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プロローグ−はじめのはじめに−
僕の名前は、はじめ。
魔法使いが営む「Z-DARA」という店の従業員だ。
僕が住んでいる世界は魔物と魔術と人間とがひしめき合って生きている世界。
最近は別の世界からやってきた魔物まで来るようになってきた。実は僕も、別世界からやって来た人間だったりする。いきなり未知の世界に来て唖然としていた僕は、一人の魔法使いの人間に拾われた。
・・・それが現「Z-DARA」店主、ラミー兄さんだ。
本当は、‘兄さん’なんて歳ではないのだが、その青年のような風貌からは‘おじさん’という感じがしないのでそうよんでいる。そして僕はラミー兄さんのもとでせっせと働き今に至る、というわけだ。
不思議な日常にあふれた毎日は、楽しくてたまらない。この世界は、僕に‘生きる’という実感を湧かせてくれる。少なくとも前いた世界ではこんな感情はこれっぽっちも湧いたことがなかった。
それでは、前置きはこれくらいにしておこう。そろそろ開店の準備をしなくてはいけないから。
ー魔法雑貨と不思議の店「Z-DARA」今日も元気に営業中します!!