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目覚めと覚醒
2008年ー
ー東京ー………
ジョージの眠りを覚ましたのは朝の姉の大声である。
『ジョージーッ!』
その声でジョージは目を覚ました。
『あんた今日から新学期でしょ?早く着替えて学校行きなよ』
『分かってるよ姉ちゃん…』
ジョージは、普通の学校に通う、ごく普通の高校1年生である。
『ファァ……ねむ…』
彼には両親はいない。幼い頃に2人とも病気で亡くしている。
目が眩む程の快晴の中、彼の新学期が始まった。
『……いってきます。』
今日は彼の運命の日である…
『今日の体育はサッカーである!』
暑苦しい体育教師に告げられ、校庭に散る人達。
ー『ジョージ!いったぞ!』
ー『下がれ下がれ!』
様々な怒声が飛び交う校庭。走るクラスメート。
『うわぁっ!』
ジョージ、転倒。
『大丈夫か?ジョージ。』
『おう…俺の本気を見せる時がきたようだな…』
『うおおおおおおおおおおおお!!!!!』
ジョージは一目散に走る!
その時だった。
ジョージは、時の歪みを体で体感した。
『…あれ?んんん??』
おかしい。皆がスローモーションに見えてしまう。しかし、自分は普通に動けてしまう。
『な…なんだ…?これは…!』