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020 初心者講習6 艦の育成1

 初心者講習3日目。


「今日は艦の育成についてだ。

艦を育てるために融合と分離というものを行う。

融合とは自分の艦に他の艦の部品を融合する行為だ。

例えば、主砲を交換しようと思ったら、今まで使っていたレールガンを分離して、新しいレールガンを融合する。

これが融合分離だ」


「教官! レールガンを2門装備してはいけないのですか?」


 タンポポの質問にシイナ様が答える。


「いい質問だ。

確かに武器を多数装備すれば、それだけ戦力になるという考えもある。

だが重量が増えればそれだけ速度は遅くなる。

また武器が必要とするエネルギー供給が不足し武器が使えなくなりかねない」


 シイナ様はその言葉が全員に浸透したことを確認し続ける。


「そこで目安として使われるのが”空きエネルギースロット”の数だ。

これは艦のエネルギーにどれだけ余力があるかという指標だ。

強力な武器ほど、このエネルギースロットを消費する。

例えば、大口径のレールガンはエネルギースロットを2消費する。

だが対宙レーザーは4門でエネルギースロットを1消費するといった感じになる。

エネルギースロットを消費する装備として防御装置のバリヤーと電子兵装もあるな」


「教官! エネルギースロットを消費しない武器は無いのですか?」とオオイさん。


「例外としてミサイル発射管がある。

これはエネルギースロットを消費しない。

消費するのは艦内容積だ。

発射管の数と予備弾搭載能力によって艦内容積を使う。

これは艦体が大きくなればなるほど緩和されるが、重量増により速度に影響するので注意が必要だ。

その他エネルギースロットを消費しない装備としては盾もあったな。

これも重量増になるので気をつけろ」


 オオイさんが頷き納得した表情をする。

もしかしてオオイさんはミサイル特化の人なのかも。


「話を戻してエネルギースロットの話だ。

エネルギースロットの数は主機反応炉の能力による。

高性能高出力の反応炉を搭載すればエネルギースロットの数は増える。

現状でエネルギースロットが0の艦でも、反応炉を換装し高性能にすればエネルギースロット数を増やせる。

ただし、この反応炉の換装も艦体の大きさに影響される。

高性能の反応炉ほど大きく重くなるということだ。

だからこの世界では戦艦が一番強い存在なのだ」


(なるほど、エネルギー、武装、艦内容積、重量、速度といった数値に折り合いをつけて、艦に特徴を持たせ育てていくんだな)


「では、融合に関するもう一つの話、売買についてしていこう。

融合するための部品の供給源は3つある。

1つ目はステーションにより製造販売されている部品だ。

標準的な部品はここで手に入れる。

2つ目は敵艦からの戦利品、所謂拿捕鹵獲や回収で得られた部品だ。

自ら手に入れた部品を売らずに融合するという手段だな。

3つ目は戦利品や分離により要らなくなった部品が売られて出回る中古品販売だ。

これらの部品を手に入れて融合を行う。

敵艦からはレア装備が手に入るかもしれないので楽しみにしておけ」


 僕の専用艦は武装が貧弱で泣きを見ていたが、空きエネルギースロットが6もある。

これは主砲を換装、いや追加すれば戦力向上は簡単かもしれない。

問題は借金だな。武器を買う前に借金返済にあてられてしまう。

返済するには強力な武器が必要だとプリンスに説得し(ゴネ)ておこう。


「教官! ミサイルや実弾の消耗品はどうすればいいんだ?」


 オオイさんが質問する。


「その説明を忘れていたな」


 シイナ様がしまったという顔をして話しだす。


「敵艦掃討クエストに出ると参加費と実弾が支給される。

参加費は敵勢力の規模によって変わる。

実弾支給はミサイルで発射管の数分補給を受けられる。

もちろん、それ以上は各自で購入すること。

ただし、レールガンの弾丸については艦内で製造され毎日増えていく。

これは艦の能力によって違うので各自確認するように」


 ミサイルは補充しなければ減るばかりだが、レールガンは放っておけばMAXまで増えるってことか。

敵艦掃討クエストに出ればミサイルが余って、それを売れば儲かるかも。


「そこ! 余ったミサイルは回収だから戦場に出たら撃って来いよ」


(うわ! やっぱり心を読まれてる!)

レールガンの実弾が敵艦掃討クエスト毎に1割支給されるという記述を無かったことにしました。

実弾自動製造と購入で賄えるものと判断し無かったことにした設定なのに消し忘れていました。

すみません。

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