想い出
あぁ…この気持ちはなんていうんだろうな。
今まで感じたことのない、暗くて、深くて、醜いこの感情を。
「好きの反対は嫌いじゃないんだよ!」
彼女がそう言った。
「えでもさ、花占いとか好き嫌いでやるよね?」
「それはぁ…、、、嫌われていないで欲しい!っていう願望を乗っけるから好き嫌いでやるんでしょ、たぶん…」
まぁ確かに。どうせ皆、結果が嫌いになったとしてもあれこれ理由をつけて現実から逃れようとする。
「とにかく!好きの反対はね…」
あぁ…いいところで目が覚めてしまった。
あれはいつのことだったっけな。
…思い出せない。まぁ考えても出ないことはきっとそういうことだ。すごい面白かった話とかではない、ということだろう。
とりあえず、今日も学校だ。あと少しで夏休みだし頑張ろう。
――放課後―
昨日に続き今日も会えるかな、なんて淡い期待を抱いていたけれど、そんなことはなかっ…『いた。』
ただ、彼女は少しお取り込み中のようだった。
香菜ともう一人、隣に背の高い男の人がいる。
仲睦まじげに会話をしている。たぶん…先輩だろう。きっとそうに違いない。香菜には友達がたくさんいる。そうだ。単なる友達。そうでないわけがない。
あぁ…この気持ち…好きとは反対の醜いもの。
そう…『嫉妬』だ。
あぁだめだ、さっさと帰ろう。これ以上は心が持たない。
俺は、今日も小走りに帰路を辿った。
「清楓ーちょっといい?」
「どうした、香菜?」
「昨日さ、浩二にちょっと、素っ気ない対応しちゃって。久しぶりに話せて嬉しかったのに、浩二が自分をすごい卑下するんだもん。しかたなくない!?」
「浩二ってあの、お前の幼馴染のやつ?」
「そうそう。はぁ、これから疎遠になっちゃったりしたらどうしよう…。」
「別に大丈夫だろ。普通に接すればいいだけじゃね?別に喧嘩とかしたわけじゃないんだろ?」
「まぁ…そうなんだけど。」
「お前なぁ…いくら幼馴染とはいえお前が先輩なんだろ?お前がちゃんとしないと愛想を尽かされるぞ?」
「それはやだ!」
「ならお前がちゃんと浩二を引っ張ってやるしかないな。」
「うん。そうだよね、私がちゃんとしないと。ありがと清楓、相談に乗ってくれて。」
「…おうよ。」
――タッタッタッタ―
「ん?近くに誰かいたのかな?」
「はぁ盗み聞きか?全くたち悪りぃな。」
「清楓、そうやって決めつけちゃだめだよ。」
「へいへい。」
すれ違いの果にあるのは…何なのでしょうかね。ちなみに清楓は香菜のことが好きです。浩二のことはライバル、ではなく普通に応援してあげてます。ですが、たまに周りが見えなくなることがあるのが少し残念ですね。
それと、浩二のメンタルは結構弱めです。理由はまぁ、追々明かして行こうかなと思います。




