カリカの情報
明日行われる会議の資料をまとめていたロードに侍従からカリカ来訪の知らせを受ける。
自室への入室を許可すると、カリカが眉間に皺を寄せて部屋の中へと入ってきた。
「・・・その顔だと。悪い予感が当たりましたか。」
「ああ、大当たりだ。よりにもよってカーライル嬢だったよ。」
「カーライル嬢・・・。王都に居たのですね。」
カリカから数枚の書類を差し出しされ、ロードは目を通していく。
それにはシャロンの現在の状況の仔細が記入されていた。
「王都の外れとはいえ、こんな近くにいて気づかないとは我々のとんだ失態ですね。」
「確かにそうだが、彼女も市中に紛れるのが上手過ぎる。カーライル嬢の顔を知らなければ、見つけられなかったよ。」
疲労が滲んだカリカの様子から、調べるのによほど骨が折れたらしい。
今回の件ではアコニタムに協力を拒まれていた事も大きい。
「『殿下とシャロン・カーライルは親密な様子が伺える』ですか・・・。」
「ああ、良くない傾向だ。」
調査報告書から殿下とシャロンの睦まじい様子が伝わってくる。
「早急にどうにかしなければいけませんね。」
カリカはあの時、ミルトニアが泣いていた理由がこの件が原因だと感じていた




