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4度目の正直  作者: 冬真
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私の現状

朝は日が昇らぬ前に起きて、冷たい水で顔を洗う。これで寝ぼけた頭もスッキリとする。


寝間着から薄茶色をした麻のセミロング丈のワンピースに着替えて、エプロンを着けたら朝ご飯の支度をする。

パンを切って、卵を焼いてサラダも添える。

半熟の黄身にパンをつけて食べるのがたまらなく美味しい。

料理の美味しい香りにつられて起きてきた両親と朝食を摂り、次は洗濯の準備をする。

今日は天気は晴れの予定だからベッドシーツも洗おうかな。


洗濯を済ませると仕事に行く時間になっていた。

「もうこんな時間?」

お弁当用に作っていたサンドイッチを持って家を出て、市場へと向かう。

市場の雑用の仕事は、力仕事も多いし辛いこともあるが給金が良いので文句は言えない。それに、仕事仲間も気の良い人ばかりで恵まれている。


これがいつもの私の毎日だ。



私が貴族ではなくなって1年が経つ。

公爵ではなくなったカーライル家に収入は無くなり、使用人を雇うどころか、発生した借金の為に住んでいた屋敷も手放さなければならなかった。

身の回りの調度品も売却してどうにか借金を返済し残ったわずかなお金で城下町の外れに小さな部屋を借り、両親と私で細々と暮らしている。

私は今の部屋に住んだ翌日から仕事を始めた。


だって生きていくためにはお金が必要でしょ?


両親は没落したショックでしばらくは働くなんて出来そうにないし。

そもそも産まれてからずっと貴族として生きてきた両親には身の回りのことすら1人では出来ないのだから、働くなんて当分先の話だろう。


それに私が原因でこうなったのだから、ちょっと申し訳ないというか…。


でも、最近はこの生活を受け入れ始めたのか食器を洗ってくれたり(皿を割るけど)、掃除だって手伝ってくれる(床が水浸しになるけど。


平民様生活はまだ1年目。いわば赤ちゃんのようなものだ。

これから色々学んで慣れていけば良いと思う。


なんせ人生4回目なもので、実は精神年齢だけ数えれば両親より年上ですから。

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