家族団欒1
「うんうん。それでそれで!?」
昨日の魔獣の事を事細かに聞いてくるフローラ
今まで見てきた中で1番イキイキしてる気がする…
夕方になり未だに部屋から出てこないフリージアだったが
「ただいまぁ!」
大きな声で勢いよく帰ってきたカイルのお陰でフリージアの部屋から物音がし始める
「あなた、おかえりなさい」
「とぅさんおかえりなさい」
「フリージアは学園には行かなかったのか?」
「そのまま休みにさせましたよ」
「そうかそうか。」
仕事の荷物を片付けながら俺に視線を合わせ
「リョウ、一緒に風呂でも入るか!」
ここは流石に断る理由はない
だって俺はまだ6歳にもなってないのだから
「はぁい」
そう言いながら
魔獣の話を中断しカイルと共に脱衣所に向かう
カイルとはよく一緒にお風呂に入る。体の洗いっこまではしないがいいコミニュケーションの場となっている
浴槽は大人2人がゆったり入れるほどの大きさでなかなかに豪華なのだ
傭兵とは稼ぎがいいのか何にどれくらいお金がかかるものなのかはよくわかっていないが
よくよく考えると服なども見た目が高級そうな服を着てたり家も豪華ではないが広くて庭もそれなりの広さなのである
家庭の金銭事情など子供が知る由もなく今に至るが意外と裕福なのではないかと思える
「そろそろ上がるか」
「はい」
そういうとザパーーン!と豪快に湯船から出て風呂場を後にする
「あー!いいお湯だった!お!フリージアおはよう!」
「あ、ねぇさんおはよう!」
「とぅさん、リョウ、おはよう」
風呂を出ると寝起きのフリージアがリビングにフローラと座って雑談していた
「2人とも風呂に入ってきたらどうだ?今日の晩御飯は俺が作ってやろう」
「あら、じゃぁお言葉に甘えましょうかフリージア」
「はい!とぅさんお願いします」
そういうと2人で脱衣所に向かうのであった
カイルの気が向いた時はこうやって晩御飯を作ってくれる
なんだかんだ両親が喧嘩してるところは見た事がないがこういうところが円満の秘訣なのだろうか
そう思いながらカイルの手伝いをしていると
キャッキャと風呂場から声が聞こえきてつい風呂場で今起きている出来事を妄想してしまうのであった