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第二話 勇者追放

状況が理解できなかった。

そこには冒険者ギルドだったものがただ建っていた。


そしてその上空には、人の大きさほどのクラゲが雪を降らせながら飛んでいた。


「あいつが元凶なのか?」


先王はそう言って、剣で空を切り斬撃を複数回飛ばしていた。って、は?無詠唱で斬撃を飛ばす?それに連続で?やっぱ先王は違うなぁ…てかこんなすごい人とタメ口で話してたなんて…


「ほう。無属性の物理攻撃は効かないか。」


ん?物理攻撃?しかもそれに属性をつけるだと?

…異次元だ。ツッコむと疲れそうだからただただ実況してよう。


さっきの攻撃は物理だったらしく、おそらく見た目もクラゲで物理攻撃効かなさそうだしちょっと怯んだ程度だった。


先王がまた仕掛ける。今度は黒い斬撃を飛ばしている。おそらく闇属性の何かだろう。しかしそれも効かなかった。でもクラゲはただこちらを静観している。いや、おそらく静観しているのではなく、近づいてこれないのだろう。斬撃は1秒に3回ぐらいは飛んでいるので、少しも動けそうにない。そう言っている間に、斬撃が眩い光を放つ白いものに変化していた。


「ほう。闇と光もほとんど効かないか。ところでお前は何を突っ立っている?」


「あ、はい」


そうだった。俺何もしてねえじゃん


でもアタッカー二人って結構このバディ悪くないか?支援者系統誰もいないとか無理だろこれ

まぁでもやるだけやるか。


「サンダー!」


やはり効いていない。

…嫌な予感がする。もしかしてこいつ、雷耐性あるんじゃないか?恐る恐る分析を試みる。


────解析結果────

弱点:雷

耐性:火、氷、地、空、光、闇、無

────────────


うん、雷が弱点なのになんでなんだろうね。単純に能力不足。

とりあえず中級魔法ぐらい打ってみるか


念雷(サイコエレキ)!」


俺の髪の毛が逆立ち、クラゲに対して雷が放たれる。


…効いていないようだ。


「お前、それでも勇者となる男か?弱い。その杖貸せ、魔法はこうやる」


そう言って先王は俺の杖を奪って魔法を唱えた。


「サンダー!」


そのサンダーはか細いもので威力はそれほどないかのように思えたが、クラゲは黒焦げになった。


「お前は剣に魔力のせて戦うスタイルだったよな確か。これからはそれに専念したらどうだ?流石に魔法が弱すぎる。あとなんかクラゲも思ってたより弱かったな。」


え、あのくらげ弱かったん?やばいこれからやっていけないかも。あとまだ寒くないか?


「ほら、本命のお出ましだぞ」


先王がそう言うと、森の奥から体長3mほどの大きくて青い蛇が出てきた。


「一旦お前の得意とする戦法で行ってみろ。危なくなったら俺も参戦する。お前本当に使える強さなのかわからないからな。」


は?急に倒せって言われても…


「大丈夫だ。学んできた通りにやれ。事前情報が正しければお前なら勝てると思うぞ。」


そう。学んできた通りにやればいいんだ。


念雷纏(サイコエレクト)


蛇がこちらに突進してきたので、こちらも雷を纏った刀で応戦する。


だが、攻撃を防ぐ程度のことしかできない。


今度はこちらから仕掛けよう


「─破ァッ!」


大きく飛び跳ねながら下から突き上げるかのように刀を振り上げ、さらに空中で刀を持ち替えて刃の向きを変え、振り下ろす。

すんでのところで避けられたため、今度は正面から思い切りあたりに行く。

案外この蛇の鱗は硬いようだ。


これだと単純な腕の力だけでは無理そうだ。


思いっきり飛び跳ね、空中で魔法を詠唱する


落雷(エレキグラビトン)!」


雷を発生させ、その速さに乗る上に、自身にかかる重力を強化する魔法だ。

かなりの速度で90kgぐらいまで重くなった刀が降り注いでくるから、流石に叩き割れるだろう。


「飛んだら隙だらけだろ」


先王がそういうと、蛇は軽くそれを頭で受けた後、尻尾で思いっきり叩いてきた。


5mぐらいは吹っ飛ばされただろうか。背中がとても痛い。出血もしてきた。


蛇がこちらに寒い息を吹きかけてくる。


…これはmp消費量がひどいから使いたくなかったんだけどな。


刀を地面に刺し、大地に雷属性を付与する。


「デンドライとフィールド結晶鰻(デンドライトイール)!」


地面から雷の柱を発生させ、寒い息を利用して氷を纏わせる。

それを利用して地面から青い蛇に大量の雷を浴びせる。

白くて寒い霧が視界を塞ぐ。


…もうMPが-になっている。これ以上は腕力しか残っていない。倒せていてくれ。


「見掛け倒しかよ」


「え?」


青い蛇は痙攣しているが、まだ生きている。


「もうお前弱すぎる。」


そう言って先王は蛇の頭をかかと落としで破壊した。


「この程度の雑魚に手こずるなら、お前はいらん。帰れ。」


「え?でも帰れってどうやって…それにこのギルドだって…」


「うるせえ帰れったら帰れ。その馬車でも使え。お前足手纏いだ。とにかく帰れ。」


「え、帰れって…」


「お前は勇者じゃない。お前は弱い。帰れって言ってるんだから帰ってくれ。」


「…せめてギルドの安全取れてから…」


「ああもううるせえ。しゃあないな。」


そういうと、先王は黒い弾をこちらに飛ばしてきた。

次の話であらすじが終わります

多分

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