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冒険の書  作者: らぐらぐ
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魔獣討伐 2日目 帰還

王都に着いたのはちょうど夕暮れだった


仕事帰りっぽい人たちもいて

レストランなどが立ち並ぶ通りを歩いて宿を探していると


「美味しそうな匂いがしてきたなぁ」

そう呟いたのはルークだった


「うーん…」

オーブリーが気のない返事を返す


不思議に思ったが俺も腹が減ってきたしルークの話に乗った

「この辺でいい店さがす?」


「うーん……」

またもオーブリーが気のない返事を返す


「オーブリーさっきからどうしたの?」

あまり乗り気でないオーブリーにルークが尋ねた


「うーん、宿屋にどうせ泊まるのなら宿屋のレストランで食べた方が安くつくのかなと…」


なるほど。

そんな事を考えていたのか

いいお嫁さんになりそうだなぁ


だが今は魔獣を2頭も討伐した打ち上げみたいなものだ

し金持ちの俺らではないがさすがに奮発していいのではないかと思う


「祝勝会も兼ねてちょっと豪勢にいってもいいんじゃない?魔石は先生に証拠として見せた後は売却してみんなで山分けでいいって言われてるし」


「そうね…」

しょうがなさそうな返事をするとすかさず

ぐぅ〜

っとオーブリーのお腹がなった


あまりの気まずさに全員が聴かなかったことにしたがオーブリーは白い透き通った顔を真っ赤にしてトレードマークの帽子で顔を隠した


その後の沈黙を破りジャックが

「ここが良い」

と指を差した先にはガタイの良い戦士風の人が分厚いステーキに齧り付いているところだった


一瞬、女の子2人居るしなぁと思ったが思いのほか好評ですんなりそこの店に入る事になった


通された場所は入ってすぐ右のテーブル全員が着席するとウェイトレスの人がメニューを持ってきてくれた


「メニューが決まられたらお呼びくださいね」


笑顔でそう言うと奥のテーブルの方へ小走りで走って行ってしまった


店内はめちゃめちゃ綺麗というわけではないが程よく手入れされていていい意味で気が緩むような雰囲気だ


メニューに目を通すと

肉、パスタ、炒め物など種類も豊富で飽きがこないようなメニュー数になっていた


もちろん俺は肉が食べたかった


このレストラン街はほとんど肉の匂いで充満しておりそれ以外の選択肢を選ばせない!と言わんばかりの主張をしていた


「僕はこの鹿肉のセットで」

「あ、俺もそれかな」

「僕も」

「これだけメニューあるのに男みんなこれかよ」

笑いながら話していると

「…私もそれ。ニアはどれにする?」

と、意外なオーブリーも肉を選択した

「私は…コレ……」

そう呟きメニューを指差す


「OK!すみませーん!」

大きな声で店員さんを呼ぶと先ほどと同じウェイトレスさんが

「はぁい!少々お待ちください!」


と声をあげ他のテーブルにお客様を案内していた


少し待つとまたパタパタと小走りで走ってきて

「お待たせいたしました」

と、手には紙とペンを握っていた


「この鹿肉のセットを4つとこのキノコパスタを1つお願いします」

「鹿肉セット4、キノコパスタ1ですね。かしこまりました」


テキパキした接客でまた颯爽と注文を伝えに行ってくれた


少しの雑談をしていると鹿肉のセットを両手に持ってウェイトレスさんがこちらに向かってくる


「お待たせ致しました、すぐ残りの品をお持ちしますね」

そういうとまたパタパタと走り去った

すごく忙しそうだが楽しそうに仕事をする姿がすごく好感をもてる

また2往復して全ての商品が行き届いた


「ありがとうございます」

一言伝えると

「ごゆっくりどうぞ!」

と、返答してくれてまた別のテーブルに向かっていった


目の前に用意された鹿肉のセットは1センチはあろうかという厚さでしっかりと火を通してある

セットはパンとスープが付いている

この肉にパンは…と思いがちだが鹿肉にかけてあるソースとパンがすごく合う!

なんなら隣のテーブルの人は食べ終わった肉の皿に残ったソースをパンで掬い取るように付けて食べている


ニアが選んだパスタはキノコ系の食材が多く入っているものだったこちらも濃厚な匂いで美味しそうだ


「これ食べ終わったら早めに宿を探したほうがよさそうだね」

ルークが声をかけると


「そうね!もうこの時間だと遅いくらいだから早めに探さないとまた野宿になっちゃうわ!」

そういうとオーブリーは急いで目の前の肉に食らいついていた


全員が食べ終わり少しゆっくりしたらなけなしの代金を支払い早めに店を出る


しばらくレストラン街を進むと今度は宿屋街になってきた


見た目で古くなく尚且つ高くなさそうな宿屋を探す


しばらく歩くと元気な御礼の声が聞こえてきた

「ありがとうございました!」

まだ10歳に満たないくらいの見た目の女の子だった


「あそこはどうかな?」


「リョウって…ロリコン?」

ニアの一言で全員のジト目の視線が集まる


「ち、違う違う!今お客さん帰ったし少し待てば最悪部屋はあるしそんな高級そうなやどでもないし、たしかに元気の良い接客で好感はもったけど、断じてロリコンではない!」


「…はいはい、わかったから入ってみましょう」


「その言い方!信じてないよね!?」


「信じてる信じてる」

前を歩いていたオーブリーは適当に返事をしてこちらを見る事なく手をひらひらとさせていた


先ほどの元気な女の子のすぐ後に宿屋に入ると

その女の子がすぐさま反応して

「こんばんは!和泉亭へようこそ!」

これまた元気な声で受け入れてくれた


1回はレストラン風になっていて数人食事をしていた

正面に受付があり右奥に登りの階段があった


「2人と3人の部屋を1部屋ずつって空いてますか?」

オーブリーがその女の子に尋ねると


「はい!すぐに準備させていただきますね!こちらでお寛ぎください!」


そういうとちょうど5人が掛けれる丸テーブルに案内された


「おかーさーん!2名様と3名様1部屋ずつお願ーい!」

「あいよー!」


奥から母親らしき人から返事が返ってくる

多分親子でやってる宿屋なんだろう


「こちらにお名前だけよろしいですか?」

そういって名簿帳らしいものをだされ

名前などを書いて受付を済ませていたら10分足らずで部屋を用意してくれた


「202号室と203号室で203号室が3名さまの部屋となってます」

そういうと2つの鍵を渡してくれた


「ありがとうございます」

お礼を言って鍵を預かる

男女に分かれて部屋に入りふかふかの布団に寝転ぶ


寝転んだまま

「今日は色々あったねぇ」


「大変だったねぇ」

これまた布団にダイブしているルーク


「またみんなで行きたいな」

ジャックは布団の上でバックを整理している


俺はその全員の言葉を最後に風呂にも入らず眠りについてしまうのだった


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