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死獣神~誕の書~  作者: 天馬光
15/23

青龍vs黒龍(1)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の始まりの物語。

 数分後。龍はようやく体育館に到着した。

 中に入ると、彼を待っていたかのように舞台の照明が点き、黒龍を照らし出した。


「よく来たな、少年。待っていたぞ」


「あなたが黒龍さんですか?」

 そう聞かれて黒龍は頷いた。


「未来さんは無事なんですか?」


「あぁ。ここにいる」

 黒龍はそう言うと、拘束された未来を舞台袖から引っ張ってきた。

 数時間振りにお互いの姿を見れた2人は、無事だと思いほっとした。


「本当は彼女にもう用は無いんだが、君を本気にさせるにはこれぐらいした方がいいと思ってな」


「やっぱりあなたは悪い人だ。今すぐ未来さんを返して下さい」

 龍がそう求めると黒龍は少し考えて、


「……君の言うとおりかもしれん。確かに非は俺達にあるようだ。いいだろう。彼女は解放してやる」

 と、まさかの答えを返した。


「本当ですか!?」


「あぁ。今、彼女をそちらへ向かわせよう。安心しろ。爆弾などといった姑息な手は使わない」

 その言葉を龍が了解すると、黒龍は未来を縛っていたロープを解き、未来に行くよう促した。

 人質から解放された未来は、龍との再会を喜び抱きついた。


「よかった。未来さんが無事で」


「ごめん、龍君。私、あの人や蠍って子の脅迫と拷問に負けて、例のデータを渡しちゃった…………」

 よく見ると、未来の体には痣が至るところにあり、拷問の苛烈さを物語っていた。


「大丈夫、未来さん。取られた物は、また取り返せばいいんだよ」

 龍はそう言って、悔いて謝る彼女の頭を撫でて落ち着かせた。

 未来を拷問したのは黒龍ではありません。

 拷問のスペシャリストである蠍です。

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