表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不遇召喚師と異世界の少女達~呼び出したのは、各世界の重要キャラ!?~  作者: you-key
第1部【出逢い】篇 4章《残虐の女王が求めるもの》
221/383

第1部【出逢い】篇 1章~2章までのあらすじ

おさらいにお使いください。

気になりましたら、本編を読んでいただけると嬉しいです。



◇第1部【出逢い】篇 1章~2章までのあらすじ◇


《第1章【覚醒する日常】》


 主人公、エドガー・レオマリスは、国指定の“不遇”職業【召喚師】として、冷遇(れいぐう)された日々を過ごしていた。

 そんな彼の(あつか)いを知らずに接してきた、幼馴染のエミリア・ロヴァルトは、ある日、彼が【不遇召喚師】だということを知る。

 自分が短気を起こしたせいで、彼に頭を下げさせてしまった責任を感じたエミリアは、エドガーにプレゼントを贈ろうと考えた。


 次の日、早速プレゼントを見繕(みつくろ)っていたエミリアだったが、父である伯爵に呼び出され、あるものを渡される。

 それは【消えない種火】と呼ばれる、ルビーの宝石だった。

 どこぞの商人から買ったと言う父だったが、なんと詳細(しょうさい)は一切覚えておらず、疑問(ぎもん)に思いながらもエミリアはその宝石を手に取る。

 そこで、エミリアの意識は途切(とぎ)れてしまった。


 もう一人の幼馴染である、エミリアの兄・アルベールと一緒に掃除(そうじ)をしていたエドガーに、遅れて来たエミリアが箱入りの【消えない種火】をプレゼントする。

 エドガーは父の影響(えいきょう)で、コレクターとして様々なアイテムを集めていた。

 名前だけは知っていた【消えない種火】が目の前にある事で舞い上がったエドガーは、どんな経緯(けいい)かも知らずに大喜びする。

 しかし、その経緯(けいい)は、関係者の誰もが覚えていないと言う不思議(ふしぎ)な事だった。


 次の日、アルベールの騎士学校の卒業式が行われ、国の最大の戦力、【聖騎士】への昇格式が執り行われた。

 アルベールが【聖騎士】に昇格するも、その年の第一位であるコランディル・ミッシェイラが選ばれることは無かった。

 異様な空気の中閉幕(へいまく)したものの、エドガーはアルベールの【聖騎士】昇格に喜び、その日の夜は宿屋【福音のマリス】でささやかなパーティーが行われたのだった。


 次の日、()ったエミリアを迎えに来るはずだったアルベールが来なかった。

 聞けば、同窓生に呼ばれて出かけたと言う。

 不審(ふしん)に思ったエミリア、そしてエドガーは、その場所を目指す。


 呼び出されたアルベールは、誰もいない筈の廃墟(はいきょ)で不意打ちを受けてしまう。

 倒れる寸前に見た、不意打ちを仕掛けて来た人物は、自分が思いを寄せる女性、メイリン・サザーシャークだった。

 こんな所にいるはず無いと、エミリアは見間違いだったと思いながらも後を追う。

 しかし、そこで見たものは、鉄パイプを両手で(にぎ)りしめ、涙を流しながらアルベールを殴り続けるメイリンの姿だった。


 廃墟(はいきょ)(かげ)から出てきたのは、【聖騎士】に成る事が叶わなかったコランディルと、その仲間二人だった。

 メイリンを(あやつ)る謎の力を身に付けたコランディルは、エミリアをも巻き込んで(はい)しにかかる。

 エミリアは抵抗(ていこう)するも、メイリンを傷つけないように気を遣い、三人に囲まれた状況に成す(すべ)が無かった。

 そして、遅れて来たエドガーは、何もできない状況(じょうきょう)(おび)えて隠れているだけだった。

 しかし、傷つくエミリアとアルベールの姿、そしてこちらに気付いた男。

 イグナリオ・オズエスが、隠れていたエドガーを言葉で引きずり出す。

 心に(かす)かな火をつけてパンチを()り出すも、一切通じることなく、エドガーは返り討ちに会う。

 万事休すかと思われたが、時間を気にしたイグナリオ達はアルベールを連れて引き上げる。

 自分の無力さと、幼馴染が傷付いてしまった事実に、エドガーは気を失った。


 目を覚ますと、エドガーは自室にいた。

 去り(ぎわ)に言われた『月光の森に来い』という言葉を実行するため、エミリアと協力して“精霊”を“召喚”しようと考える。

 父の部屋から見つけ出した“精霊召喚”に関する本。

 それに記載きさいされていた“魔道具”の情報は、エドガーがエミリアにプレゼントされた宝石【消えない種火】だった。

 宿屋【福音のマリス】の地下にある【召喚の間】に(おとず)れ、準備をしていざ“精霊”を呼び出したエドガーであったが、“召喚”されたのは、なんと“魔人”だったのだ。


 ()き飛ばされ、全身に火傷(やけど)を負うエドガー。

 何とか扉を閉じて、最小限に被害(ひがい)を抑えたと安心するが、命は風前(ふうぜん)灯火(ともしび)だった。

 “魔人”に対しての命乞(いのちご)いにも聞こえた、『た・す・け・て』と言うエドガーの願いに答えたのは、一人の女性だった。

 右手に【消えない種火】を(かがや)かせて、“魔人”を一刀にて(ほふ)るのは、エドガーが本当に“召喚”した、異世界からの住人だった。


 異世界からのお客様、ロザリーム・シャル・ブラストリア(ローザ)は、エドガーと契約をしたと話す。

 その証拠(しょうこ)に、エドガーの右手には【消えない種火】を()した赤い《紋章》が浮かび上がっていた。

 【召喚の間】から出たエドガーとローザは、エミリアと合流して休憩スペースまで案内する。

 ローザの事を紹介し、納得は言っていないようだが、本能的に強いと判断したエミリア。

 ローザも、エミリアの事を気に入っていた。

 そして夜が迫る前に【月光の森】に向かうのだが、全速力で走るエミリアに対して、余裕(よゆう)で付いてくるエドガーの体力が、向上した事に(おどろ)いたのだった。


 【月光の森】に着いたローザは、無防備に火を(とも)し酒を飲むイグナリオ達に怒りを(つの)らせる。

 作戦を立て、アルベールを救うために行動を開始する。

 奇襲(きしゅう)にも似た行為(こうい)だったが、ローザの言葉通りに進む展開に、エドガーとエミリアは各々(おのおの)相手と向き合った。

 エミリアは一度負けた相手でもあるマルスに、エドガーはコランディルと対峙(たいじ)した。

 そして首謀者(しゅぼうしゃ)であったイグナリオは、ローザが相手をすることになった。


 何とか二人を倒し、残るはイグナリオだけになる。

 エドガーとエミリアの様子を(うかが)いながらイグナリオとの戦いを流していたローザだったが。

 異変を起こすイグナリオを火炎弾で攻撃する。

 しかし、爆炎が治まった場から現れたのは、姿を変えたイグナリオ、いや、“悪魔”グレムリンだった。


 姿を変貌(へんぼう)させたイグナリオは、完全に【魔石(デビルズストーン)】に魅入(みい)られていた。

 人を(あやつ)る力を()て、コランディルとマルス、そしてメイリンを(あやつ)っていたのだが、ついには自身の身体すらも変貌(へんぼう)させた。

 襲い来る“悪魔”の前に、ローザは苦戦を強いられていた。

 しかし、その苦戦に違和感(いわかん)を覚えたエドガーは、戦闘前に立てた作戦の中で『炎は使わない』と言うローザの言葉を思い出す。

 エドガーは、必死の思いで走り、ローザに言葉を届ける。

 そしてローザは、その言葉に感じた初めての感覚に、異世界に来た実感を()ながら【消えない種火】を(かがや)かせて炎を()り出した。


 天空に舞い上がる一柱(いっちゅう)の炎。

 ローザが放った一撃は、グレムリンを灰燼(かいじん)と化した。

 そしてアルベールを助けたエドガー達は、警備隊に見つからないうちに家路(きろ)につく。


 異世界に辿(たど)り着いたローザは、満足そうに笑みを浮かべる。

 退屈(たいくつ)な世界にさよならをし、新たな世界を故郷(こきょう)とすると(ちか)った。

 (いと)しさすら感じる《契約者》とその幼馴染、これは退屈(たいくつ)しなさそうだと、ローザは新たな人生を楽しく過ごしていこうと、心を(はず)ませた。




《第2章【忍者VS女子高生】》


 ローザの新しい日常は、刺激に(あふ)れるものだった。

 毎日を自由に寝て起きて、おいしいものが食べられる。

 それだけで、元いた世界とは雲泥(うんでい)の差であった。

 そんな時、ローザは一人、【下町第三区画(コラル)】に足を運んだ。

 エドガーが【鑑定(かんてい)師】マークス・オルゴと話しをしている時、待てずに行動を起こしたのだ。


 そこで、自分が財布(さいふ)を落としている事に気付き、絶望する。

 更には、その財布(さいふ)が足元に落ちていた事を指摘(してき)されて更に絶望。

 指摘(してき)してくれた少女に何故(なぜ)か親近感を覚え、ローザはエドガーを待った。


 その後、エドガーに掛けられた歯の浮くようなセリフに、ローザは鬱屈(うっくつ)した気持ちを切り替えて貰った。

 一方でエドガーの幼馴染エミリアは、騎士学校の任務(にんむ)で、後輩達の演習管理(えんしゅうかんり)(まか)されていた。

 そこで同窓生の騎士学生、リューグネルトにからかわれ、後輩達をも巻き込んで一騒ぎ。

 なんと、リューグネルトがエドガーの宿に泊まることになったのだ。


 突然のお客様に、エドガーはリューグネルト・ジャルバンこと、リューネを部屋に案内するも、エミリアまで宿泊すると言い出した。

 エミリアとリューネは、【福音のマリス】の名物、温泉に入るのだが、そこでは、国に対して、存在を隠そうと心に決めたばかりの、ローザが温泉に(つか)かっていたのだ。


 気まずさの中で、リューネは一足先に温泉から抜け出し、エドガーのもとへ向かった。

 エドガーの部屋である管理人室へと足を運んだリューネの姿に、エドガーは(おどろ)かされる。

 リューネは、何ともきわどいネグリジェでエドガーのもとへやって来たのだ。

 一度変な誤解(ごかい)があったものの、リューネはエドガーにマッサージをしたいと言い出し、有無も言えないままに、エドガーは微睡(まどろみ)に飲まれる。

 そして気づいた時にはリューネはおらず、何故(なぜ)か全裸のローザが、自分の身体に(またが)っていると言う状況(じょうきょう)だった。


 部屋を確認すると、今日【鑑定(かんてい)師】のマークスから受け取ったばかりの《化石》が無くなっている事に気付く。

 状況証拠(じょうきょうしょうこ)から、リューネが持ちだしたと想定せざるを()ないエドガー達は、リューネの後を追う。

 ローザの力の簡易版(かんいばん)である炎具現化(ぐげんか)を使い、エミリアに槍を作ったエドガー、ローザも服を炎で作り出してエミリアと共に(まと)った。


 リューネが宿から距離(きょり)を置くと、空に一筋(ひとすじ)の赤い柱が上がり、リューネの目の前に落ちてくる。

 ローザの炎によって舞い上がったエドガーとエミリア、そしてローザだった。

 危険なものだと、返してくれと言うエドガーに、リューネは認めない。

 戦う覚悟を決めていたのか、リューネが使った小さな紫石(しせき)は、【石魔獣(ガリュグス)】と呼ばれる怪物を生み出した。

 何とか撃退するも、リューネを迎えに来たと言う謎の男が、更に【石魔獣(ガリュグス)】を増やして撤退(てったい)

 リューネも《化石》も、(うば)われてしまった。


 帰り道、ローザに言われた『異世界人を“召喚”しなさい』と言う言葉を、エドガーは考えていた。

 宿に帰ると、温かなスープが用意されていて、エドガーは何も考えずにそれを飲む。

 もの凄い不味(まず)さに意識をハッとさせたエドガーは、このスープを作ってくれたローザとエミリアに感謝しつつ、新たな【異世界召喚】をする覚悟を決めた。


 翌日、エドガーは“召喚”の為に“魔道具”を(そろ)える。

 そして【召喚の間】でローザと一度、模擬戦をこなし、エドガーは再び、異世界の住人を(まね)く。


 新たに呼び出されたのは、二人の少女だった。

 【忍者】のサクヤと、【女子高生】のサクラ。

 まるで双子のように似ている二人だが、全くの他人らしい。

 とてもギスギスした二人に事情を説明するが、意外なほど簡単に受け入れてくれた。


 明るくも心に深い闇を(いだ)くサクラが、(ひたい)に着けられた《石》に気付き、心の声が聞こえる能力【心通話】を使える事が分かる。

 闇の世界に生きて来たサクヤもまた、心に希望の光を(いだ)いていた。

 そんな二人の協力を()て、《化石》の復元を阻止するため、捜索(そうさく)を開始する。


 少しして、王都中が(さわ)がしくなる。

 東の区画にある収監所【ゴウン】から黒煙(こくえん)が上がり、【石魔獣(ガリュグス)】が出現したのだ。

 エドガーの宿に向かっていたエミリアは、逃げまどい混乱する王都民をなだめようと奔走(ほんそう)するが、逆上した男に組み付かれ、乱暴(らんぼう)されそうになる。

 それを救ったのはサクヤだった。

 自分達を動物仲間だと言い、サクヤは大いに笑う。


 民を守るために残ったエミリアに、エドガーから(たく)された槍を渡して、ローザとサクヤは先行したエドガーとサクラを探す。

 【石魔獣(ガリュグス)】に追いかけまわされるエドガーとサクラを助け合流すると一路(いちろ)、収監所【ゴウン】を目指す。


 リューネは、レディルの仲間ではあるエリウスと言う少女に助けられ、その恩義(おんぎ)を果たすために共に行動していた。

 収監所の(さわ)ぎもエリウス達が起こしたものだが、なんともザルな警備に辟易(へきえき)するエリウス。

 最後の警備兵をリューネに倒させ、収監所の最奥(さいおう)まで来たエリウス達は、当初の目的通りに、聖王国の英雄(えいゆう)、【月破卿(げっぱきょう)】レイブン・スターグラフ・ヴァンガードを脱獄(だつごく)させる。

 そして収監所の中央広場で、無数の死体の山を(にえ)に、レディルが《化石》を使い【タイラント・リザード】を復活させ、その場を去った。


 エドガー達が()け付けると、(すで)人気(ひとけ)は無く。

 中途半端(ちゅうとはんぱ)な復活とはなったが、【大骨蜥蜴スカル・タイラント・リザード】となって襲い掛かってくる。

 エドガーとローザは応戦するも、元の世界でも一般人だったサクラは(あわ)てふためく。

 しかし、サクラが見つけたコアらしき骨を狙い始めると【大骨蜥蜴スカル・タイラント・リザード】は球体の様な形になって襲ってくる。

 建造物が多い中でローザは炎をうまく使えず、強力な“魔道具”で(よみがえ)った【大骨蜥蜴スカル・タイラント・リザード】は手強かった。


 全員の力で何とかコアの骨を破壊する事が出来たエドガー達であったが、疲れ果ててしまった一行は動くことが出来ずに休んでしまう。

 一方で、王都民を守るために【石魔獣(ガリュグス)】と戦っていたエミリアは、勝手な行動をする民の行動でピンチに(おちい)る。

 それを助けたのは、親友でありながら、今回の事件の一端(いったん)となったリューネだった。


 二人の騎士学生の力で【石魔獣(ガリュグス)】を撃退し、リューネは去っていった。

 別れを惜しむ(ひま)もなく、エミリアは悲鳴が聞こえた方角へ急ぐ。

 そこでは、火事場泥棒ならぬ火事場人(さら)いを目撃し、エミリアはそれを撃退。

 せっかく助けたと思った少女も姿を消してしまい、エミリアは(むな)しさを(かか)えたまま、エドガー達と合流するために【福音のマリス】へと向かった。


 へとへとになりながらも、ローザ達は【福音のマリス】へと帰ってくる。

 待っていたエミリアと合流して、朝日が昇る中、サクラはやっと、異世界でも朝日は同じなんだと、笑顔を見せるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ