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007 修行編7 フリー回収2 遭遇1

10話投稿8話目です。

 昨日の収入は2,000Gにしかならなかった。特殊合金5tで5,000G。しかも撃墜権付きでギルド税含めて3,000G持って行かれた。

これなら航路の掃除クエストの方が効率がいい。昨日の失敗を反省し慎重に準備をしよう。


 今日もレンタル艦10番を借りて乗り込む。

目の前に仮想スクリーンを開き、まずは10日前以前に戦闘があった宙域をマークする。

撃墜権が設定されている場所を排除するためだ。

艦の電脳がステーションのデータベースに接続しデータを吸い上げる。

多すぎて画面が光点で埋まった。10日前以前直近30回の戦闘に限定してフィルターをかける。

更に管制データにアクセスして宙域での艦船の活動頻度を調べる。

すると30ヶ所のうち1ヶ所の宙域がやたら不人気なことに気付いた。


「これは何かあるな」


 僕はその不人気宙域に向かいつつさらに調べることにした。

宙域が遠く時間がもったいなかったからだ。

いつものように艦の電脳が管制室と航路のやりとりをし発進許可が出る。


「発進! 自動航行に入る」


 宙域に向かいながら調べると次のことがわかった。

撃墜権が設定されていたが、回収物がゼロだったのだ。

これは撃墜の誤認報告あるいは虚偽報告が疑われる。

そもそも撃墜した本人が何も回収出来ていないことがさらに問題だ。

だが行政府やギルドもバカではない。撃墜と認めるに足る証拠はその艦の電脳から得ているはずだ。


「それなのに回収物が無いとは、お宝の臭いがする」


 そう思って探した人達もいたようだが皆あきらめた。

それが目的の宙域だった。


『目的宙域に到着します』


 艦の電脳が報告する。

僕は艦を止めてレーダーとセンサーで広域探査をかける。

小惑星が多いため前後左右上下と宙域を俯瞰出来る位置で全探査する。

今回の宙域は航路外のためデブリ掃除のクエストがなく無価値のデブリも放置されている。

その結果をまとめて仮想スクリーンに3D表示する。


「価値のあるデブリは何も無しか」


 そこで僕は思い直す。価値のある無しはギルド側が設定した価値観に則っているのだと。

ギルドが価値なしとみなしたものでも別の視点からは価値ありということもあるのではと。

そう僕にとってのダイヤモンドのように。


 僕は価値の無いデブリの詳細をリストアップするように電脳に指示する。

リストをチェックし本当に価値の無いもののマークを外していく。

そこに残ったものがあった。


「ケイ素化合物? ガラスの塊ってこと?」


 僕はそれが気になって艦をデブリに接近させていった。

それはデブリではなく小惑星(岩塊)に有線で繋がった探査プローブだった。

そのガラスの中に光点が灯り、こちらに向いた。


「やばい! 生きてるぞ!」


 僕は艦を緊急回避させジグザグに機動させた。

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