8 藍子おばあちゃんのこと(2)
おばあちゃんは昔、『伝説の株取引の女傑』と金融界ではかなりの有名人だったらしい。
若い頃、早くにおじいちゃんを亡くして女手一つでお母さんと弟の稔叔父ちゃんを育て上げた。
男女雇用機会均等法なんて皆無の時代だ。
その当時、小さな子供を抱えた女性がお金稼ぐことはかなり厳しく、相当な苦労をしたみたい。
株取引の天才的な才能があったおばあちゃんは当初、清掃の仕事をしながら空いた時間に元々おじいちゃんが趣味で買っていた株をそのまま引き継いで取引をし始めた。
更におじいちゃんの遺した僅かな保険金を使って少しずつ売り買いを増やして、数年後には莫大な富を手に入れた。
おばあちゃん、凄すぎる。
おばあちゃんはその後すぐに都内に異人館みたいな大きな洋館のお家を建てた。
お庭にはちょっとした森や噴水がある。
子供の頃、従兄弟達と森で木登りをして落ちたり、噴水で本気のクロール競争をして叱られたのは今でも良い思い出だ。
今は稔叔父ちゃんが後を継いで家族と共に住んでいる。
今でも酔っぱらった稔叔父ちゃんが、おばあちゃんの武勇伝を語ってくれる。話が長すぎるけどとっても面白い。
株取引のことや学院のこと等、全て作者の勝手な妄想です。
適当です。すみません。