法があれば、大体の魔物は撃退できる………らしい。


そこで、続きを話そうとした、メルカ先生やったけど、チャイムがなってしもた。ていうか、いつも移動してる学校とこの学校、ちょっと離れてるのに、ようここまで来られたな……


部活も終わって、帰路に着いた頃、アグネスはんが道の先に見えた。


「おーい、アグネスはーん!何してるん!?」


近くにちょろっと急いで、駆け寄る。


「ん、手頃な魔物を探してる。一緒に探す?」

「え、えぇの?じゃあ。ところで、手頃てどのくらい?」

「………、E、D、C、Bぐらい。」


茜色の髪が揺れて光に反射した。手頃な魔物………。ブルーユリシスは、高ランクなんよな。じゃあ、普通のユリシスは?そう思て、口に出したら、


「Gランクだから。」


やそうや。


おぉ、叩いただけで倒せるんか。蚊なら躊躇なくできるけど、蝶々はちょっと気が引けるな………


でも、アグネスはん本人曰く、魔物に関する知識はあんまりないらしい。弱ったなぁ……


せや!図鑑!図鑑があるやないか!

図鑑見よ?と言って、図書館の方にアグネスはんの手を引く。



それを遠くから見ていた浅野と佐々木の一方は、


「仲良しだなぁ。」


……。なんでだろう、アグネスって女子が、狡くて悔しくて。


佐々木は、普通に眺めてるだけなのに。


女子同士のことだから、別に…変な点なんて









ないのに。



図書館に入ると、結構、クーラーが効いてて、涼しかった。浅野やったらこんなことせんでも……いや、アイツのことは考えんとこ。


………そりゃ、いくら日本が通じる言うても、限度があるよな。異世界語なんて読まれへん。どんな種類の本が書いてあるかは、全て、ウチの知らん文字やった。


「ア、アグネスはん。」

「分かってる。こっちが図鑑。」


流石、地元民。アグネスが周りを見回し、1冊の本を手に取る。

あ!!日本語版や!!!めっちゃ優しいやん!


「これ、一緒に読もう。」

「気ぃつこてくれておおきに!」


2人で肩を並べ、図鑑を読む。ブルーユリシスは……集団が、A+ランクで、って、高!!


1匹やと、C−ランクか。1匹の奴なら、問題ないけど、群れに遭遇したら、最悪やな。


「アグネスはんおるし、植物系の方がウチら有利ちゃう?」

「そうだね。」


……、フライトリップっていう魔物が手頃な感じやなぁ、Dランクやし。


「フライトリップ?そういう、依頼が出ていないか見よう。」

「え、依頼?」

ギルドだよ。と言って、別の方向へ走り出す。ちょ、ちょっと、速いって…


しばらく走っていたら、ASSOCIATION GUILD と、でかでか書かれた施設の前についた。


「はぁ、はぁ、う、ウチ、ギルド証明カードなんてもん持ってないで。」

「今から作れば良い。」


なかなか、辛辣やな。さっきの優しさどこにいってん。


ずっと、肩で息してたら、水を差し出してくれた。優しさは、ここに落ちてたんか。良かった。


とにかく、アソシなんとかギルドの受付口に向かう。


「あの、ギルド証明カードを」

「新規登録ですね。名前をここに記入してください。」


な、なんで分かったんや。いや、初めて来たんやし、流石に分かるか。えぇ、ヒナタ・イノウエっと。


「……。えぇっとですねぇ。恐らく、オーサカの人ですよね。異世界語は、流石に分からないですよね〜。私は、オーサカ語?を話すことはできるんですけど、読み書きは出来なくて。」

「じゃあ、代わりに書く。」


そう言ってアグネスはんが、ボールペンをとって、慣れた手つきで書いてくれた。


「って、だ、第三王女殿下!?なぜ、こんなところに…いや、いつも来てるか。」


え、アグネスはんって、王女様やったんか!?


「えっと、呼び方変えた方がえぇですか?」

「敬語は嫌だ。あと、強いていうなら、ちゃん付け。」

「んー、じゃあ、あーちゃんでえぇ?」

「いいよ。なかなか、言われたことないけど。」


深い紅の瞳が、照れくさそうに下を向く。衝撃の事実を知ったけど、別に普通に接しても問題はないそうや。


「はい、出来ました。こちら、新しい、ギルド証明カードです。説明は…」

「私がする。」

「分かりました。では、頑張ってくださいね。」


あーちゃんぺディアに寄ると、依頼を熟せば熟すほど、カードの情報のうちの一つ、登録者ランクが上がるそうや。


えぇっと、フライトリップの依頼…。一様あるな。これを、受託しよう。


無事に受託できたウチらは、討伐対象のいる場所へ向かっていった。

作品を読んでいただきありがとうございました。

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異世界っぽくてとても面白かったです!
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