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成人式の日、おじいちゃんに会いに行った。
振り袖姿で。
おじいちゃんが私に言う。
「おじいちゃんが、この国の民になろうとして、この晴れの日、おじいちゃんとミーナは今、こうして、ここにいるわけじゃが…」
おじいちゃんは、その時分、とても元気だった。
「わしが元々いた国ではのぅ……男が主夫といったら、…白い目で見られてたわけじゃよ…表だっては露骨に言われなかったかもしれん……でも、そんな男達は、どこか形見の狭い思いをしていた……。」
「おじいちゃん!大丈夫!!
私は、そうはならない。そんな陰口を叩く人に、
絶対ならないよ♪」
ならない、ならないよ♪♪だから、……
… …
警部からの知らせがあった。
今回のSTの操作は打ち切りにする、と。
署内は、どよめいた。
しかし、決定事項であった。
サニーと二人きりの時にサニーに言われる。
「これで本来の多々の業務に集中できますね!」
私は、そうは思わない。
5件目に我々は張っていた。
国宝、『ダビデの憂鬱』クリスタル像に…。
次は、これを窃盗で間違いない…!
ホシを捕らえる仕掛けは万全で張りに張っていた……!!




