死にたがりな天才の彼氏と彼女
お久の新規投稿です
速攻で不定期になるかもしれませんがどうぞよろしくです!!
俺は自分で言うのは何だが天才の分類に入る。勉強も教科書を見れば何でも分かった。運動も特に何もやってはいないのに何でもできる。顔もイケメンの分類に入るだろう。
私は上の彼氏と同じように天才の分類に入る。勉強も何もしなくても100点は毎回取れる。運動も完璧にこなせる。顔も10人が10人美女という顔だろう。
そんな俺達は基本的に不自由な生活は送ってはいない。でも、俺達には満たされていない事が一つだけある。それは、
「死ねない事」
これが俺達の共通認識だ。別に不死身とかそんなわけじゃない。ただの一般人だ。でも、死ねない。それは俺達に死ねるほどの根性がないからだろう。
これから俺達が出会った経緯から色々と話していこう。
◇◆◇◆◇
俺の名前は富士政宗。年は20歳になる。人から見たら花の大学2年生だろう。俺は小学校でも中学校でも高校でも大学でも不自由な思いなんて一切していなかった。勉強も運動も顔も完璧だったから。でも、俺にはある夢があった。
「死にたいな」
別に嫌なことなんてない。友人も楽しいのばっかりだし両親も優しくて恵まれているだろう。でも、この夢は小学校からの夢だった。他の人に言った事なんて一度もない。そんな事を言ったらハブられる事くらいの頭は持っている。
何度か本気で死んでみようかと考えたこともあった。でも、死ぬ勇気がなかった。俺はこの思いをぶつける為に自殺志願者サイトに毎日行っていた。そこで、俺と同じ考えをする女を見つけた。なんと、同じ大学にいるらしい。
俺はあるカフェで待ち合わせする事にした。俺はここまでテンションが上がったことは一度もなかった。カフェに行くとメールで知らされた服装と合致している女子がいた。その女子が座っている真向かいに座って彼女の顔を見た。俺は驚いた。なぜなら彼女は同じ大学の2年生でミス○○にも選ばれた女子だったからだ。
◇◆◇◆◇
私の名前は黒崎栞夏。年は20歳で大学2年生になった。私は生まれて此の方不自由な生活は微塵もしてこなかった。それも、私が他人から見れば完璧な人だからだろう。
私の近くには色目を見る男子が群がってくる。小さい時からそんな目で見られることが多かった。見られることが嫌になって思ったとこがある。
「死にたいなー」
高校のある時からそう思うことが増えた。大学2年生になってもその思いは日に日に増すばかりだった。私は自殺志願者サイトにアクセスしてみた。そこに私と似た思いをしている人がいた。話していくと同じ大学にいる事が分かった。会って解決しなくても会ってみたいと思った。
私は大学近くのカフェで会うことにした。そのカフェは私と同じ大学の人もよく来る。私が入ってから男子が殺到してきた。そう言うのが嫌なんだよね。カフェに入って20分程がたった頃私の目の前に自殺志願者サイトで知り合った人が座った。私は彼を見て驚いた。彼は大学一のイケメンと言われていた男子がいたのだから。
◇◆◇◆◇
「まさか、黒崎さんとは思いませんでした」
「私も同じ事を思っています」
「直接聞きますよ。そう思ったのはいつ頃からですか?」
「高校1年の頃からですかね。倉橋さんは?」
「俺は小学校4年の頃からですかね」
それから俺達は他の学生や社会人に話す内容が悟られないよな話しをした。殆ど話し終わってから俺は言ってみた。
「付き合ってみます?」
「そうですね」
2人にとっては何気ない事で終わった。でも、彼女が好きな人と彼が好きな人は絶望にあう羽目になった。そんなの当たり前の事だ。大学一のイケメンと美女が付き合うのだ。誰もが絶望にあっても仕方のない事だ。
◇◆◇◆◇
俺達が付き合う事は即座に全ての学生に知られただろう。彼女は他の大学の生徒も狙っている事もあって被害は甚大だろう。俺達は他の生徒が何も言えないくらいラブラブな恋人を演じた。そのおかげで俺と彼女は大学での静かな生活を手に入れた。
俺達はどう死ぬのかを話し合った。いつもどちらかの家に行くのも面倒だから彼女を俺の家に住ませることにした。俺の親は大富豪でひとり暮らしの俺に一軒家をくれた。一人来たって問題なんて何も生じない。
俺達は死ぬ事を話すときは酒を酌み交わしながら話す。俺も彼女も酒はそこまで飲める方ではないがよく飲む。酔い過ぎて゛して゛しまった。まあ、彼女も俺もそこまで初めてを大事にするタイプでもなかったから口論なんかなかった。それに彼女は、
「死ぬ前の心残りが1つ消えた」
それは俺も同感だ。しないより゛した゛方がはっきり言っていい。その日からより酒も死ぬ話も増えた気がする。
◇◆◇◆◇
俺達が付き合い初めて半年が過ぎた。俺達は死ぬやり方をよく考えていた。2人で同時に死ぬやり方。どうにかして誰かに殺してもらう。その他にも考えたけどそれをする程の勇気が俺達にはなかった。
今日は町でも有数のデパートに来ている。理由としては生活必需品の買い足しだ。特に酒の消費量がハンパない。まあ、親から毎月1千万は振り込まれてるから心配はないけど。
「酒はどうする?」
「買えるだけ買っていきましょ」
俺達は酒を買って足りない生活必需品も買い揃えた。帰ろうとした時デパートのどこからか爆発音がした。俺達は即座に思った。もしかしたら、今日が死に場所ではないかと。
爆発は連続で続いた。俺達がいた階も所々にヒビが割れていた。俺達はここで一緒に死ねると思ったその瞬間。俺達がいるそば割れ始めた。考える瞬間もなく俺達は落ちた。俺と彼女は最後に
「「会えて良かった」」
俺達はこうして死にたいという欲望から開放されたのだ。
◇◆◇◆◇
はずだ。俺と彼女は死んだはずだ。なのに、俺と彼女は真っ白な空間に2人でいるんだ。
「死んだはずだよな?」
「まさかのあの世かな?」
『あの世とは違うよ』
「「ファッ!?」」
そこにはなんか神様っぽい格好をしている男が後ろにはいた。
『神様だからね』
「心読めんのかよ」
『僕は神様だよ。そんなの出来なくて神様名乗れないよ』
「変態?」
「なるほど」
『変態じゃないし納得しないでくれる!?』
神様はそれから体育座りで10分ほどシクシク泣いていた。神様のくせに情けない。
「それで、俺と栞夏は死んだはずだよね?」
『確かに死んだネ。ここは所謂天国と地獄の狭間みたいなもんかな。君達はハブられたんだよ』
「何でですか?」
『何故ね…それは知らないよ。勝手にそう判断されたみたいだし』
「神様でも知らない事ってあるんだな」
「ハブられた私達はどうなるんですか?」
『んーー。案としては転生だよね』
「せっかく死んだのにまた、生きなくちゃいけないの?」
『じゃあさ、死にたい気持ちもぶつけて殺すって方に考えてみない?もし、転生するなら大量虐殺とかしてもすんごい問題にはならないよ?』
それを聞いてから俺達は神様に見透かされてるのをわかってる込みで話し始めた。俺は面白いと感じている。殺したい気持ちはあっちでは無意味に感じていたから何も思っていなかった。栞夏はやってみたいらしい。今まで色目で見てきた奴らへの恨みを殺しで振り払いたいらしい。
「やるぜ」
「やるわ」
『いいね。即決感は最高だ』
転生する事を決めて神様から転生する世界について教えてもらった。転生する世界はその世界に名前は存在しない。そして、その世界には人口が驚愕の15兆人もいるらしい。もし、反対と反対の世界だと発達している技術が圧倒的に違う事もあるらしい。
『15兆人もいるから5兆人くらい殺したって構わないから』
「別に殺すのは沢山殺すのはいいけどどうすりゃいいんだ?」
『僕が君達にチートな能力を上げるよ。どんな要望でもいいよ。後、転生したら転生した世界が消滅するまで死なないからね』
「いいさ。死にたい気持ちより殺したい気持ちの方が強い」
「私もー」
それから神様にチートな能力をそれぞれ言っていった。俺は
1ー強靭な身体
2ー億万長者
3ー武器は世界最強に硬い刀
4ー永遠に若さを保つ
5ー創造したモノを自由自在に創れる
6ー人の情報を自由自在に見れる
7ー何にでも耐えられる服
8ー世界各地に家
9ー神様との連絡を可能にする
彼女は
1ー永遠の美貌
2ー世界最強に強い魔法を扱える力
3ー億万長者
4ー人の情報を自由自在に見れる
5ー魔法を最大に使える杖
『黒崎くんは、倉橋くんと同じ要望はいらないの?あったら便利なのもあるよ?』
「私は殺す事に集中するから面倒なのは政宗さんに任せるの」
『愛されてるね』
「そりゃあどうも」
『最後に確認だけど容姿はどうする?そのままでいいよね。後さ、転生先は同じ方がいいよね?』
「同じにしろ・して」
『分かったよ。2人が新たな世界で幸せになることを祈ってるよ』
「まっ、殺すことだがな」
「そうそう」
そう言って俺と彼女は名もない世界へとチートと共に転生したのだった。
チートの部分は追加してるかもしれません
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