021 初心者講習7 艦の育成2
初心者講習4日目。
「今日は艦の育成実習をする。
仮想空間で部品を購入し融合のシミュレーションをしてもらう。
基本はステーション標準艦C型、通称NPC艦C型。
特別に装備を外してある。
これに武装と防御を融合で弄って自分色にカスタマイズしてみろ。
主機と電子兵装を弄りたいなら融合分離を行え。
シミュレーションだから予算は無尽蔵だが現実味のない育成は控えるように」
基本となるステーション標準艦C型、通称NPC艦C型の諸元は以下。
『NPC艦C型』(武器防御装備なし)
艦種 標準巡洋艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉E型 高速推進機F型
兵装 主砲 なし
副砲 なし
対宙砲 なし
ミサイル発射管 なし
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾 なし
停滞フィールド(バリヤー) なし
電子兵装 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 5
僕も融合をやってみた。
まず停滞フィールドにE型を選ぶ。
これは巡洋艦が標準的に装備するレールガンを防御しうる性能だ。
まあ、何発も当てられたら停滞フィールドが持たないんだが、1発目はもらったとしても2発目は当たらないようにすればいい。
これが1エネルギースロット。
次に対宙砲として5cmレーザー単装4基4門。
標準的な対宙兵装で1エネルギースロット。
主砲は長砲身15cmレールガン単装1基1門。1エネルギースロット。
20cmレールガンからは2エネルギースロットを使うのでこれを選択。
副砲は10cm粒子ビーム砲単装2基2門。2エネルギースロット。
口径がもっと大きくても同じエネルギースロット数だが、重さ的に10cmにする。
連装砲塔でも2エネルギースロットだが、砲塔の配置による射界を考えて単装2基にした。
以上5エネルギースロットを使い切った。
次に重量装備を考える。
主機の能力が高くないので、なるべく速度を落としたくない。
盾は巡洋艦では標準のE型を選ぶ。
ミサイル発射管も標準的なE型標準2基2門。
そして僕の融合した艦はこうなった。
『NPC艦C型』アキラ改
艦種 標準巡洋艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉E型 高速推進機F型
兵装 主砲 長砲身15cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 10cm粒子ビーム砲単装2基2門
対宙砲 5cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 E型標準2基2門 最大弾数2×2
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
僕の艦を見てシイナ様が苦笑する。
「アキラ、おまえの艦は装備を外す前の標準艦そのまんまだ……」
(うん、艦隊旗艦なんてアホな艦より、普通が一番なんだよ?)
フォレストは予算を潤沢に使って艦体から全て変更。
戦艦を作り上げてシイナ様に怒られていた。
限られた中で融合をやってみようという主旨なわけだし仕方ない。
結局、オオイさんはミサイル艦、アヤメは突撃艦、キリさんとタンポポは狙撃艦になったようだ。
フォレストを叱る最中にシイナ様がポロっと口にしてしまった。
そもそも、明日の模擬演習は、この艦でやるつもりだったらしい。
敵の性能を詳しく知らない状態での艦隊戦。
そのため各自の艦の諸元を他人に見せないようにしていたわけだ。
フォレストのせいでヒントが出てしまったけどね。
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