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冷静になれよ、居ないだろ?周りに。~なの編~

悪意も他意も何もありません。

作者の文才の無さ故の、ただの事故です。

 《マスター、それでこれからどうします?》


 男は、アブナイ人と勘違いされた場所から、逃げ出し、公園の中にある。ちょっとした、多目的広場のような場所へと、着いた。


 「う~ん……他の街とかに行く事もあるし、身分を証明する物は、必要だよな~」


 そうボヤキながら、広場入り口脇に設置してある、ベンチ向け足を進めると、背中から、背負っていたカバンを下ろすと、ベンチに腰掛ける。ベンチの正面に、小さいながらも、噴水が見え、水が湧き上がっていて、涼しげな雰囲気を、もたらしていた。


 男は、カバンの中から、携帯食料を1つ取り出すと、包みを開け、パク付く。


 「身分証明書を、作るのはいいんだが……この世界、中途半端にしっかりしてる部分あるし、戸籍とか無くても、作れるのかが、気掛かりなんだよな……」


 携帯食料を、半分ほど一気に食べ終えた後に、呟くと、それを受けて、システム88が答える。


 《私の、この世界のデータベースによると、登録時に、血による個体識別情報を登録するだけのようですよ》


 そこは、よくあるパターンか……と、思った男は、カバンの中を漁ると、銀貨を1枚取り出す。


 「こいつの、価値と物価も知りたいんだよなぁ……」


 銀貨を親指で、真上に弾き上げると、落ちてくる銀貨を掴み取る。


 《貨幣の価値は、何か買われて、調べてみたらどうですか?》


 広場の真ん中の噴水から、こんこんと湧き出る水の、向こう側に、小さな何かの屋台らしき物がある事を、男は見付けると、そうだな、知らない事だらけだし、何でも調べてみなきゃ始まらないな。そう結論付けると、屋台へと歩き出す。


 屋台の近くまで寄って、しばらく観察していると、どうやら、何かパンのような物に、違う食べ物を挟んだ、ホットドッグのような物を売る屋台のようだと、判明した。今も、休日に、家族サービスをしているのであろうと推測される、お父さんらしき男が、ホットドッグのような物を、3つ、手に持つと、噴水横のベンチに座る、女性と小さな、女の子の元に戻っていく。そんな、家族の微笑ましい団欒を見ていた男は、意を決したように、屋台へ近付いた。


 屋台の外観は、青と白の縦じまストライプで、可愛らしい見た目に塗られ、屋台のそこかしこに、売っている物のイラストが書かれた紙が貼ってある。どのイラストも、可愛らしくデフォルメされていた。


 そんな屋台に声を掛けようと、中を伺うと、赤い、ノースリーブの、体のラインが、程よく浮き出るフォルムのシャツを着た、ブラウン色の髪の毛を、まとめて束ねた【ポニーテール】にした女性と思われる店員が、後ろを向いて立っており、何やら作業をしているようだ。


 「すみません、この、ここの絵に書かれてる物、1つ下さい」


 男の声を聞き、振り返った店員は、見た目20才を越えてないであろう顔立ちをした、程好いサイズを、お持ちの、可愛らしい女性だった。


 『いらっしゃいませなの』


 店員は、男に向かい、営業スマイルを浮かべた顔と共に応える。


 『これってどれなの?』


 店員の可愛さに、暫し時を忘れて見つめ続けていた男は、店員の声で、我に帰る。


 「あっこれです、これ、この美味しそうな食べ物、1つ下さい」


 美味しそうだとは、微塵も思ってない男は、1つのイラストを、指差しながら、再度、店員に言う。


 『これは、ホットドッグって言う食べ物なの』


 『美味しいなの』


 『これ1つだけでいいなの?』


 『1つで、銅貨10枚なの』


 『飲み物と一緒に買うと、飲み物が少し安く買えるなの』


 『お兄さんは、飲み物も一緒に買うなの?』


 女性店員の話を黙って聞いてる男。


 男が、銀貨を握り込むと、歯を強く噛み締めた。


 《マスターの【精神的抑圧感(ストレス)】上昇、尚、現在【念話モード】で通告》


 そんな、親切なお知らせが、脳内に、浮かんだ次の瞬間、下を向いていた男が、顔を上げる。そこには、確かに【鬼】が居た。


 「おい!お前、いくつだ?」


 男の突然の質問と声音に、多少は驚きながらも、ナンパなど毎日されている女性は答える。


 『リノは、18才なの』


 《マスターの【精神的抑圧感(ストレス)】上昇、尚、現在【念話モード】で通告》


 「18才と言えば……もう大人って言ってもいい年だよな?」


 『リノはレディなの、この国は15才で、子供は卒業するなの』


 《マスターの【精神的抑圧感(ストレス)】上昇、尚、現在【念話モード】で通告》


 店員の答えを聞く度に、鳴り響く、警告。そんなモノは、最初から無いかのように、男は当然、無視して続ける。


 「なるほどな……大人なお前は、こうして屋台で働いて、自活してるって訳だ……」


 「なんなんだよ?なのって……なんなんだよ?」


 「お前の、その語尾!なんなんだよ、さっきから、なのなの言いやがって、お前は大人なんだろ?学校出たんだろ?その大人が、社会生活送るのに、語尾に、なのだと?世の中ナメてんのか?ふざけんじゃねーぞ!なんなんだよ!どっかの文才も無い、ド底辺作家が、複数のキャラを使い分ける為に、なんとなく思い付いた!みたいな語尾はよ!テメーの周りの女見てみろや!語尾に、なのなの付ける女なんか見た事ねーだろ!あれか?あれなのか?リアル女と接する機会がまるでないから、妄想の女が、なのなの言ってたのか?」


 《マスターの【精神的抑圧感(ストレス)】100を越えました、スキル【やり直し】発動》

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