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 やってきました、日曜日。天気もしっかり晴れてくれています。

 遊園地は電車で片道二時間かかるそうなので、集合時間も朝八時に駅です。

 服装は迷いましたが、春らしく花柄のワンピースにカーディガンと無難なものを選びました。ワンピースの裾はひざ上。あまり長いのは好みじゃないんですよね。

 下着は一応一番可愛いのを選んだつもりですが、今日は出番はないかなと思ってます。さすがにあったら困ります。


 私、結構余裕をもって着いたはずなんですが、あっちからやってくるのは浩介さんですね。時間に余裕をもって来るのはいいことです。

 浩介さんは黒っぽいジャケットと白いシャツとデニムパンツですね。背が高いので良く似合ってます。


「おはよ。早いなぁ」

「おはようございます。浩介さんこそ、まだ30分前ですよ?」

「いや~やっぱ早めに来ておかないとって思ってさ」

「ふふっ……お互い、考えることが同じですね」

「そうだな……ちょっと早いけど行こうか。その分いっぱい遊べるしな」

「はい。行きましょう」


 浩介さんと並んで歩いていますが、やっぱり大きいですね。そしてカッコいいです。でも、周りの人からは兄妹にしか見えないのではないでしょうか?

 駅の柱が鏡になっているところで、客観的に私たちの姿を見ましたが、歳の離れたお兄ちゃんと妹にしか見えません。むむむ……もう少し身長と色気が欲しいです。


 日曜日ですが、電車は思っていたより空いていて、二人とも座ることができました。

 私が窓側で浩介さんが隣に座っているのはいいのですが……。

 さっきからお互いに無言です。何を喋ったらいいのでしょう。電車の中なので、話した内容は周りの人にも丸聞こえですし、変なことは話せません。

 まあ、無理に話せなくてもいいのですが……今、浩介さんと私の身体の間に腕一本分くらいの隙間があります。なんとかしてこれをもう少し詰めたいです。

 これが帰りの電車なら、寝たふりでもして、もたれ掛かるくらいするのですが、朝からそんなことできませんし……。

 そんな時、ひざの上に置かれている浩介さんの手を見て思いつきました。


「浩介さんの手……大きいですね」

「ん?そうかぁ?ま~身長ある分、全体的に大きいかもな」

「私は小さいです……ほら……こんなんですから」


 そう言って、右手を広げて浩介さんに見せます。それに合わせて、左手を広げてくれました。

 ここまでは作戦通りです。

 大きさの違いを比べるように、浩介さんの手に私の手を合わせます。


「ふふっ……浩介さんの手はやっぱり大きいですね」

「清浦さんの手は小さくて可愛いな~」

「むっ、それって私が子供っぽいって意味ですか?」

「いやいや、そうじゃないって……」

「む~、まぁいいです。その代わり、この手はしばらく貸してください」

「え?あ、ああ」


 合法的に浩介さんの手をゲットしました。大きいですけど、ゴツゴツしてるわけではないですね。スラっとしていて綺麗な手です。爪が短く切られているのもポイント高いです。

 両手でもみもみしていて思ったのですが、初めて手を触ったのにこんなことをしているなんて……我ながら大胆ですね。意識したら恥ずかしくなってきました。

 チラッと横目で浩介さんを見てみましたが、浩介さんも赤くなってます。

 浩介さんって意外と女慣れしてないんですね。私としてはその方が嬉しいです。


「浩介さん……手汗がすごいです……」


 しばらくにぎにぎしていると、浩介さんの手がベタベタしてきました。


「あ~すまね……緊張して……」

「私も緊張してますが、元々あまり汗をかかないので」


 そう言うと、バッグからハンカチを取り出して、浩介さんの手を拭いてあげます。

 なんか世話のかかるお兄ちゃんみたいですね。

 いや、それはダメです。それだと、私は世話好きの妹になってしまいます。

 間違っても浩介さんに妹みたいって思われてはいけません。距離感が難しいですね。


 そんなことをしているうちに降りる駅までやってきました。ただ、人が多いです。

 なんとか電車から降りても、人の流れが強くて浩介さんと離れてしまいそうになります。

 そこで、浩介さんの服の裾を掴むことにしました。このまま浩介さんについていくことにします。これならはぐれることもないですしね。

 やっと遊園地に到着です。

 

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