87 創立100周年記念パーティー(15)
「Hey! What are you doing!」
部屋に入って来た金髪男のウィリーは、巨大外国人のきのぴいパパに驚く。
「Oops! It looks like I made a mistake in the room! I'm sorry! Hahaha! Excuse me!」
きのぴいパパはテーブルに置いてあったグラスを乗せたお盆を持って立ち上がり、美久子にもう一度バチンとウインクをして部屋を出て行った。
「What’s that guy’s deal? 」
ウィリーは少しきのぴいパパを気にした様子だったが、すぐに美久子に振り向いた。
170センチくらいだろうか、外国人にしては小柄なウィリーでもソファーに座っている美久子には威圧感がある。
美久子は怖くなって、ソファーの上で後退った。
「……ダイジョブ……Don't be afraid,baby.」
ウィリーはゆっくりと美久子に近付き、ソファーに両膝をつけて顔を寄せてきた。
気持ち悪いっ!
離れろっ!金髪ヤロー!
美久子はウィリーを思いっ切り睨んだ。
「……カワイイ…I never felt like this before.」
ウィリーはうっとりと美久子を見つめ、
左手をソファーの背に置き、右手で美久子の頬に触れた。
恐怖と気持ち悪さで身体が固まってしまった美久子は、目だけ見開いた。
やばいっ!キスされるっ!!
★「Hey! What are you doing!」
(おい!何やってるんだ!)
★「Oops! It looks like I made a mistake in the room! I'm sorry! Hahaha! Excuse me!」
(おっと! お部屋を間違えたようです! ごめんなさい! ははは! すみませーん!)
★「What’s that guy’s deal? 」
(何だ、あいつ?)
★「……ダイジョブ……Don't be afraid,baby.」
(怖がらないで)
★「……カワイイ…I never felt like this before.」
(こんな気持ちは初めてなんだ)