38 三人の繋がり ◇
俺と健二と湊人。
三人は幼い頃からの腐れ縁だ。
俺は幼稚園から、健二と湊人は小学校から聖陵学院に入った。
親同士が学院の大学時代からの親友で、今は仕事上でも繋がっている。
健二は、常盤警備システムの社長の次男だ。
常盤警備システムは日本最大の警備会社で、セキュリティを中心に、保険、BPO・ICTなども展開している大企業だ。
聖陵学院は国内外の要人や良家の子女が多く通う。
物騒なことだが、何らかの意図を持って狙われる可能性もある。
その為学院は最高のセキュリティで生徒の安全を守っている。
この点も学院が選ばれる理由だ。
健二と健二の兄は生まれながらにして実家の警備会社に入ることが決まっていた。
将来は兄が経営を継ぎ、健二は兄をサポートする。
文武両道の教えを守り、成績も常にトップクラスだ。
湊人の実家は総合ディベロッパーのYAGIホールディングスだ。
事業内容は都市再開発事業から不動産事業、文化・芸術まで多岐に渡る。
父親が社長で、歳の離れた兄と姉が既に会社に入っている。
湊人は経営には興味が無いらしく、ああ見えて学院の大学の法学部に進み弁護士を目指している。
将来はYAGIホールディングスと俺と健二の実家の会社の顧問弁護士を本気で狙っている。
湊人は人当たりが良くて飄々としているが、かなりの腹黒だから弁護士は適職だろう。
三家の繋がりはかなり濃い。
俺の父親は健二と湊人の実家の会社の顧問税理士をしている。
常盤警備システムのセキュリティを俺の父親の事務所や自宅、湊人の実家と会社が関係する建物関係ほぼ全てに入れている。
YAGIホールディングスのビル建設部門が、俺と健二の実家の会社の本社ビルを建てた。
この三家の繋がりは俺たちの次の世代にも続いて行くだろう。
※おわかり頂いているとは思いますが…
会社のこと等々、作者の完全な妄想です。
すみません。。