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116 遠征編1 帝都進入

新章遠征編開始です。

 帝都への招集命令の出た僕は準備に入った。

今回開示された情報には帝都の座標が示されていた。

今まで皇子なのに帝都の場所さえ知らなかったというのもどうかと思うが。

まあ、信用されていなかったということなんだろう。


 命令では期限厳守での上洛なので、招集期限からしてハブ次元跳躍門(ゲート)を駆使した上での直接次元跳躍(ワープ)しかない。

次元跳躍門(ゲート)経由だけでは、どう知恵を絞っても招集期限に間に合わない。

となると次元跳躍(ワープ)機関を持つ艦による参集しか考えられない。

(かえで)を連れて行くのは無理。一応あれでも真・帝国の姫だからバレたら拙い。

なので僕は単身での上洛という選択となった。


 そのため次元格納庫に無人艦を4000追加した。合計5000艦に増強。

もしも壮大な罠だったとしても次元跳躍(ワープ)で逃げ帰る隙は作れるだろう。

後は補給を受けられない場合に備えて食料を1年分ぐらい持って行こう。

要塞艦なら大量の人員を搭載したまま次元跳躍(ワープ)出来るが、要塞艦は星系防衛の要だ。

第8、第9皇子の元主星系の要塞艦は大破して機能していない状態。

帝都まで要塞艦を持ち出せる余裕なんて無い。

工業惑星(ダロン4)で建造するにしても時間がかかる。

まあ、危ない所に誰を連れて行くのかという人選も面倒なので、これで良かったのかもしれない。

防衛と内政は配下に丸投げ。参勤交代みたいなものか?


「じゃあ、行ってくるわ」


 僕はアノイ要塞から帝都に向け専用艦を発進させた。

まずはハブ次元跳躍門(ゲート)を使って大跳躍(ジャンプ)しエリュシオン門へ向かう。

エリュシオンの次元跳躍門(ゲート)は太陽系の特殊なハブ次元跳躍門(ゲート)と同等の能力を持っている。

これら旧帝国の遺産である古代次元跳躍門(ゲート)はロストテクノロジーだ。

現帝国の製造した次元跳躍門(ゲート)よりも高性能であり再現不能だ。

本来なら帝都である帝国本星にも存在していたはずだが、それは失われているようだ。

なので僕は帝都に物理的に最も近い古代次元跳躍門(ゲート)を選び大跳躍(ジャンプ)、そこからは帝都へ向け次元跳躍(ワープ)を使う。

この経由地に使った古代次元跳躍(ゲート)は未発見のもので、星系も資源豊か。しかも防衛艦隊(制圧済み)付きで美味しかった。

僕は星系探査を行い所有登録をした。とりあえずAKR14(仮)で。


『こちら第6皇子アキラ。帝都管制に告げる。帝都進入許可を願う。進入は5分後の予定』


 僕は帝都進入即撃沈なんてことにならないように進入許可を申請する。

物理距離は1000光年ぐらい。銀河碗の厚みぐらいの距離がある。

次元跳躍(ワープ)で5分かかる距離なら次元通信でも5分かかると思うだろうが、そこは巨大艦と光子単位での情報という扱う質量の違いによりエネルギー効率が違う。

なので次元通信の方が圧倒的に速度が早く、ほぼリアルタイム通信が実現している。


『こちら帝都管制。進入を許可する』


 許可も出た。僕は帝都に向けて次元跳躍(ワープ)した。

5分後。僕は帝都の安全宙域に次元跳躍(ワープ)アウトした。

なぜか慌てて突っ込んで来る帝都防衛艦隊。

僕は次元跳躍(ワープ)での離脱を準備し身構える。


『こちら第6皇子アキラ。次元跳躍(ワープ)アウトした』

『こちら帝都管制。次元跳躍門(ゲート)からの進入だと思っていました』

『え? 皆さん次元跳躍(ワープ)じゃないの? 間に合わないでしょ?』

『間に合わない皆さんは、それを理由に辞退するんですよ』


 帝都防衛艦隊が戻っていく。


「しまった。ロストテクノロジーを使わないと間に合わない招集なんて、来なくて良いってことだったのか!」


『第1皇子艦隊が到着します。そこを動かないで下さい』


 帝都管制が警告すると同時に第1皇子遠征艦隊が次元跳躍門(ゲート)を通って進入して来た。

その数2万艦。勇壮なる大艦隊だ。

一方僕は身一つの単艦行動。

どうやら僕はやってしまったらしい。

無人艦展開しとく? いや奥の手は隠しておこう。

どうせ傷つくのは僕のちっぽけな権威だけだ。(泣)

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