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054 アイドル編29 緊急招集三度目1

遅れてすみません。

 姉貴が入学金未納騒動を起こしてくれたおかげで、僕は退学の危機だった。

僕はSFOに参加することで大金を稼ぎ、入学金を払うことが出来た。


 退学の危機を乗り越えた僕は、大手を振って高校に登校した。

僕は教室に入るなり、その嬉しさを爆発させた。


「みんな! おはよう!!」

「おはよう! 晶羅(あきら)ちゃん! なんで登校日に来なかったのよ!」


 ゆるふわ髪で巨乳の麻美(まみ)が飛びつくように抱きついて……。


「あれ?」


 僕の目の前が一瞬でステーションの小会議室(ブリーフィングルーム)に切り替わった。

じっと自分の服装を見る。はい、パイロットスーツです。どう見てもアブダクションです。


「えーーーーーーーーーっ! 借金は完済したはずだよ?」

「ごめんなさい!」


 僕の横に綾姫(あやめ)がやって来て頭を下げる。

僕は頭に???を出しながら綾姫(あやめ)を見つめる。


「私のせいなの。私が借金を抱えていて、アキラ艦隊所属だから晶羅(あきら)も当事者として招集対象になってしまうの」

「そうだったんだ。じゃあ、学校へはコピーロボットが行ってるんだね……」

(ちくしょう! 麻美(まみ)の巨乳が当たる寸前だったのに!)


 僕が血の涙を流していると、いつもの如くエリアリーダーが入室して来た。


次元跳躍門(ゲート)に転移の予兆が現れた。我々はいつもの後衛任務だ。担当宙域は抽選でM1-P2-M15。後衛の先頭で防衛戦だ。1艦も逃すな」


 座標は次元跳躍門(ゲート)から左1上2手前15のエリア。

アステロイドベルトの中の難しい宙域だ。


「中衛が撃ち漏らした敵艦を、サーチ&デストロイだ。ステルス艦を見逃すな。今日は各個に小惑星の間を担当してもらう。自分の前だけは抜かれるな」


 今回は待ち伏せポイントが割り振られるようだ。他を気にしなくていいのは助かる。


「作戦開始まで各自CICで待機。管制官の指示を聞き逃すなよ!」


 全員が席を立ち、簡易転送ポートに向かう。


綾姫(あやめ)、担当ポイントを隣にしてもらった。お互いにフォローし合うようにしよう。射撃補正装置の情報はデータリンクでそっちにも送る。ステルス艦に気をつけて」

「わかった。宇宙(そら)でまた」

「うん、宇宙(そら)で」


 格納庫に行き、待機室から専用艦に乗る。CICに入りパイロットシートに座る。

今回出撃するアキラ艦隊の各艦の諸元は以下。


AKIRA(あきら)

艦種 艦隊指揮艦(艦隊旗艦)

艦体 全長250m 高速巡洋艦型+α 2腕  次元格納庫S型 (ステルス艦 1 艦載機『ふぁんねる』1 外部反応炉 外部兵装 外部電脳 予備部品多数)

主機 対消滅反応炉G型(+外部反応炉 対消滅D型) 高速推進機C型

兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 50(残弾)50(最大) 特殊弾(Gバレット) 20(残弾)20(最大)特殊弾(侵食弾) 18(残弾)20(最大)

     (外部兵装 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 20(残弾)40(最大) 他)

   副砲 30cm粒子ビーム砲単装1基1門

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8

   艦載機用ミサイル D型標準2基×1 最大弾数4×2×1 ミサイル残弾 8

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐実体弾耐ビーム盾E型 1

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型

電子兵装 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型 サブ電脳D型 (外部電脳A型)

空きエネルギースロット 10

状態 良好


『ふぁんねる』

種別 攻撃機 (ステルス)

機体 全長25m

主機 熱核反応炉G型 高速推進機G型

兵装 主砲 15cm粒子ビーム砲連装1基2門

   ミサイル D型標準2基搭載可能

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

   遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型

電子兵装 対艦レーダーF型 通信機F型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


AYAME(あやめ)

艦種 突撃艦

艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕

主機 熱核反応炉C型 高速推進機E型

兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 15cm粒子ビーム砲連装2基4門

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 なし

   対艦刀C型 1

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

   耐実体弾耐ビーム盾E型 1

   停滞フィールド(バリヤー)E型

電子兵装 対艦レーダーE型 通信機E型

空きエネルギースロット 0

状態 良好



 今回は戦艦を融合して初の出撃になる。

『ふぁんねる』はビーム砲装備。

試しに次元格納庫の外部兵装を使いまくってみようか?



**********************************



 管制官の指示が出て出撃する。

担当宙域に向かい、割り振らせれたポイントに進出。

レーダーと射撃補正装置を立ち上げ戦術兵器統合制御システムでアヤメ艦とデータリンクを繋ぐ。

ついでにステーションの電脳にもデータリンクを繋ぎ、戦場にいる味方艦の観測データをリアルタイムで取得する。

そのデータを外部電脳に渡して処理結果だけを主電脳にもらう。

前方宙域に展開する敵艦隊の位置や動向を監視し脅威分析にかける。


「どうやら、まだ僕と綾姫(あやめ)の担当ポイントには敵艦が来ていないみたい。いま前衛艦隊が戦闘中だね」

「この分析図は、晶羅(あきら)の専用艦が作ってるの? 凄い処理能力ね」


 綾姫(あやめ)が分析図を見て驚いている。


「ああ、この前鹵獲した戦艦の電脳が外部接続で使えるようになって、処理能力が倍以上になったんだよ」

「こんなこと単艦で出来るなんてステーションぐらいのものじゃないかしら」

「まあ、便利だからいいじゃん」

「それもそうね」


 データはステーションからぬ……じゃなくてもらってることは黙っておこう。



 敵艦隊が中衛まで進出し、そろそろ抜かれ始める。


綾姫(あやめ)、そっちに1艦行ったよ。ここは重力異常が無いからレールガンで狙い撃ちしちゃって」

「わかった。凄い、私の専用艦には射撃補正装置が無いのに長距離射撃モードが使える」

「うん、データリンクでこっちの射撃補正装置が使えるんだよ」


 アヤメ艦がレールガンを撃つ。

敵の突撃艦に命中、中破させ動きを止めた。


「良かったね綾姫(あやめ)、撃墜権獲得だ」

「いえ、後で回収までしたいの。その方が早く借金を返済出来るでしょ? これ以上晶羅(あきら)に迷惑かけられないし……」

「そこは気にしないでいいから。学校はコピーロボットが行ってるしね」


 続けて僕の担当ポイントに敵艦がやってくる。

2艦が単従陣か。後ろはまた戦艦じゃないだろうな?

分析図によると突撃艦の後ろは巡洋艦のようだ。


「よし、新装備の副砲を撃ってみよう」


 僕は副砲の30cm粒子ビーム砲で敵突撃艦を撃つ。

外部反応炉のおかげで連射が可能だ。

命中。続けて次弾も命中。敵2艦が大破した。


「うわ、オーバーキルだ……」


 敵艦が残骸と化した。せっかくの撃墜権がジャンクばかりになりそう。

外部兵装はもっと強いし使えない。

今の専用艦の固定武装だと侵食弾ぐらいしか使いようがない。

だがアヤメ艦の対艦刀がないと、エネルギー分配器をピンポイントでやれない。

今は彼女も担当ポイントを離れられないから、鹵獲してる暇がなさそう。


「ナーブクラック連発するか……」


 僕は覚悟を決めて5cmレールガンを構えた。

前回の裏(いや表か)の話です。


融合した鹵獲戦艦が中衛に至るまでに消費した、レールガンの弾数が考慮されていなかったので修正しました。

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