アナタが崖から突き落としたのは金の豚王子ですか? 銀の豚王子ですか? え? 違う? 正直者のアナタには3人共あげましょう
日本で私は幸せになるはずだったのに
それなのに
「妹より可愛い姉など存在しない」
と美人の妹に婚約者を奪われ……
「妹婚約破棄の慰謝料だ。妹と絶縁だ」
ドロドロ揉めてたら……
誰かに高所から突き落とされ
私死亡
でも私はしぶとい。
ゾンビの様に異世界で産まれ変わる
私その際には無意識のうち、『何がなんでも美人に』なりたかったのでしょう。
もしも前世で妹よりも美人なら、私はここに居ないから……幸せになれてたはずだから
異世界へ転生後
私は王女
しかも美人。
この世界は地球よりも遥かに文明が遅れているみたいで不便。
けれども私美人。
私は、ここで生まれ変わる為に高い所から突き落とされて死んだのかも知れない。
美人に産まれたのが嬉しくてアチコチ容姿を自慢したり肖像画をばら撒いていたら
アッサリ私は売られた。
国に売られ。
犯人は国王の父でした
王女なのに、父親から売られ隣国の王子へ無理矢理嫁がされる事に。
私は小国とはいえ王の娘。
美しい母は側室。
私は母譲りの容姿に恵まれたのに……
「まさかそれが仇になるなんて!」
「美人を鼻にかけるからです」
私が自らの美を嘆くと、
護衛女騎士ライラが私をたしなめる
彼女は堅物。
ライラの容姿は男の子の様
恵まれてるとは言えないけれど、強さをかわれて私の護衛。
「ライラには美しい者の苦悩なんてわからないわよね」
「わかりますよ。マリ姫は、その美のおかげで今からブタ王子に嫁ぐのですから」
「くっ……殺せ」
私の口撃はライラのカウンターに負け、私は唇を噛む。
まさか、くっころセリフを姫の私が騎士に言う羽目になるとは……
私は美しい。
その美を自慢して周辺国にまで宣伝したら強国のブタ王子が「ぜひ嫁に」
と名乗りでて
評判最悪強国のブタ王子を恐れて、
私に言い寄る男は消えてしまった。
のみならず私の父王は、私をブタ王子に売り払う契約を……
「オマエの母親を買った時の値段よりもオマエは高く売れた。儂は良い買い物をした。ハッハッハ」
そんな事知らない。
聞いたことない。
この世界モラル最悪。
父は私の母、美貌の母を買ったらしい
そして今、私をブタ王子に売った。
初めて知らされる事実に私は戦慄
私の父、悪魔
でも……知った時にはもう遅い。
私は馬車で護衛騎士に連れられて、隣国ブタ王子の元へと運ばれます。
お菓子を綺麗に包む包み紙のラッピングの様に私は綺麗な服を着せられて
ゴトゴトゴトゴト運ばれます
悪いブタ王子に食べられる為に……
*********
隣国へ着いてからブタ王子の評判が耳に入る。評判は最悪。
気にいった女性を金と権力でモノにしては飽きたら捨ててるそう。
私もそうなるのかと思うと……
青い顔をしている私を、護衛騎士ライラが笑って見てる。
「ライラ。何がおかしいの?」
「美しさを鼻にかけた姫様が、コレから不幸になるかと思うと、もう楽しくて楽しくて」
鎧に見を包んだライラ邪悪に嗤う。
私は何かライラを怒らせただろうか?
「ライラ。私に不満があるなら言って」
「【美と姫と言う地位】を、なんの努力もせずに持ってる姫が憎い。」
「え、ライラ?」
「私が今後どんなに努力しても手に入らない【美と姫と言う地位】が妬ましい」
ライラが猛毒を吐いた。
私。たま〜に嫉妬されることはある。
でも……
「そんなの私のせいじゃないでしょ?」
「私の生まれが悪いのも、美しく無いのも私のせいではありません」
「だからって私に逆恨みされても……」
(そんなの私のせいじゃないし)
「姫様がこれから悪名高いブタとよばれる王子から、どんな酷い目にあわされるかと思うだけで、私は胸の奥から幸せが溢れて来るのですよ」
「ライラ貴女、性格が悪いわよ」
私がたしなめる。
「どうせ私は性格も醜いですよ。でも姫様。美しく生まれてくれてありがとう。美しい姫様が不幸になるおかげで、醜い私は自分が醜くて良かったと思えます」
「貴女……」
私は絶句。
こんなにもライラの性格がわるいとは
こんなに憎まれてるとは……
これで私に味方は誰もいない。
「あぁ……全てに恵まれた姫様は、ブタ王子にコレから、どんなしょうもないエッチな事をされて、結果どんな同仕様もない子供を産んで、どんな下らない人生を送るのか? いけない。考えただけでもヨダレが……ジュルリ」
「ライラ〜。くっ殺せ〜。いっそ殺して」
「ライラはブサに産まれて幸せです!」
私の護衛騎士ライラ
ヤバイ女。
今まで正体を隠していた。
こんな娘だと知っていたら。
別の娘を連れてきていたのに。
**********
ブタ王子のお城。
ブタ王子は通称
本名はポーク王子との初対面は最悪
ブタ王子
醜悪と言うよりマヌケな顔
明らかに知性の無い瞳
身長は普通、凄く太った身体
嫌悪感を感じさせる存在感
残酷な人間をイメージしてたが違う
コレは馬鹿王子の類い
たぶん知性と品性が無い人間
一人っ子なのに甘やかされて
マトモな教育を受けてない人間
「服を脱げ!」
初対面でイキナリそんな命令言葉
私はホウホウの体で逃げ出す。
逃げてもココはポーク王子のお城。
城の外へは逃げられない。
まるで籠の鳥
城の外へは兵隊が出してくれない。
でも兵隊は私とライラが城内を逃げる邪魔はしない。
「ライラ。逃げ切れたかしら?」
「と言うよりも逃してくれたのでしょう」
「何故?」
「ポーク王子が真剣に追いかけてこないのは、追いかけるのを楽しんでいるのでしょう」
「……」
それでは今回は逃げれられたが、逃げた所でいずれ捕まる。
私は王子に会わないように、お城をあちこち逃げ周る。
安全を確認してから、
ようやく与えられた部屋に逃げ込んだ。
「ポーク王子は他の女の所へ行きました。暫くは安全です」
とポーク王子の護衛騎士から聞いた。
私は一息ついたが、もう時間の問題。
このままではエッチな事をされてしまう
「このままじゃ駄目だ。何とかしなきゃ」
「どうするのです?」
部屋の中には私とライラとポーク王子の護衛騎士の3人。
ポーク王子の護衛騎士は「私は姫の監視役と護衛を任務として承っております。王子の味方でも無い中立的である様にと」
私の護衛騎士ライラはニヤニヤしてる
ポーク王子の護衛騎士のほうが、私の事を心配してくれてるのがわかる。
(……そうか! あんなポーク王子に忠誠を誓うマトモな人間なんているはずが無い。ポーク王子の護衛騎士は事情があって従ってるに決まってる)
私は正攻法でポーク王子の護衛騎士をお金で買収する事に決めた。
私は身を飾る為の宝石を持っていたので……
「ポーク王子の護衛騎士さん。お名前は?」
「私はポーク王子の護衛騎士。それ以上でもそれ以下でもありません」
硬い返事。
忠誠心? なれ? 諦め?
「私はいま窮地にいます」
「でしょうね」
「助けが欲しい。協力してください」
「無理です」
初対面の護衛騎士を口説く
断られる。
そんな私の様子を無言でニヤニヤ、ライラが見てる。何を無駄な事をと……
「王子を何とかしなければ私も貴方も未来がありませんよ」
「私も?」
ポーク王子の護衛騎士は不思議そう。
「貴方いつまでもあんな馬鹿王子のオモリをするおつもりですか? 一生?」
「……」
護衛騎士は無言。
人生ムダにしてる自覚はある様。
あんな王子の護衛なんて、誰が好んでやれるものだろう?
ましてや一生?
ふつう無理。
「ソレではせっかく護衛騎士になる迄、鍛え込んだ貴方の努力は無駄に終わりますよ」
「……」
また無言。
反論して来ないのは、いい兆候。
あんな馬鹿王子と一生共にするとか嫌
私がそうだから、王子の護衛騎士もそう考える可能性は高い。
後は……最後のひと押し。
嫌いな王子を裏切る利益があれば……
「私に協力してくれればライラと貴方。貴方達二人に人生を買える価値の宝石を与えます」
「え? アタシもですか?」
不思議そうにライラ。
ライラは私の不幸を望んでいる
でも、ライラ自身の幸せと引き換えなら……
「貴女もですライラ。私の不幸を望むよりも宝石が欲しくありませんか? 二人共、宝石を売れば人生変わるお金が手に入りますよ」
私は手持ちの指輪を外して二人に渡す
「!!!」
「!!!」
王族や貴族、大商人にしか入手出来無いクラスの宝石の輝き。
手に入れる事が出来る者も見惚れない者は、ほとんどいない、
はず……
私の不幸を望むライラさえ宝石に見惚れ
「それは前金です。王子を事故死させます。成功したら追加報酬を差し上げます」
「!!!」
「!!!」
「私が王子を高い所から突き落とします。アナタ達は王子がみずから飛び降りた。事故死だと証言してくれるだけで良い。」
「証言する、だけ? 事故死を偽装?」
「手を下さなくても良いと?」
二人共、私が渡した宝石を見て目の色が変わってる。
欲で判断力が……鈍ってる
「はい。私が失敗しそうなら協力をたのむかも知れませんが……」
ポーク王子抹殺計画。
偽証言で無罪計画
そういう事に……なった!
*********
王子を突き落とす場所は何処でも良かったが……目撃者を避ける為に人気の無い海沿いの崖。
なんでも王子のプライベートビーチの敷地だそうだ。他に人はいない。
デートだと言って王子を誘う
護衛騎士はライラと買収した騎士の二人
買収した護衛騎士は王子へ耳打ち
『王女に
【凄くあぶない水着】を着させるので、
他の人に見せない為』
と王子へささやく。更に人払いする。
(ポーク王子の護衛騎士。頭良い)
私は関心した。
コレで事故の目撃者は私達3人。
同時にポーク王子の護衛騎士は、とっくに王子へ愛想をつかしていた事も確信。
(私もライラから愛想つかされてるし)
【凄く危ない水着】を着るのは恥ずかしかったけど……効果は抜群
海辺の切り立った崖で待つ【凄く危ない水着】を着た私。
私を見た王子は興奮。
私に向かって突撃。
なので……
そのまま突撃してくる王子を闘牛士が牛をかわす様にヒラリとかわし、高い崖からポーク王子を海へ突き落とす。
そこまでは成功!
なのに……まさか崖の下から
海の神様が現れて
『私は海神。私の領地にソナタが崖から突き落としたのは、この金の王子か?」
*******
金髪金目ほんの少しだけカッコよくなったマッチョなポーク王子を抱えた神様。
よりにも寄って
『ソナタが崖から突き落としたのは、この金の王子か?』と言われたので
「違います」と私は答える。
海の神様を名乗る男は困った顔で
『それではソナタが崖から突き落としたのは、この銀の王子か?』
海神は後から銀の髪、銀の眼のポーク王子を取り出した。
眼には知性の光が宿り、顔つきから性格の悪さがにじみ出ている。
私は当然「ソレも違います」
と答えると。海神は……
『正直者のソナタに【金の王子】と【銀の王子】と【落とした王子】を授けよう』
「ヒィィィ」
海神は、金髪、銀髪、元々いたポーク王子の3人を地面においた。
ポーク王子が3人に増えた?
その事を理解して私は悲鳴。
コンナのいらない。
『何故悲鳴を挙げる? ソナタが選んだ運命がしっかりとソナタを掴んでいるのだ』
と海神。
「何故こんな酷い事を?」
『酷い? ここにいたるまでにソナタが選んだ運命だ。ソナタが選んだ運命からは泣きわめこうが逃げられはせぬ』
「選んでません。私選んでません」
『ソナタが確かに選んだのだ。正直者が嘘をついてはいけない』
一体全体、前世でどんな罪を侵せば、こんな運命に捕まる事になるのだろう?
そう言えば、前世では婚約者に裏切られ高い所から墜落死させられたのでした。
ならば……私は前前世で罪を侵したのでしょうか?
私はパニックになった。
判断力を失い。
だからポーク王子のお城へ逃げ込んだ
*******
私に続いて3人に増えた王子が城へ帰ると当然に、お城は大パニック。
王子の親まで出てくる始末。
王子の親もロクデナシ。
王子は3人とも同じ記憶を持っていて、
金髪ポーク王子が多少ルックスが良く
力が物凄い。
銀髪のポーク王子は頭が凄く良く
性格が終わってる。
普通のポーク王子は
ただの馬鹿のまま
その事に気がついた王子の親も、金の王子銀の王子どちらを次の国王にするかで喧嘩を始める始末。
私は……
3人のポーク王子から求婚されてます
「モテモテで羨ましいですね」
とニマニマ笑いながらライラ。
ポーク王子の護衛騎士は逃げ出した。
私も逃げたい。
私が3人に増えたポーク王子の求婚に、心身共にヘトヘトになってるとライラが……
「そうだ! 姫様も3人になってはいかがでしょうか?」
と無理を言う。
「どおいう事ですか?」
「私が、先ずあの王子を突き落とした崖でマリ姫を突き落とします」
「ちょっと待ってライラ」
「すると海神様が出てきますから……あとは同じ様に……」
「それはちょっと……」
流石に抵抗があります。
崖から突き落とされるのも、増えて3人になるのも嫌すぎます。
「しかしこのままでは、3人の誰かに」
「そう、ですね」
私は3人のポーク王子から求婚されて疲れ果てていました。
ライラの言う事を聞く事にしました。
私の不幸を喜ぶライラの言うことを
*********
ポーク王子を落とした崖。
崖の上からライラに突き落とされて
海の中。
しばらくすると海の上から
『儂は海神。ソナタが我が領地に落としたのは、この金のマリ姫か?』
と聞こえてきます。
ソレにライラは……
「海神さま。私が落としたマリ姫様は、アナタ様への贈り物、生贄です」
『なんと、儂への贈り物とな!』
「はい。以前の事、海神様は金のポーク王子を多少美形にされていました。
私は顔が良くありません」
『ふむ』
「どうか私の贈り物マリ姫様を差し上げるかわりに、私を美しくしていただけませんでしょうか?」
(ライラ〜〜。貴女何言ってるの?
ホントに何を言ってるの?)
私はパニック。
海神は……
『ふむ。儂に贈り物とはなんと気が利く。ソレにソナタの顔。年頃の娘がなんと哀れ。なんとなんと』
(ちょっと海神、ライラを憐れまないで。ライラを憐れむぐらいなら、ライラに裏切られてる私を憐れんでくれぃ)
「なにとぞお願いします海神様。ライラを綺麗にしてください」
『よろしい。』
「あぁ神様ありがとう」
(よろしくない。全然よろしくない)
『どのような美人がよいか? そうじゃなぁ。ソナタが嫉妬し儂に捧げた姫。嫉妬するとは憧れの反発心。羨ましいから、おこるものじゃろ?』
「そうかも知れませんが?」
『そうじゃ姫の顔を少し良くした感じの顔をソナタに授けようか?』
「マリ姫の? ぜひお願いします」
『よろしい』
(よろしくない。全然よろしくないよライラ考え直して。まだ遅くないよ)
*******
私は信じた護衛騎士のライラについてって、崖の上から、落とされて、海の中にいってみたら、海神様の生贄にされました。
でも私はしぶとい
人魚姫よりしぶとい
私は海神様の何番目かの妻となり
人間の妻は私だけ。
鯛の正妻に嫉妬されたり
ヒラメの第二夫人から「アナタ卵産めないでしょう?」と挑発されたり
海神様がタコの人妻と不倫したり
それなりに楽しい1年があっと言う間に過ぎた頃にライラの事を思い出す。
*******
ライラ……
私を今まで護衛してくれてありがとう
私を嫌ってくれてありがとう
私を憎んでくれてありがとう
私に嫉妬してくれてありがとう
私を裏切ってくれて
ありがとう御座います
コレで心置きなく貴女を見捨てることができるわライラ。
貴女は私を売ってでも美しくなりたかったのでしょう?
美しくなれて幸せなのでしょう?
私によく似た私よりも美しい顔になれて有頂天なのでしょう?
誰かに褒めて貰いたくて美しいと讃えて貰いたくて仕方ないのでしょう?
私も同じ事をしました!
貴女は、同じ事を考えた私が、
どうなったか?
私の失敗を見ていたはずなのに。
私は自らの美を誇り隣国にまで自分の肖像画をバラ撒き。
結果ポーク王子に目をつけられましたよ
貴女は私によく似た私よりも美しい顔
その顔で私と似た事をすれば
3人のポーク王子がどう動くかなんて、考える必要も無いでしょうに。
ライラ。私の身代わりになってくれて、ありがとうございます。
美しい顔も手に入った。
その顔でポーク王子に気に入られれば権力も手にはいる事でしょう。
私に似た顔なのですから、
私がいなくなった事ですし、
私を気にかける人もあまりいませんし
私、マリ姫になりすますのも良いかもしれません。
でもライラ。
美しい事、権力を持つ事は良い事ばかりではありませんよ。
高い所に上れば上がるほどに、浮かれていると足を滑らせて、真っ逆さまに落ちてしまうのです。
私を見ていたはずなのにライラ。
貴女は何も学ばなかったの?
*********
あっという間に数カ月、
1年とドンドン時がたちました。
ボチャン。
何かが海に落ちてきます。
見るとなんと赤ん坊。
崖の上から
「海人様。お願いします。私の子供を生贄に捧げます。どうかもう一度、私の顔を変えてください」
私によく似た、私よりも美人さんが、そんな事をわめいています。
声にも顔にも見覚えがある女性。
私は赤ん坊を抱き上げて
崖上のほうへ海からフワフワ上がる
この1年ちょっとの間に
海神の妻となった私は、イロイロな魔法を身に着けました。
「旦那様は留守ですよライラ」
「ま……マリ姫様。」
崖上から海へ
ボチャンと赤ん坊の落とし物
落とし主のライラの元へと私は現れて
「ずいぶんやつれましたねぇライラ」
「ま、マリ姫様、どうして?」
「どうしても何も、貴女が私を生贄にしたのでしょ?」
「……」
「私はそのまま海神様の妻の一人になりましたよ。楽しく暮らしてます。人間の妻は私だけですけどね」
私が言うとライラはポカーンとした顔。
そんなライラに私
どこからか金髪の赤ん坊を取り出し
「ライラが落としたのは、この脳筋で成長すると母親を殴る金の赤ん坊ですか?」
「ひぃ! マリ様?」
怯えるライラ。
私は更に銀髪の赤ん坊を取り出して
「それとも賢い頭脳だけど、性格が終わってて、成長すると母親を虐待する銀の赤ん坊ですか?」
「ち、違う。許して。私が悪かったです。許してくださいマリ様。」
許しを乞うライラ。
儂は構わず
「さぁどっちの赤ん坊が欲しいですか?」
「どっちも違います。いりません」
(あぁライラ。やっぱり貴女、
私の何を見ていたの?
私が同じ失敗したのをライラは見ていたはずなのに……)
「正直者のライラには、
金の赤ん坊と
銀の赤ん坊、
それと昔の貴女の顔の面影がある。
ブタによく似た貴女の赤ん坊。
3人ともあげましょう
裏切り者の貴女には、お似合いの3人です
よね?」
「ヒィィィ。そ、そんな……」
『何故悲鳴を挙げるの? 貴女が選んだ運命がしっかりと貴女を掴んでいるだけなのに』
と海神の妻になった私。
海神様に昔言われた事を言う
「マリ姫。酷い」
「酷い? ここにいたるまでに貴女が選んだ運命でしょう? 貴女が選んだ運命からは泣きわめこうが逃げられはしません』
私が旦那から言われた言葉。
「選んでません。私選んでません」
『貴女が確かに選んだのです。裏切り者が嘘をついてはいけません』
とそこまで言った所で私は気がついた
『あら赤ん坊。
よく見たらブタに似てますね。
父親はポーク王子ですか?
何色のポーク王子が父親ですか?
あ? それでは
この赤ん坊もたぶん王子ですね!』
「!!!」
ポーク王子は甘やかされて育った一人っ子。だったはず。
ならばその子も王子?
赤ん坊が王子ならば……
私がいうべき言葉は……
『貴女が崖から落としたのは
金の王子ですか?
銀の王子ですか?
え? 違う?
正直者の貴女には
3人ともあげましょう』




