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何か大阪が丸ごと異世界転移したんやけど!?  作者: 田湖 矢喜
第一章 異世界転移した大阪
5/10

5. 何故か定番になってしもた、手合わせと魔力操作。

休憩が終わって、チャイムが鳴った。今度は慣れるために色々試す時間らしい。

説明が終わった後に、浅野が話しかけてきた。


「見て見て!じゃじゃーん!メインのスナイパーライフル!」

「えぇ、かっこよ…こんな媒体あったん?」

「持参。あと、サブはナイフ。ここからが凄い。よう、見とけよ?」


そんな風に、自慢げに言うてきたもんやから、これは最後まで見とかんと損や!


「ライフルのトリガー横のボタンを押します。なんか出てくるから、ナイフをセットします。これで銃剣付きライフルの完成!」

「うわぁ、ヤバ!もう、ミリオタの領域を超越してるやん!てか、スナイパーライフル持参っていうパワーワードよ!」


なんか、ウチのやつしょぼく感じてきたわ。そんな風に思ったら、怒ったみたいにイヤリングが震えた。

次の瞬間、ウチがつけてる蝶々の魔石がイヤリングから落ちた。早速壊れたか…と思ったら、ちょっとちゃうらしい。落ちた魔石は、本物の蝶になって羽ばたき始めた。

光の当たり方とか、パキパキしてるような感じが残ったままやな。


蝶々がウチの周りを旋回し始めて、どこからともなく同じような蝶々が現れて旋回するという奇行に加わっていく……数がどんどん増えてきた。


「え!?何それ、ずる…」

「いや、え!?って言いたいのこっちやねんけど?今の今まで知らんかったわ。」


ちょっと戻って欲しいねんけど。って思った瞬間、一つに収束して、元の右耳に戻ってきた。それっきり、ただの魔石になった。


突然のことに動揺しながら、とりあえず、魔力の流し方を練習した。その内に、ある事に気付いたんや。魔導具には、上限こそあれど、膨大な量の魔力をストックできる。


気付いた途端、浅野がとても狡くなってきた。そう、魔導具が2個あるってことは、一つの場合の2倍の魔力を保有できることを意味してる。


それに、魔導具だけに、魔力を留めておく必要もないから、魔力の値は、体内魔力量+魔道具の上限魔力×魔道具の数って言う式になるはずや。


つまり、魔導具の数が多けりゃ多いほど、ストックができて、有利になる。まぁ、後々増やせばえっか。


あれ、スナイパーライフルって……実銃よな………。浅野の家って結構ヤバい?……………こ、細かいことは、気にせんとこ〜。


イヤリングから、蝶々を分離させて、数を増やしていく。ん?待てよ。この蝶々1匹1匹に魔力ストックできるんじゃね?


「で、できたあああああっ!?」


やば。これ、完全なるチートやん。じゃあ、一つのイヤリングに戻したらどうなるんやろう?………うん、まあ、流石にな?出来たら怖かったで?でも、蝶をずっと戻さんまま、増やしたら……。


「お巡りさん、コイツです。」

「はあっ!?何も犯罪 犯してないやろ!?」

「犯罪である。」

「……。『幾千幾万もの蝶とトランプよ、敵を凌駕し、翻弄せよ───バタフライダウンバースト』」

「うわああああ!?ライフルじゃなくて、マシンガンの方が良かったかもッ!『は、爆ぜろ、全てを吹き飛ばせ───刄兎蘇都九武露嵐じゅうしょうだげき!!』」


浅野が魔法ぶつりを使たら、トランプも、蝶も、全部吹き飛んでしもた。ついでに、その延長線上にある壁まで。合川の吹き飛ばしたところには、雲すらなかった。


全てを吹き飛ばせなんて言うからこうなんねや。


「アサノさーん?どういうことですか?」


張り付いた笑みでメルカ先生が近づいてきた。浅野はいや、あの、などを使って必死に言い訳を考えている。


その後は、絵梨花ちゃんと一緒に蝶々ぶつけ合ったり、魔力の操作をなめらかにしたりして、一緒に高め合った。


放課後……


「うわあッッ!」


うわぁ、、、アイツ何もないとこで転んだ……。すっとこどっこい以外の何者でもないわ。あ、せや。一回試して見たかったアレやってみよ。


「痛ててて……」

「大丈夫か?『ハートエース』」


そう言うて、傷を隠せる大きさのトランプを作った。

ゆっくりトランプを押し当てる。


トランプが淡く光って、流れてた血が止まった。トランプを外してみると、傷は最初からなかったみたいに消えとった。


「ええっ!」

「成功した!」


ウチの発想はこうや。怪我をした部位にハートのカードを使えば、治せるんやないか?って。浅野、実験台になってくれておおきに。


「ありがとう。」

「え………こ、これ、失敗してたら偉いことに…」

「それでも。」

「う……ど、どういたしまして…」


コイツ、結構照れ屋やな。って、俺は一瞬思った。


その時、競争心…ではなく、闘争心が心を満たした。また、手合わせをやりたい。でも、何回もやってるしな。もう、いい加減、迷惑か?


「あ、そうそう、手合わせやる?」


そう言ってきたのは日向だった。返事はもちろんYes。


普通の攻防戦を続けたり、時々魔法と能力を使ってたけど、そろそろ、潮時かと思い、空気中に魔力を飛散させた。これで、いつでもこの場の温度を変えられる。


「『アイシクルランス』」


絶好のチャンスだな。温度を上げて、氷を溶かせばこっちのもの。って、な、なんで!?温度が上がらない!?


とりあえず、今日作ったライフルで氷を打ち砕く。ほんで、疑問に思ったことを言うた。


「おまえ、何したん?」

「先に魔力混ぜ込んどいただけやで?」


なんかそれだけと、違う気がするけど……原理が分からないな………まぁ、えっか。


「『バタフライバースト』」


突如目の前に大量の蝶とトランプが発生する。ふふふっ、改良した、刄兎蘇都九武露嵐じゅうしょうだげき受けてみろ!


「『爆ぜろ、眼前の敵を吹き飛ばせ───刄兎蘇都九武露嵐じゅうしょうだげき』」


今度は、トランプと蝶々のみ吹き飛ばした。


「やるやん!」

「そっちこそ。」


日向は口角を釣り上げて楽しげに言うた。それに合わせて俺も笑う。


後から、絵梨花から聞いたんだが、俺も日向も獲物を狩る寸前のハイエナみたいな目をしてたらしい。


暫くは、攻防戦を続けてたが、魔力が尽きた瞬間、俺たちはぶっ倒れた。引き分けだ。さっさと、勝ちたいんだけどなぁ。


浅野「さっさと勝ちたいんですけど。」

日向「はいはい。次は勝たせたるから。な?負けず嫌い。」

浅野「あ゛?チッ、ムカつく…。タイマンならこっちが上なのに。」

筆者「終われないから、辞めなさい。」


作品を読んでいただきありがとうございました。

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