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未来へ

あの復讐の日々から半年後、

私は妊娠7ヶ月になり、フランスで生活していた。

あのメモリーはどうしたかというと、私の身元を書き換えることへの協力と、私の罪を無しにすることと引き換えに彼らの目の前で破壊した。

今私は、南フランスののどかな田舎で暮らしている。

仕事にもついている。

休みの日は景色を眺めたり、庭の野菜や花たちの世話をしている。

リックとはどうなったか。

彼は約束の場所にいなかった。

おそらく死んでしまったのだろう。

それに、会ったとしても私は彼の申し出を断るつもりだった。

だってそうでしょう。他の男の子供がおなかの中にいるのに、一緒に生活したいなんて思えるわけもない。


今日は休日。

私は午前中はのんびり丘の上まで散歩をして、丘の上にある景色の良くみえるベンチに座り私は子供のための編物を始める。

そして、午後は家の戻り庭の植物たちをいじる。

今は秋、野菜は収穫の季節。

私はいつものように収穫をしたり、花に手を入れているときだった。

庭に誰かが入ってくるのを感じた。

近所の人でもないし、仕事の同僚でもない。

私は立ち上がって、気配の方を見た。

それは、微かに見覚えの男のある姿だった。

男は私の前に立って、笑って口を開いた。

「いいところで生活してるね。Maria。」

「リック・・・。生きていたの。」

「何とかね。」

「死んだしまったと思っていたわ。」

「だいぶ手間取ってね。色々ごたごたしてて。ごめん。」

「無事なら何よりよ。こんなところで立ち話もなんだから、おくでお茶でもどう?」

「いただくよ。」

私は彼をテラスに案内した。そして、紅茶を準備して、おかしをもって彼の正面に座った。

最初に口を開いたのは私だった。

「リック・・・。あの時あなたは、一緒に家族を作ろうっていってくれたけど、嬉しいけど、それはできないわ。」

「どうして。」

「私には前の夫との間の子供が今おなかの中にいるの。」

「じゃあ、今は離婚して別々に生活してるの。」

「いや、私が殺したわ・・・。」

「そうか・・・。何ヶ月なの?」

「七ヶ月よ。男の子。」

「そうか・・・・。Maria。」

彼は突然は私の両手を握った。そして、私の目をじっと見つめた。

「俺があの時、君にああいったのは思いつきでじゃない。あの時本気でそう思ったからだ。君とならやり直せるって。君が許してくれるなら、俺をおなかの中の子供の父親にさせてほしい。」

「考えさせて・・・。」

私はイエスともノーとも言えなかった。

彼の目を見れば、その気持ちが本気だということがわかる。

でも、私にはロバートがいる。イエスといえば彼を裏切るような気がした。

私には答えなんて考えられなかった。

その日、彼は私と日が沈むまで一緒に庭の野菜の手入れをして宿泊先のホテルに帰っていった。

その夜、私は考えていた。

さっき彼と庭で話をしながらのんびりと二人で過ごし、そして、ともに夕食を食べたことを。

それはとても安らかで、楽しい時間だった。

彼と過ごす時間がとても楽しくて仕方なかった。

でも、私はこれ以上を望むのは許されることではないと思った。

わからなかった。私はどうしたら良いのだろう・・・。

判断がつかない。私は・・・。私は・・・。

そんなことを思っているうちの私は深い眠りに落ちてしまった。

その日以来、彼は毎日私のところにやってくるようになった。

普通ならしつこいと思うところだろう。

しかし、私はそうは思わなかった。

そして、ある夕暮れのことだった。私達はあの丘の上に座っていた。

リックは私の過去を全て聞いてくれた。

そして、批判も何も言わなかった。

ただ、中にとどめておくだけで彼はいつも今の私を見ていてくれている。

私はというと、彼のついて何も聞く気はなかった。

ただ、話をしているうちに彼がMI6の人間だったことは事実だった。

しかし、彼は私と同様、過去と今を切り離している。

そして、互いにそのスタート地点に立っているのだ。

過去は過去として私の心にしまっておけばいいのだ。

新しく生まれてくるこのためにも私達には新しい環境が必要だ。

私は夕日を見ながら口を開いた。

「あなたに生まれてくる子供の名づけ親になってほしいんだけど・・・。」

「ほんとかい?」

「父親になってほしいの。」

彼は私に微笑んで私を思いっきり抱きしめてくれた。


生まれてくる子には決して私のようにはさせない。


私の歩んだ道は暗く、苦しく、悲しいものだった。

それが、私の運だとういうのなら仕方のないことだろう。

でも、そんな中にも幸せはあったし、光を見出すことも出来た。

でも、私は全てを壊してあらたな生活をすることを決めた。

それが正しかったことなのか、間違えだったのか私にはわからない。

私は過去は過去といったが決して私にとって過去は切り離すことはできないものだろう。

いつ、私の過去が今の私にかかわりを持ってくるかはわからない。

それは私が死ぬまで付き纏ってくることだろう。

だけど、それは決して許さない。

生まれてくる大切な大切な子供のために。


女神様ありがとう。

私は復讐の女神のもと復讐を終わらせた。


・・・・・三ヵ月後、Mariaは無事に男の子を出産した。・・・・・



復讐のMaria〜完〜



どうも安倍椿です。やっと最終話が完成しました。もう、後半は滅茶苦茶でした・・・。まだまだですね。でも、やりきって本当によかったと思いました。(って!書ききって当然だろっ!!)こんな幼いもの書きの小説を読んでくださってありがとうございます。これからも頑張ろうと思います。どうぞよろしくおねがいいたします。感想など、もしよろしかったら聞かせてくれるととても嬉しいです。
安倍椿でした。

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