キミに近いところ
やさしさだけなら負けないと
いつからそんな決まりをつくったんだろう
キミに近いところで
街は
流れゆく人たちを
今日も見送りながら
何を想う
街は
雨が降ってきたなら
さみしそうな顔をして
夕日を待っていては
次にくる偶然の出会いとやらを
演出するための準備を行う
ここでいう、やさしさとは
いったい、どんなものなんだろう
みんなが知っているやさしさを
キミに近いやさしさを
誰もが驚くやさしさを
とくに期待するわけでもなく
街は静かに
明日を迎える準備をする
そのひとつに
いま想う、僕のやさしさが
キミの近くにあるのなら
街は静かに
見送ってくれるのだろうか
それとも、
さみしい顔を浮かべるのだろうか・・